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こんにちは、 Taku Hiratoです。Agilent Technologiesの プロダクト・マーケティング・エンジニアです。
このビデオでは、Agilent ENAシリーズ ネットワーク・ アナライザの拡張された性能を紹介します。
比較するのは、従来の8753シリーズです。
8753シリーズの後継製品であるENAシリーズは、 業界標準のRFネットワーク・アナライザです。
ネットワーク解析で必要な確度と測定速度ををお手頃な価格で提供します。
これから2種類の測定器の違いをご覧いただきます。
3つの主要な性能に注目しながら、 ベクトル・ネットワーク・アナライザをご覧ください。
トレース・ノイズ、測定速度、ダイナミック・レンジは 最も重要な性能で、
あらゆるネットワーク解析のアプリケーションで必要です。
この3つの性能パラメータを従来の8753シリーズと ENAシリーズで比較してみましょう。
最初にご覧いただく違いは、 トレース・ノイズです。2種類の測定器、8753ESと
E5072A ENAシリーズで比較します。
トレース・ノイズは、ネットワーク・アナライザの 最も重要な性能の1つで、特に、
デバイスの帯域内性能を正確に測定する際に重要です。
ケーブルで、アナライザのテスト・ポート1と テスト・ポート2を接続して伝送測定を実行します。
S21測定です。
次に、レスポンス・スルー校正を行います。 これは、S21測定用のノーマライゼーション校正です。
このように、簡単な方法で トレース・ノイズ性能を比較できます。
こちらがトレース・ノイズで、両方の測定器のものです。
同じIF帯域幅を設定した場合は、 明らかにENAの方が高い性能を示し、
トレース・ノイズが優れています。
これにより、テスト品質の向上が可能です。 特に、低損失デバイスを測定する場合、例えば、
コネクタ、ケーブル、フィルタ通過帯域の測定に有効です。
低いトレース・ノイズのアナライザを使用すれば、 小さな信号を表示できます。また、
広いIF帯域幅を設定できるため、より高速な 測定が可能になります。
IF帯域幅が広いほど、掃引速度は 高速になります。
したがって、測定スループットを向上させるために使用する アナライザには、より優れたトレース・ノイズ性能が必要です。
これにより、テスト・コストを量産ラインで 削減できます。
次のベンチマークでは、速度の比較を行いながら S21を測定してみましょう。
各トレースの標準偏差は、 両方の測定器で約1.2 mdBです。
測定にかかった時間は8753で約4秒です。 一方、同じ掃引を、
E5072Aは20 ms以内に完了します。
90 %以上も速度が向上しています。
テスト・スループットの向上が、 ENAシリーズの超高速掃引によって実現できます。
もう1つのパラメータは、ダイナミック・レンジです。
アナライザのダイナミック・レンジは重要です。 特にフィルタを測定する際、
通過帯域での高いパワー・レベルと、 除去帯域での
極めて低いパワー・レベルを同時に測定する必要があります。
フィルタ測定を行って、 結果を比較してみましょう。
8753ESのダイナミック・レンジは110 dBで、 一方、ENAは130 dB程度です。
IF帯域幅は最小値10 Hzに設定して、 ノイズ・レベルを抑えています。
ノイズ・フロアが測定誤差に 大きく寄与するのは、極めて低い信号レベルを
フィルタの除去帯域で測定する場合です。
ENAは非常に広いダイナミック・レンジを備えていますが、 その他に、E5072Aにはコンフィギュラブル・テストセットが内蔵されていて、
ダイナミック・レンジをさらに拡張できます。
テスト構成を変更するには、 RFジャンパー・ケーブルを、フロント・パネルで
変更するだけです。
内部ブリッジを通過することなく、
DUTの出力信号が直接レシーバに入ります。
内部ブリッジによる結合係数の損失を除去することで、 E5072Aのダイナミック・レンジがさらに拡張されます。
拡張されたレンジは、業界のあらゆるRFネットワーク・ アナライザよりも優れています。
こちらで比較する測定結果は、 高除去比フィルタの測定です。
E5072Aは150 dBを超えるダイナミック・レンジで、 DUTの帯域外の性能を表示しています。
これは8753では表示できません。
また、広いダイナミック・レンジは、 測定時間を高速にできることを意味します。
広いIF帯域幅を選択できるからです。
ここで、結果を比較します。 同じ測定トレースです。
E5072Aでは、より広いIF帯域幅、 100 kHzを選択できます。
ダイナミック・レンジを10 dB拡張できれば、 10倍広いIF帯域幅を選択できます。
つまり、測定が10倍高速になります。
この非常に高速な速度が、E5072Aの大きな 長所です。
例えば、除去帯域で行うフィルタ調整のように 時間を要する測定に有用です。
ご覧いただいたのは、3つの基本的な性能の比較です。 8753ESとENAシリーズ ネットワーク・アナライザを
比較しました。
Agilentの最新世代のENAシリーズは、 理想的なソリューションです。特に、
より高い生産性と最高のスループットをお手頃な 価格で実現したい場合に最適です。
ENAシリーズ ネットワーク・アナライザに関する 詳細はWebサイトをご覧ください。
ご覧いただき、ありがとうございました。