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こんにちは、アンダーセンのポッドキャストへようこそ、今回は呼吸器系についてです。
呼吸器系の機能は基本的に、酸素を取り入れて、二酸化炭素を排出することです。
ここモンタナは高さが約5000フィート(≒1524 メートル)で大したことはありませんが、もし
エベレストに登るとすると、登れば登るほど、酸素は薄くなっていきます。このことが、
非常に高く登ることができる我々の能力をまさに制限するものとなっています。1953年なって、
エドモンド·ヒラリーとテンジン·ノルゲイがついに初めてエベレスト登頂を遂げました。
見えているのが、山頂にいるテンジン・ノルゲイです。エベレスト頂上から撮った、初めての写真です。
1953年になってようやく。しかし、ちょっと見えないかもしれないですが、彼の背中には、
酸素が入ったとても大きなキャニスターがあり、口の中へとつながっています。酸素補給が必要だったからです。
確か1971年にようやく、酸素ボンベを使用せずに
エベレストをずっと登ることができました。その方法は、ベースキャンプまで上がって、
より高く登っては下り、より高く登っては下り、より高く登っては下り...
すると身体は、標高の変化に慣れ始めてきます。そうだとしても
頂上だとかなり命を落としそうになります。酸素が欠乏しているためです。ということで、動物は、
多様な方法でこのことを理解してきました。 ミミズの場合、実は呼吸面は
皮膚であり、酸素の吸収や二酸化炭素の排出は、
皮膚を通して行われるのです。そのため、皮膚は湿っている必要がります。また大きな表面積を有する必要があります。
昆虫の場合は、気門と呼ばれるものを用います。複数の穴が
昆虫の側面についており、複数の管につながっています。それがさらに多くの管につながっていて、またさらに多くの管につながり、
そしてまたさらに多くの管につながっています。昆虫は実のところ、細胞レベルにまでずっと管がほぼ続いているのです。
ということで、とても大きい表面積を有していることが、必要なことの一つ。
もう一つは、そこが湿っていることです。ということで、私がお話したい重要な二つは、
一つは鰓(えら)です。鰓というのは、魚によるこの問題の一つの解決の仕方なのです。それからもう一つは肺です。
肺というのは、私達による解決の仕方なのです。では、魚と私達の違いは何なのでしょう。
まあ、魚は、まさに湿っている場所に生息しているので、その点は心配無用なわけです。
だから魚の鰓は水中でまさに外に出てしまっています。しかし、また、魚の生息場所は、
酸素があまりありません。そのため、とても効率的な酸素交換方法を有していることが必要です。
私達の場合は、身体の内部に肺を収めてしまう必要があります。こうして肺を湿らせたままにできます。
しかし、水中の酸素量と比べて、空気中の酸素は非常にたくさんあるので、
水中の場合ほどに効率的でなくてもよいのです。では、魚の場合は、鰓が実際にどれほど効率的でなければならいのでしょう。
魚は、水中の酸素の約80%を回収できます。だから、魚は、実に
効率的なのです。私たちの場合はそれとは程遠い。魚のやり方は、
対向流性ガス交換と呼ばれるものを用います。そうして、血液が鰓を通って流れて、
血液はこのように流れています。すべての血液はこっちに流れています。
それから、反対側に流れ出て行きます。鰓では、血液は
こっちへ進んで、それから反対側に出ていきます。しかし、水はというと
こっちに流れていきます。この方向の血液の流れがあり、
それから血液の流れとは逆向きの水の流れがあるのです。なので、魚はこうやりながら。
鰓一面に水を引き込みます。しかし、血液はそれとは逆方向に移動しています。技術者らは、
対向流性交換をかなり利用します。しかし、これはそもそも何を行なっているのでしょう。これについて考えるならば、
最も汚れた血液がここにあって、これが
ますますきれいになっていきます。つまり、ますます酸素を獲得していきます。
ますます多くの酸素を獲得するにつれ、一層新鮮な水と接触する、ということが行われています。
言わば、より多くの酸素が存在しています。血液を、水の流れと反対方向に通すことによって、
非常に効率的に水から酸素を得るのです。さて私達はというと、
こういった問題は抱えていません。私達は湿気の問題をまさに抱えています。実際、私達の鰓は、体内に収納する必要があります。
私達の場合は、鰓ではなく、肺を体内に収納しています。
気管があって、それが気管支にそれから細気管支に続き、そして肺胞へと、ずっと内部につながっています。
一つ注目すべきことは、内部に進入したら、もうそれでおしまいということです。
つまり、流れが一方通行なのです。息を吸い込んだら、内部にに進入して、そうして
それで終わり。何かを取り込む場合、例えばタバコを吸うような場合、吸い込まれてくる物質はすべて、
肺の中に入って行きます。そして、外に出はしません。石炭の粉をたくさん吸い込んでしまうと、
内部に進入して、そこで付着してしまいます。あるいはアスベストが内部に進入して
付着します。そのため、気管の裏地、呼吸器系の裏地には、
こういった繊毛が表面にあるのです。どうなるかというと、こういう細かい毛が、
進入してきた物質を体から運び出します。そうすることで喀出でき、最終的には飲み込んでしまえるのです。
これに関するもう一つすごいことは、それはまさに、
樹木を逆さまにしたようにほぼ見えることです。何が起きているかというと、
気管を気管支へさらに細気管支へとつないでいくことで、表面積を増してるのです。
そうして、ひたすら枝分かれを繰り返し続けていきます。ではもう一度。なぜこうなっているのか。
そうすることで表面積を増やしているのです。かつて読んだのを覚えていますが、肺というのは小さいけれども
テニスコート1つ分に相当する表面積を有しています。大きい表面積を有することで、
さらに多くの酸素を吸収できます。さて、肺の機能単位は、
肺胞です。こういった微小な細気管支のはるか末端には、最終的に、
こういう小さな嚢があります。これは肺胞と呼び、単層扁平細胞と呼ぶ単層の細胞で覆われています。
肺胞は萎む傾向があります。
ちっちゃい風船をイメージしてください。それほどとても小さいのです。それがそれ自身の内側に萎む。
そのため、肺胞には、肺胞を潤滑にさせるサーファクタントと呼ぶ化学物質を内側に必要で、そうすることで、
肺胞が閉じてしまわなくなります。これは、未熟児が人工呼吸管理されなければならない理由の一つです。
なぜなら、未熟児はこのサーファクタントをまだあまり発達させていないからです。では、すべての肺胞の周囲はというと、
こういった毛細血管に巻き付かれています。なにが行われているかというと、
酸素を肺胞から受け取って、こういった毛細血管に渡しています。
そして二酸化炭素を排出しています。これが肺胞の機能です。それでは、
呼吸はどのように起きるのかというと、横隔膜の筋肉で起きます。横隔膜が関連している場合といえば、
しゃっくりの経験があるなら、横隔膜を相手にしたことがあると言えます。しゃっくりは、まさに横隔膜のけいれんだからです。
では、どうなっているのかというと、横隔膜の筋肉はここにあり、
横隔膜が収縮して下方に引っ張ります。そうして空気を中に入れています。例えば、あるビンがあって、内側に風船がついていて、
こちら側に、ゴム膜が付いてる、といったようなものです。そして、ちょうどここを引っ張ったとします。
下に引っ張ると、風船を膨らませることになります。なぜなら、
空気がここを通って中に移動するからです。つまり、圧力を下げています。それから、
横隔膜を遅緩すると、こうなります。横隔膜を収縮するにつれて、
このように移動することになります。とても重要なことは、ちょうとこのビンのように、
ここは全くそのままです。必ずこの胸腔全体はそのままである必要があり、こうすることで、
圧力を生み出せるのです。では、話を酸素交換の段階に進めましょう。どうやって
酸素は取り込まれるのか。毛細血管を見てみると、
外側であるここが肺胞内のスペースであると想像してみましょう。空気が入って来て、
空気が外に出る、といったことがここで行われます。何が起きているのかというと、こういった赤血球が、
毛細血管を通って移動するにつれて、肺胞の内側にある酸素が
進入してきます。赤血球は毛細血管とほぼ直に接しています。
では、どこに酸素は格納されるのでしょうか。ヘモグロビンと呼ばれる化学物質があります。ヘモグロビンは、
蛋白質であり、すべての赤血球の中に充満しています。だから赤色なのです。
赤。ヘモグロビンの内側には、こういった鉄の分子があります。一つはここ、一つは
ここ、ここにも一つ、そしてここにもあります。鉄は、空気中の酸素と結合します。
なぜ赤いか。なぜなら、文字通り錆びているから。酸素は、
鉄と結びつき、とても赤い色を呈します。そこが酸素が結合する場所で、
ヘム基、つまりヘモグロビン内の鉄と結合します。
二酸化炭素はどうでしょう。二酸化炭素が、赤血球自体の内部に含まれているわけではありません
二酸化炭素は重炭酸イオンに変換されます。
水を使って二酸化炭素を重炭酸イオンに変換しています。
重炭酸イオンの多くは、実は血漿中に存在します。一部は
血液細胞内にありますが、ほとんどは血漿中にあるのです。肺胞に到着すると、
このすべてをコントロールしている酵素があり、これが二酸化炭素として放出しています。
そうして二酸化炭素は肺胞内に戻ります。そして、息として吐き出されます。より多くの酸素が
何度も何度も繰り返し取り込まれます。以上が、呼吸器系で、
循環器系がないと機能しません。それは次回のポッドキャストで扱います。
ということで、お役に立てましたでしょうか。