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いにしえの封建国家 日本は
神秘に包まれ
異国人の入国は
禁じられ
魔女や魔物のすむ
一群の島々であった
各州は争ってはいたが
揺るぎない権威の
"将軍" により統治されており
平和は "サムライ" によって
維持されていた
彼等は 剣の達人達である
主君と領地を全力で
護る事を任され
主君が殺されたり
地位を失うような時は
その者は 日本中に
不名誉を晒す事となる
その者は
"浪人" となるのである
"四十七 士" の物語を
知る事は
日本人の物語を
知る事である
それは 一人の少年から始まる
誰もそれが何処から
赤穂に来たのかを知らない
悪魔だ 化け物だ
と言う者もおり
多くは天狗の
使いと 信じている
天狗とは
深山の精である
闇の力が彼に...
殺しの知識と技を授けた
悪魔は頭に傷を
残した
大石!
殿 この者は魔物です
普通の子供ではないか
お主と同様の
起こすのを手伝え 大石
赤穂藩主 浅野は...
その日 彼を助けた
浅野は少年に 大石には
見えない何かを見たのだ
浅野の娘 美佳もまた
それを見た
浅野は少年が
共に暮らすのを許した
侍たちの
忠告に逆らって
見て...
何が見える?
枝?
違うよ
鹿の足跡
ここを通ったのさ
魁
これを持ってて
侍は 少年の出現が
藩に害を及ぼすと信じ
美佳は少年に
優しさを見る
彼が異端の者であっても
そして魁は 美佳と父の
愛に報いようと思った
どんな犠牲を払おうとも
魁
どうだ?
この獣は手負いのようです
山中にいるので
私が狩に行きます
罠を仕掛けて
ここでお待ち下さい
奴が山に入ります
浅野 様
- 殿!
- 倒せ!
殺された方がましで
あったわ...
合いの子に
助けられる位なら
安野 殿!
赤穂のあるは お前のお陰じゃ
安野
これで安心して
将軍様をお迎えできる
引き揚げじゃ!
でかしたぞ
長門の国 領主
吉良上野ノ介
出て行け
さっさと出よ!
浅野はまだ生きているのか?
さようです
将軍様をお迎えするのは
父上にとって大変な名誉です
全て完璧に
恐れながら...
美佳姫
浅野様たちが
お戻りです
魔獣を仕留められました
お父上
心配いたしました
思ったより手間取ってな
安野が見事な働きであった
深手の者は
いませんか?
誰を捜しておるのじゃ?
お出迎えの準備は
出来ておるか?
勿論でございます
わしは赤穂中をあげて
将軍様を迎える─
喜びを分かちたいのだ
特別なご到着準備を
いたしております
沿道に歓迎の桟敷を
用意させましたわ
お前は母上の誇りだ
心配でなりませぬ
お前はいつも
心配だな
息子はお帰りを待っていました
主悦は機会があれば
いつも稽古しています
お嬢様
魁が戻っております
怪我をしたとは
聞いてなくて
大したことではありません
背中が...
座って
手当てをしなくては
勿体無うございます
賞賛を受ける時
安野に恥じらいが見えました
たとえ彼等を助けようと
貴方は憎まれるでしょう
お父上は いつも
望むようにして下さいます
では貴方が本当に望む事とは?
宜しいでは
ありませんか
それはこんなではないわ 魁
ここはお嬢様の
来る所ではありません
私を追い出すの?
愛してないのなら
私を見てそう言って
私はいつも愛しています
だが貴女には お立場があり
私も同じです
浅野内匠頭
播州赤穂藩 藩主
将軍 徳川綱吉様
日本国を
統治する者である
出迎え 大儀であるぞ
浅野 殿...
我が朋友...
赤穂は素晴らしい
よく統治されている
我々は明日の試合を
待ち遠しく思っている
将軍 徳川綱吉公を...
そして 私共の
歓迎の催しが 皆様の...
ご意向に沿うよう
願うものです
父上
屋敷で何をしておる?
先週の狩の折
狐を見かけました
その時は狐妖とは
気付きませんでした
女狐か?
今宵 同じものを
見たと存じます
女は側室方の
格好をしていました
殿...
魔物の力を持つ者だけが
それを見破れると聞くが
お前もそうなのか?
違います
ならば美女の魅力に
あてられたのであろう
浅野 殿
吉良義央 殿を紹介しよう
北国(西国?) 長門の
藩主である
赤穂は変わらず
美しいですな 浅野 殿
お越しを歓迎いたします
吉良 殿
試合を待ちかねております
こんな美しい奥方とは
存じませんでした
娘でござる
これは失礼を
姫様
こちらの隣に
掛けさせて頂けるかな?
失礼を埋め合わせたい
父上
あれは何者です?
当家の戦士です
貴女のお父上も
釣合った戦士を出すと思いますよ
安野
安野!
安野!
安野!
- どうしたんだ?
- 妖術にかけられた
お父上を
時間がありません
もし 戦士を出さねば...
赤穂の恥になります
侍なら闘わねば
なりません
もうよい
ハハッ
お相手はいずこに?
代表はご用意を!
剣を渡せ!
止め!
そちは
侍ではないな
斬れ
いけません!
お止め下さい!
申し訳ございません
この失態は
私の責任です
鎧を剥ぎ
打ち据えよ
止めよ!
許せ
父上!
ならん!
父上!
お願いでございます!
浅野の心は
乱れております
赤穂を掌握する時です
貴方が求めたものですわ
これこそ
私達が求めたもの
何を恐れているのです?
勇気を示すのよ
魂を寄こしなさい
この先は もはや
後戻りは出来ない
貴方と私は...
もはや一体
血の河も...
屍の山も...
我等を止める事は出来ない
寡婦の涙ではなく
嫉妬と憎悪を
見つけなさい...
そうすれば 全ての欲望が
かなうでしょう
父上...
父上!
父上!
助けて!
- 美佳!
- 父上!
父上!
美佳
嫌 嫌ぁー...
父上!
父上!
助けて!
助けてー!
殿!
なりません!
お止め下さい!
何事だ?
さがれ!
殿!
どうか...
父上!
皆 持ち場に戻れ!
罪状は明白である
乱心のうえ屋敷の寝所にて
無防備の客を襲った
罰は死である
だが 地位と赤穂への
貢献にかんがみ...
余は そなたの名誉と
家門の存続を守り...
"切腹" を申し付ける...
自らの手で
命を絶つ...
そうすることで お主の
勇気と尊厳を示すのだ
お主が願うように
将軍は 理想的な
罪人の処分が出来た
代りに...
自ら死する事を
...許す
威厳ある死を
殿は妖術に
掛けられたのです
毒にあたったのです
私が運命を
受け入れれば...
誰も家門の名誉を
疑りはしない...
さもなくば
更なる処分が下ろう
誓ってくれ...
姫と赤穂を敵から
護ると...我々の敵から
殿...
覚悟は出来ておる
大石よ
だが切腹の時...
お主が側にいてくれれば
嬉しく思うぞ...
我が友よ
父上!
取り乱してはならんぞ
復讐せねばなりません
代償にかかわらず
我々の義務です
どう致しましょう?
今 戦わば
死あるのみ
我々のみならず...
赤穂の全ての農民 住民も
皆殺しだ
先ず彼等の事を
考えねばならん
毒薬でございます
苦しみを終わらせるものです
まだ赤穂を失ったのでは
ありません
我が上様に
浅野家 姫君
父君の死を
気の毒に思う
見事な最期であった
上様
只一人の後継者として
私が結婚するまでの間
この地を治める事をお許し下さい
姫 その件は
考慮済みである
異を唱える事は
許さない...
本日より...
汝等はひとつとなる
姫と吉良公との婚姻を
定めるものである
服喪のため
一年の猶予を与え
結婚までは吉良家
預かりの身とする
大石
汝等は
"浪人" である
主 無きサムライと
なるのだ
浅野の死への報復は
これを禁じる
吉良義央...
赤穂を汝に
預ける事とする
今より以後...
この地を明け渡すのだ
居残るものは
狩り立てられ...
殺されるであろう
お前は二度と
姫に会う事はない
最後の別れだ
大石は油断がならない
もはや地位にこだわる必要も無い
監禁しておけ
気を挫くのだ
一年後
父上!
父上
よるな! 離れろ!
主悦 起こすのです
家臣達はどこだ?
皆 赤穂を離れました
姫様は?
喪が明けかけ
吉良が 結婚準備の為
屋敷に連れ去りました
主悦...
あの混血の者は?
吉良の部下が
出島に運び
奴隷に売ったそうです
馬が三頭要る
今
りく
お前は離縁したと
世間を欺かねばならない
我等のことからお前を
護るにはそれしかない
誰も お前と私以外
誰にも知られてはならない...
だが 常に
お前は...
私の幸せそのものだった
私は 侍の妻です
あなたの使命が
何であろうと
私にも同じです
これを彼等に見せろ...
黒水湖で後日会おうと
伝えてくれ
忘れるでない
敵は常に見張っておるぞ
はい
おい よそ者
何をしている?
混血の男を捜している
頑張れよ サムライ
魁!
私だ 大石だ!
魁!
私だ!
魁!
姫が...
美佳さまが!
お前を必要としている
吉良が美佳様と
間もなく結婚する!
阻止せねばならん
共に来るか?
今だ!
姫は今週中に結婚する
なぜ気にする?
あんたは
吉良に屈した
お前も含め 我々は
皆 殺されていただろう
殺されたかったのか?
礼を言えと?
私と共に行くか
奴隷に戻るか だ
私から眼をそらすな 浪人
何の為にだ?
吉良は大軍を
指揮下に置き
その上 奴は...
女妖に護られている
私にかまうなと言ったが
間違いだった
私は主君を護れなかった
お前が何者なのか
知らないが...
助けが必要なのだ
着る物だ
一緒に行こう...
だが 又 吉良に屈服するなら
首を刎ねてやる
戦いは誰に学んだ?
魔物達からだ
殿 お許し下さい
混血男が
出島を逃げ出しました
サムライが手助けした様です
大石か
大石を捜せ
殺して欲しい
安野 大石殿だ!
戻ったぞ!
皆 大石殿だ!
大石殿が戻った!
- 父上
- 主悦 でかしたぞ
今 我々は浪人だが
ついに...
時は来た
求めるのは
死を以って終えることである
こと成れりとも...
我等は罪人として
処刑されるであろう
将軍への反逆として
皆の前で誓う
正義が実現するまで
休息はない
我が殿が安んじられるまで
眠ることもない と
我は祈りはしない...
来世へ赦しを求めることもない
吉良を地獄へ送るが故に
入り口は二箇所のみ
正面はここ...
ここは西壁に通じる
共に警戒は厳重だ
屋敷の警備を
離れる時が好機だ
吉良は先祖の墓参りの為
墓所に行く
いつ出掛けるかは
分らない
磯貝 馬で寺に行って...
調べて割り出せ
忘れるな
境内に近くとも
女郎屋も多く 役人達が
情報収集に来ている
それに経路が分っても
待ち伏せに人数が要る
何とかしよう
忠左衛門 奥田...
出来るだけ
元家臣を集めよ
ここ 堀部が見つけた
農家で落ち合おう
失礼ながら
まともな刀も無しに
どうします?
私の物を
次の時には
皆の刀を用意しておこう
その他の者は
羽越に行こう
優れた刀鍛冶が
そこにいる
なぜ あの者が
いるのです?
私が頼んだのだ
一緒には行けません
あれは侍ではない
我等は最早
侍ではないのだ
羽越村 鍛造所
何者だ?
只の下部の百姓で
ございます
農具を買いに参りました
ここは 今
吉良の領地である
百姓の手ではないな
刀や使えそうな物を
もっていこう
もっと要ります
手伝え
食べなさいよ
お姫様
あなたが飢えても
何て事ないのよ
すぐに我が主が
日本中を支配する...
貴女は死を賜るのよ
父親のようにね
父上を殺したのは
あなたね
あなたでしょ?
彼を狂わせたのは
誤解させ惑わせたのよ
飛騨へ向かおう
武器を入手できる
飛騨へ行っても無駄だ
吉良の軍勢が
全域を押さえている
他の手がある
樹海で刀を手に入れられる
天狗の森 だ
只の伝説だ
私は見たことがある
どうやって?
赤穂に来る前は
そこで育ちました
頭の傷跡が
名残り か
彼等が付けたのか?
そうです
闘い方を教えた
殺し方を
彼等は自分達や
信仰を護る為─
奇妙な術を使いました
そして 私に 生が与えるものは
死のみ と教えた
彼等に同化し
全てを忘れよと求めたのです
私は教わった術は
使うまいと誓った
子供ではあったが...
人間達との共存を
知っていたからだ
天狗達が
武器を寄こすと思うか?
我等の決心を
試すでしょう
カミさんが
うるさくて参るよ
一番 行列が見える場所を
知りたい 吉良の行列だ
行列?
何の?
いつ屋敷を出るかなんて
知らんよ
通り道も分らん
誰も気付かないうちに
屋敷に帰ってる
名前は?
ユキ
何処から来たのだ?
《 戻るのだ 》
迷ったのか?
いや
気付かれた
何の音だ?
亡霊だ
育てられず置き去りにされ
死んだ幼児だ
そして望まれない子供も
お前のように
我々も一緒に行こう
いや
指示に従え
ここで待とう
この先
何が起きても
何を見ても
刀は抜くな
ここで待て
あの混血は
俺達を罠にはめてないか?
大石は信じている
他に方法は無いからな
武器が要るんだ
もし すぐ戻らなかったら...
俺は後を追うぞ
オドオドした子供が
大人で戻ったな
助けて欲しい
刀が要る
では もって行け
この刀は人間共の憎悪から
我々を護るものだ
信仰ゆえに我々を
迫害する者から
お前が異端ゆえ
扱いを誤る者から
だがお前は
助けを求めてきた
彼等は正しき者達です
正義を求めている
刀を求めて
多くの者が来た...
しかし誰も戻らない
あの男に
刀を抜くなと命じたな
もし 抜けば...
彼とその部下達は
皆 死ぬだろう
こんな事が お前が外界で
得た事に見合うのか?
決して得られぬ女でも
愛したか?
そうだ
物語をひとつ
してもいいかな? 魁
一夜の愛だ...
...お前がこの世に
生を受けた物語
英国の水兵と
...百姓娘の
愛する母は
お前を捨てた...
この森で死ぬ為に
お前は化け物
混血の子だ
だが我々が見つけ...
受け入れ
鍛錬し...
多くの事を教えた
だが お前は消え...
全ての"教え"を拒否した
死の"教え"ではないか
どう あがこうと...
あの女はこの世では
一緒にはなれんぞ
ならば むしろ死して
来世の再会を祈ろう
大石殿?
何をしておる?
待てと申したはずだ
いかん 安野!
《 剣を抜け 》
《 仲間を救え 》
《 剣を抜け!》
《仲間を救え!》
《 剣を抜け 》
《 家来を助けろ 》
お喋りは止せ
頼んだ物は寄こすのか?
剣を抜き取れ 魁
もし抜く事が出来たら...
《 家来を助けろ 》
《 彼等を救え!》
《 剣を抜け 大石!》
《 彼等を救え!》
主悦!
"教わりし事" を忘れるな
試練は過ぎた
家来達は無事だ
貴方は"真の刀" を得た
特別な刀 これが?
どんな力があるんだ?
頼ればいい
何に?
使う者に
例えば 背が高く
力が強く ...
そして勇敢
俺みたいに?
刀が斬る
俺のは壊れてるぞ
お刀です
持っていろ ハザマ
刀は別に準備する
ご依頼の情報が
入りました
吉良は今夜
菩提寺へ出掛けます
でかした
来い 磯貝
皆を集めよ
父上
私もお連れ下さい
ならん
堀部 一緒にいてくれ
私は菩提寺に結婚の
報告をしに行く
何か願い事は
あるか?
返事は
お気に入りますまい
私が憎いであろう
姫君
だが 我等の子供達
その子供達が
血統となるのだ
用心しろ
済みません
罠だ! 戻れ!
急げ!
安野!
安野!
大石 助けてくれ!
芭蕉が!
ハザマ!
- いかん!
- 大石!
大石の刀ですわ
ご主人様
混血の男は...
死んだわよ
それと何人もの
お前の父の家臣達も
皆 殺された...
お前を助けようとして
多分 お前にも...
分っただろう...
代価は
お前の愛なんだと
ご主人との約束
だから...
髪の毛の
一筋も...
傷つける気は
無いけれど...
お前が...
自分でする事は
私の
知った事じゃない
よく お眠り
魁...
話しておきたい事がある
子供の頃だった...
小屋の外の森に
隠れるのが好きだった
お前が出てくると...
俺は石を投げて...
それから隠れた
お前だと分ってたよ
木の陰から
腹が見えてたよ
済まなかった 魁
お前はいい奴だった
私は浅野公が亡くなった日に
行動すべきだった
怒りは即座に素早く
爆発させるべきだったのだ
なのに
誤ってしまった...
名誉を守れなかったのだ
貴方はサムライだろう
我々にはまだ刀と
奇襲策がある
吉良は我々は
死んだと思っている
そこを突いて
優勢を取り戻せる
彼は予想もしてまい
我々は未だ勝利を
つかめるんだ
食え
- 腕はどうだ?
- 大丈夫
父上を呼んでくれ
動くな!
何事だ?
我等は 盗賊の
餌食にはならんぞ
我々は吉良殿に雇われ
婚礼に向かう者だ
証明する書状もある
それは必要ない
赤穂でお会いした事がある
貴方は
浅野家の...
お助け願いたいのだ...
魁 殿
怪獣退治の折
礼も言わなかったことを─
お詫びしたい
侍は他者の勝利を
讃えられなかった
これは芭蕉殿の刀だ
侍は大小二本を
差すものだ
"罪が見逃される時は"
"天下の不平等を招く"
"誤りが正されざれば"
"天は我等を恥じるであろう"
"我等は皆 死を覚悟し
故に遺恨の環は閉じる"
"ここにその勇気を記録し..."
"我等が何者で 何を為したかを
世に残さんとする"
"今宵 我等が名誉を回復し..."
"主君の無念を晴らさんとする"
"あの者がいかほど
生き永らえるか..."
"いつ死ぬかは 誰も知らず"
"だが すぐに
我等が短き人生の残りは..."
"その名を語る時
子孫の誇りとなろう"
魁...
支度は整いました
これで...
我等は四十七名となった
何が見える?
上々でございます...
間もなく 旅に出られ...
全ての町や村で
人々にひれ伏されるでしょう
停まれ!
通せ!
もう暫く!
吉良家 当主様へ...
謹んで演じ奉る...
婚礼祝賀の舞に
ござります
姫を傷つけるな
魁!
殺せ!
こちらへ!
信じていました...
何物にも邪魔はさせない
何物も?
合いの子め
死でも?
お前は知っている
何も知らないくせに
恐れはせぬぞ
恐れるべきだね
来い!
いざ 思い知れ
我が殿の勇気を
赤穂藩主 浅野に代り
思い知れ!
我等が殿に!
主悦
どうかお休み下さい 殿
御無念は晴らしました
大石...
あだ討ちは禁じたはずだ
お許し下さい 上様
しかし... 士は
主君殺しと同じ世には
生きる事は出来ません
願うは ただ...
部下の名誉のみで
ございます
勇敢な者達で
比類なき勇者達で
ございます
どうか 彼等に相応しい─
名誉ある死を
お許し下さい
余の命令に
背いた故...
汝等は全て 通常の罪人と
扱われるべきであるが
汝と家来達は
古来よりの武士道に準ずる
主君への忠誠...
背信者への仇討ち
余はここに
サムライを見る
よって
特例を認め...
主君とともに
埋葬する
尊敬をこめて
有難き...
幸せに存じます
姫は父君と同じく...
赤穂に戻られた
はい
存じております
父上が昔
言っていました...
この世は来世の為の
準備に過ぎない と
私達に出来るのは
ただ生き 愛し合う事...
そして愛される事
私は貴女を求めて
千の世界を巡った
貴女を探して
一万回の人生を生きた
私は待ちます
その全てで
待て!
主悦...
大石の嫡子
出るがよい
大石...
余は領地を取り上げる
つもりはない
お前の息子は
生き続ける
赤穂を治める為に
お前と サムライ達が
治めたように
"私は貴女を求めて
千の世界を巡った"
"そして一万回の人生を..."
"貴女を探して..."
" 四十七士の記憶 "
" 責任と公平を優先し
死をも恐れない "
" そして何世紀にも渡って
奉仕を続ける..."
" それは例えば
日本文化における─ "
" 誠実さや忠誠心である "
" 毎年 十二月十四日には
数千人の人々が世界中から "
" 四十七士の墓所を
表敬に訪れる "
この映画は彼等の物語に
想を得たものである
日本語適当字幕
提供 錯乱坊