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今回はライン調整の仕方をご紹介します。
どんなラインでも使いこむほど伸びてしまいますし、決してそれぞれは同じ長さには伸びませんからライン調整はとても重要です。
もしも右のラインが左よりも伸びてしまったらバランスが狂ってコントロールがおかしくなってしまいます。
ライン調整を始めるにあたって、まずはハンドル側のラインを全てハンドルから外して
1本ずつグラウンドステイク(ペグ)に輪の部分を引っかけて固定します。
ステイクに全部輪をかけたら4本のラインをステイクの一番下にスライドさせて一か所にまとめます。
これはラインの始まりを同じ地点から開始させる必要があるからです。上下にずれていればその分のずれが生じます。
それが終わったら、ラインの反対側(カイト側)へ行って調整を始めましょう。
まずはトップ(リーディングエッジ側)の左右の調整から始めましょう。
このように指に引っかけてラインにテンションをかけて引っ張ります。
両方を同じ力で引っ張ってくださいね。
今回の場合、手前のラインが1.3センチから1.9センチほど長いことがわかります。
ではまず長い方の結び目をほどいて調節することから始めましょう。
まず二つあるうちの結び目の外側にあるものからほどきます。
一つ目の結び目をほどいたらもう一つの結び目の端から小さく出ているラインに注目してください。
最後の結び目をほどく前にこのラインをつまんで固定しておきます。
このラインをつままずにほっておくとスリーブの中に入り込んでスリーブ通しと呼ばれる道具を使って通しなおさなければいけなくなることがあります。
ちゃんとラインをつまんでから最後の結び目をほどいていきましょう。
二つ目の結び目もほどけたらラインを少し引っ張って調節します。
今回の場合だいたい1.3センチくらいです。
ラインを必要な分だけ引っ張ったらそこで固定して、スリーブにたるみがないように指でしごきます。
それが終わったら最初のスリーブの両端を揃えて
止め結び(固結び)でしっかりと結びます。
まずはスリーブの端すぐ近くにひとつ。
そしてもう一つ止め結びをその隣に。
僕はいろいろな結び方を試してみましたが、スリーブを固定するには止め結びが一番効果的で簡単です。
一連の作業が終わったらもう一度ラインをテンションをかけて引っ張ってみましょう。
この通り、ほぼ同じ長さになりました。
だいたい6ミリくらいの差なら許容範囲です。
さあ、上のラインは終わりました。今度は下のラインについて少し違う方法でかつ素早くセットできるやり方をご紹介しましょう。
下のラインも同じようにテンションをかけて引っ張って差を見てみます。
僕が右利きなせいもありますが右のラインが左より上下ともに長くなっているようです。
利き手の右手でいつも強く引いてしまうので右のラインが伸びてしまうんですね。
さて、やはりほんの少しだけ差がありますね。さっきと同じくらいでしょうか。
ここからは素早くできる方法をご紹介しましょう。
長い方のラインを手にとって
単純にスリーブの根元の結び目の隣にもう一つ結び目を作ります。
それが終わったらまたテンションをかけて引っ張って、長さを比べます。
ほぼ揃ってますね。これでおしまいです。
なぜ結び目を作っただけかというと、結び目に消費される長さはだいたい6ミリから1.2ミリです。結び目の分だけ短くなるというわけです。
ライン調整についての基本的なご紹介は以上です。
なぜライン調整が重要なのですか? 左右のラインが揃っていないとコントロールに狂いが出ます。差があるとインプット(操作)をより大きくしなければならなくなるので結果的に制御は難しくなります。
結び目を余分に作るのに比べて輪をほどいて調節する方法の利点は何ですか? 輪をほどいて調節すると出来上がりの輪がきれいで、大きさも変わりません。ラークスヘッドノットを結ぶ際にも便利です。 結び目を作るやり方は便利で簡単ですが、どんどんやっていくうちにこぶだらけになって輪も小さくなりラークスヘッドノットを結びにくくなってしまいます。
なぜ左右のみで上下の差は重要でないのですか? 個々のパイロット(フライヤー)の好みもありますが、レボの場合はハンドルのリーダー(ハンドルに付いているこぶのある太いライン)で調節をすることができます。ですので上下の差はそれほど気にすることはありません。
** Subtitles by Takako Barresi **