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アジアの水田から太陽が昇ります。
農家は早起きします。収穫をします。数世紀にわたり
家族に食糧を提供し、地元の市場で販売してきました。
アフリカ各地では
数百万人の普通の人々は
地元の会社、工場、市場で働きにでるところです。
南米では
子供たちは学校に行く準備をしています。歯を磨き、顔を洗っています。
すべての人々がそれぞれの朝を迎えていますが
ひとつの組織が未来、仕事、生活様式を破壊しうる議論が
進められています。
その組織は
世界貿易機関 WTO です。
アジア各地の田舎のコミュニティでは
数百万の農家は農業を廃業させれています。
これはWTOが推奨する自由貿易の結果によるものです。
アフリカの各地では
産業が倒産に直面しています。WTOが自由貿易を導入し始めているからです。
数百万の失業を生み、
数百万人が長期的な貧困に追いやられています。
WTOは水道事業、医療、教育のサービスの
自由化を主要な自由貿易の要素として支持しています。
しかし、多国籍水道会社が南米の公共サービスを支配して、料金が大幅に上昇し
貧しい人たちは基本的な飲料水すら支払えなくなりました。
ヨーロッパではWTOは主要な健康と環境政策に
反対しています。たとえば、成長ホルモンを使った牛の
輸入禁止です。
科学的事実に基づき、
禁止を維持するべきだとしてもです。
世界貿易機関はウルグアイ・ラウンド通商交渉の末、
1995年に誕生しました。目的は
自由貿易という名において、世界中の市場を開放させ、
いかなる国も規則に従わない場合は罰則を科すと決定しました。
WTOは民主的組織で、一国一票制に基づいていますが、
WTOはいまだかつて投票採決を行ったことがないのです。代わりに
世界でもっとも強力な通商地域、とりわけ、EUとアメリカが
密室の奥で、貧しい国々をいじめて、ねじ伏せるのです。
もっとも手加減した脅迫方法はWTO の合意に署名しないと、
援助、借金免罪、貿易の機会がなくなるぞというものです。
では、WTOはいったい誰のために奉仕しているのでしょうか?
WTOは本質的に大企業のビジネスの利益のために設立された事実は
明白です。
多くの主要な合意は実際には企業ロビイストが最初に作成し、
その後、各国政府により採用されます。
WTOの農業に関する合意の草案は、世界最大の非上場会社の
カーギルの前副社長によって用意されました。
知的財産に関するTRIPS 合意の草案は
政府が署名する前に製薬会社とコンピュータ会社が用意しました。
アメリカンエクスプレス、シティーグループのような金融会社なしでは、
サービス産業についての一般合意、GATSは存在することはなかったでしょう。
抵抗もあります。世界中で数百万の人々がWTOに反対しています。
農民が移民とともに町にでて抗議を行い、
工場労働者、労働組合員
環境保護活動家は
やっかいな通商交渉をやめるように要求しています。
大企業と政府の擁護者たちにひとつのメッセージを発します。
「私たちの世界は売り物ではない」
世界的な運動はひとつの勝利を収めました。
WTOは最近新しい分野に拡大し
大企業による略奪を試みましたが、敗北しました。
大衆による抵抗により
1999年WTOシアトル総会と
2003年カンクーンでは失敗に終わりました。
WTOへの反対の戦いに参加して、自由貿易の課題に打撃を与えましょう。ともにすばらしい世界を
作りましょう。