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安斎科学・平和事務所がおとどけする、
放射能から命を守るシリーズ
今日は第16回目です。
安斎所長は、5月から
毎月、福島へ出かけ
保育園や小学校の周りの
空間線量の調査をしています。
その、今までの
見てきたものを、
今日は、お話していただきます。
題して、「FUKUSHIMAは今」
よろしくお願いします。
みなさん、こんにちは
ここにある地図は、
残念ながら見なれてしまったかもしれないんですけども
福島原発事故から出た放射能の通り道を、
色分けに示してありますが
毎月
行っているのは原発から60km 圏内にある福島市ですね28万人もの
人が
今なお
生活をしているところで
60km圏には、
伊達とか福島とか二本松とか、本宮とか、郡山とか、須賀川など、
大きな都市があるところですね。 60kmというと、この事務所が
若狭の原発から離れている距離と
同じようなところなんですけど
もちろん、いま
この福島原発について
重大な問題になっている
というのは、
1つは
事故原発の中身がまったく分 かっていないということですね。
見に行くと放射線によって、
死に至る恐れがあるので、
事故後の原発内の
溶融核燃料の実態がわからない。 これが最も
深刻な問題ですね。
2つめに
おそらく
50年、半世紀にわたるであろう
廃炉
確実に進める技術の展望 が拓かれていないことですね。
3つ目にはその廃炉の過程を
たぶん延べ100万人を超えるで あろう労働者が
担わなければいけないん だけれども、それを一定の
レベル以上の
その技術力を持った人々を 確保できるかどうか?
ということですね。 被爆の問題を含めて
重大な問題になりつつあります。
四つ目には付随して
地下水が流入して汚染水として 漏れでているのではないか?
それも、すでに
33万トン以上も
多くの敷地内にたまっている のではないか?ということ
ですね。
これなども、
液体として、
保管している限り
漏れるということが、
おこり得ることなので、私は
水とセメントを混ぜるとコンクリートになる ことは、
よく知られていることですけ れども、固形化するという方が
よほど管理しやすい。
放射能をもった
コンクリートが出来るということですけれども
原発から
核燃料取り除いた後
中に、
石棺という
コンクリートの
棺桶を作る
そのときに採用すればいい
という案はありますね。 それから、それにともなって
海産生物の汚染の
実態はどうなのかという ことが心配されている。
それから、
3つ目に周辺の放射能の
除去作業を
通じて
生じた廃棄物を
結局どこへ始末するのか?という ことの展望がない。
7つ目には、仮設住宅などで
元々のホームタウンを 離れて暮らしている人が、いまなお
15万人前後いるということで
その展望が開かれていないということで
いつまでも仮設住宅
というわけにはいかないだろう ということ。
それに加えて
被災者が
どれだけ被曝しているのか?
という問題がある。
今日、お話しするのは
ここ数カ月毎月3日間 福島にうかがいながら
被災者がどれだけ被曝しているのか? ということについて調べた
結果を
報告しようと思います。
福島の保育園
や小学校を
中心に
うかがっているんですけどね
何の責任もない
子どもたちが、将来
不安がないような
そういう社会の築くためには
どうしたらいいか。
ちょっと厄介なのは我々が今、 相手にしているのは、
セシウム137と呼ばれる放射性物質が
中心ですけれども
減り具合が非常にゆっくりしていて
ここが1.0ですが、10分の1に 減るのに100年
かかるような代物で、それを相手 にしてるということですね。
そこで、そういう
数十年から100年にわたって
放射能とむきあって生き なければいけない福島で
今、子どもたちはどれくらい
実際に被爆してるのか?ということで
次に子どもたちが、
首からぶら下げているのは、
放射線量を計なんですけども
それを百数十人に
無償で提供して
1か月
四六時中
できるだけつけておいてもらって、 どれだけ被爆しているか?
ということを
測定しているんですね。
その結果
どんな結果が得られているかというと
昨年の12月から
測定を始めて
1ヶ月の被曝線量が
去年の12月には、0.05ミリシーベルト
くらいあったのですけど、 それが
減ってきて、徐々に少なくはなりつつある
上が、さくら保育園というところで、
下のデータが、最近計測を始めた
さくらみなみ保育園というところですが、
両方、似たような傾向を示しています。
8月にちょっと高くなったのは
夏休みで、保育園に
いるよりも
自宅ですごした時間が
長かったため、
保育園の方が、
被曝は少ないということ ですけれども
9月になってまた少し減りはじめた
ということです
さくら保育園の関係者で
1か月あたりで0.02ミリシーベルト くらい被曝している
ということですが ということは、1年間に
すれば
その12倍ということ ですね
そのくらいの被曝になるということで
計算してみると
一方のさくら保育園の関係者の被曝は
0.3ミリシーベルト
せいぜい0.3ミリシーベルト
1年間でね
それで赤いところ がそれですけども
そのほかに人間は何処にいても
日本にいようが、外国にいようが
自然の放射線を浴びているんですけども
この宇宙線とか、大地からの放射線とか
あるいは空気中にただよっている
天然の放射性物質の吸入とか あるいは、食物に含まれている
放射性物質による、内部被曝 あわせて2.1ミリシーベルトくらい浴びている。
全体では、さくら保育園 の関係者で
2.4ミリシーベルトくらい浴びていて
それが世界の人々が
自然界から受けている放射線の
平均値が2.4ミリシーベルトぐらい だというふうに
国連の
科学委員会がデータを出しているので
それと、ほぼ似たりよったり ということですね。
実際のところは
ヨーロッパの国々で
人々がどれぐらい
放射線にさらされているかというと
日本よりも自然放射線量が高い
ものですから、花崗岩地帯の上にある
フィンランド、スエーデンとか フランスなどでは
1年間に7ミリシーベルトとか、 6ミリシーベルトとか
自然放射能にさらされている
それに加えて、ここに黒く描いたのは
チェルノブイリ原発事故で 余分に浴びた分です。
さくら多保育園の関係者は
その右に書いてある
さくら南保育園では、それよりもちょっと
原発
事故による分が少ないので、 この程度ということで
さいわいにして、
福島
極めて深刻な
事故現場の状況が
依然として続いているにも かかわらず
人々が暮らしている福島あたりでの被曝は
幸いにして
それほど、過大な
被曝を受けているわけではない
ということですね
2日ほど前に
いろんな国から来ている人々と
ラウンドテーブルディスカッションしたときに
ヨーロッパから来た人が、
こういうことを発表すると
福島による爆破
大したことないという印象を与えて、
良くないのではないかという
言うことを質問したこ人がいましたけれども、
事実は事実としてきちっと見ておかないと
福島の人が
非常に大きな被爆にさらされていて
それゆえに
福島の人とは
結婚しない方がいい とかなんとかという偏見とか差別
とか風評被害が
でている段階で
やっぱりきちっと科学的な
客観的データをふまえる ことが大事なことだと思います
我々が測っているのは、こういう
GPSと
このカバンの中に入っている測定器
その情報を
パソコン上で
合わせると
これを
背負って
歩き回ることで
街のどの部分でどのくらいの放射線が あるかというてことが、
パソコン上に色分けして
数字にとともにも、色分けして
表示されるというわけで
これで保育園の周りなど
歩いたり、あるいは
小学校の通学路を
歩くと
どこがどれだけ、放射線があるかが判って
より安全な
通園通学あるいは、散歩コースが
いいかというのが解るということです
それで、つい数日前に
さくら保育園の
2歳児が
初めて散歩したですけども、
二歳児ということは、あの福島原発事故の年 に生まれた
子どもたちで
人生最初の散歩なんですね
散歩に行く直前なんですけども なんとなく不安げで、
大丈夫かなという感じなん ですけども
散歩が終わってみると、
子どもたちは、ニコニコをしてきて
まあそういう面で、
散歩というのは、2足歩行すること
によって
人間として発達したっていう ことの基本行動
だけど、同時に
環境と
人々との間の コミュニケーションをとるうえでも
非常に大事なことです
ところが、実際に園児の散歩コースを測定調査してみると
荒川っていう川の河川敷では
こっち側は、
公園緑地課の除染担当で
除染が済んでいいて、放射線量は低いけど
すぐ隣のところに
河川課の担当で、まだ除染していないところがある
危なっかしい状況があります
それから、放射能が、
雨によって坂道を下りきて
こういう、裸の土地のところに
溜まっていて、いまだにいこういうところに行くと
放射能が高いということがある
あるいは、舗装されているから大丈夫かと思うと
ザラザラの舗装面のところには、
放射能が掴まっちゃっていて
除染したことにになってだけども
充分除染されていないところがあったり
町を歩いてみるとすぐ解ることですけれども
こういう側溝があるわけですね
特に、
傾斜のない側溝っていうのは
水が底にたまって
水だけ蒸発して放射能をおいていくもんですから
蓋の無い側溝というのは、とっても
被曝の原因になりやすい
そういう場所が至る所にある中で
かろうじて
福島の人々はそういうところを避けながら
被曝が
割合少なくてすんでいるということであって
決して、何も考えなくても安全な生活ができる
という状況ではない ということですよね
そういう意味では
福島原発事故の現場が、
大変深刻な状況だっていう ことと同時に
60km離れた福島市でも
気を使わなければ安全性が 確保しにくいという
深刻な事態が続いている ということを
肝に銘じておきたい
この前に、
冗談めいて
書いたんですけども
七言律詩
の形をとっていますが
安倍氏が
総理に復帰して、
晋帰一転(心機一転)と書いてあるのは、
晋三さんが帰っててきたということで、
心機一転の「心気」を、「晋帰」と書きましたけれども
"晋帰一転放三矢"
心機一転して、三つの矢を放ったと
"超熱心原発行商"
超熱心に原発の行商にはげんでいて、
ベトナムやヨルダンに
売り込みにかかっていて
両手を広げて
「アンダー・コントローリ」と公言し (福島原発事故は管理下に置いているという安倍首相の発言)
オリンピックまで招致した
すると、
(自民党)小泉純一郎って人が、時があたかも
名古屋で講演をして
突如、
迷調子(名調子)ですね
吠えたてた "突如咆哮迷調子"
そして、「脱原発を志向すべきだ」 ということを
激しく論じたわけですが "激論脱原発志向"
国民が
空を仰いで真意をはかりかねている "国民仰天疑真意"
政権党首を担当した
小泉氏だったんだけども
記者団からの
"あなたは、もともと原発を推進してきたではないか?"
"なぜ今頃になって、反対のことを言いだすのか?" という問いに、
「変わったんだ」と彼は言ったん ですね
福島で変わったんだってわけ ですね
"しかし福島で変わらないひともいるではないか?" と記者団に言われて、
「それは感性の問題だ」 と言ったんですけれども
福島同問題を契機に感性豊かに 人類の危険度を
これ以上続けないために
変わるということは、とても 大事なことではあるわけで
これが本当であることを 我々は要求しながら
本当に安全な社会をつくる ために
福島の実情をしっかりと
見据えていきたい
そして
安斎科学・平和事務所事としては
毎月これからも福島に通い続けて
福島県民が
どうすればより安全な生活を いとなめるか
そうことについて お手伝いしたいと
思っております。 今日の話は以上でございます。
興味深いことがいくつかあった
と思ったんですけども
今、安斎所長から説明してていただきた ことで
質問などあれば、
質問だけではなくて自分はこう考える というようなものがあればどうぞ。
簡単な質問なんですが、
子どもたちが生まれて初めて 散歩した
それは保育園での散歩ではなく
父さん母さんとの生活のなかで
散歩したことかないという
実話なんでしょうか?
散歩している子供も
いなくはないにしても
総じてしていない
いうことですね だから、朝起きて保育園に連れてきて
夕方保育園から引き取ると
夜をむかえて
家の中で過ごしている ということになる
それで測定していて
わかったんですけれども
保育園にいるときは
みんな似たような被爆なんだけれども、
それにもかかわらず
子どもによって被ばく線量が 多い子と少ない子といる
多い子は、家に帰ってから
元気に外で遊んでいる
という子が多いらしいですね
被ばくが少ない子は、
家に帰ったら、家から出ないで 家の中で暮らしている
だから、被ばくが
少ないから安心だと
多いから心配だという
そう一概に言えなくて
元気に遊んでいる子供の方が
人間的発達としては
好ましい状態だと思うんだけれども、
被爆が少ない子供が、少なくて 良かったね・・・というと
保育園で
ずっと中にいて
帰ってからもずっと家の中にいるという
そういう生活をしているのか もしれない
なかなか厄介な状況だったと思うんですね
福島では総じて
どの保育園も
2年半の間、
散歩をしていなかった
ということですけども
散歩することによってこそ人間は
豊かに
自然環境と
いろいろな変化を見て取って
感じたり
あれはなんだろう?って言うんで 友達と共通の話題で
散歩の過程でコミュニケーションを 取ったりしながら
発達していくんだけれども、 そういう機会を奪われているというのは、
とてもの衝撃的なことだと思 うんですが
初めて
散歩して
不安げだったのが、
ニコニコして帰ってきた ということで、
これから、この秋から
福島でも、
いくつかの保育園で
散歩していくことになる
と思っています 子鹿保育園という別の保育園でも
散歩を始めるということですし
さっきちょっと紹介した さくら保育園では
全園児の
保護者が、散歩をすることについて
合意した
いうことですので、
これから散歩が始まると思います
私も一度、福島にうかがったのですが
子どもたちにとって、砂遊びって ものすごく重要ですよね
小さい時は、まずまず水を使って
お団子を作ることから始まって、 自分が考えているものを
作ったり
うまくできないから そこで失敗を経験して工夫する
その砂場が、
なんと屋内砂場
なんですね
やはりあの
砂も、当然
原発事故の後に、
安全な砂を求めて
プレハブを建てて
その中で
園児たちは砂遊びをしている
という状況なんですね
なんでやっぱり
子どもたちにとって重要な 精神的にも、肉体的にも
発達が
阻害されている状況が 今まだ続いている
ということですよね
人類進化の過程はまさに
立つことによって、喉頭という
喉頭というのが、下がって
口から入ってきた空気は肺の方に
食べ物もは、胃の方に
区分する機能が
発達していって、
肺に吸い込んだ空気を
外で吐き出すときに
うまく
操作することによって
豊かな言語を発するようになる
言語を発するようになれば
自分の感情を表現したり
あるいは相手から問いかけ られたことについて考えを
まとめて
まとめて音声としてかえしたり という
そういう脳を刺激するっていう ことが起こって、脳が発達する
二足歩行
するということは
人類の進化の過程を幼い頃 生まれてから5歳くらいの間に
繰り返しているということになるんですが、 その最も重要な時期に
こういう二足歩行を豊かに体験することの できない
そして環境と
むすびながら、いろいろ
感受性を発達させて
いくことができないというのは
とてもあの
福島の原発の
影響としてあまり考えないかもしれない けれども
実際にはとても大事なことだと思いますね
えっと、すいません
保育園での子どもたちの
年間被曝量が、
事故による影響というのが、 だいたい0.3ミリシーベルト
浴びていると
年間、それぐらいだ ということ
それの解釈なんですけれども ひとつには、
おそらく、0,3ミリシーベルトというのは、
かなり
保育園を除染して、
その結果として、その数値に 抑えられているということだと
思うんですね
ところが
子供さんというのは、
家も含めて
あちこち動きまわる ということで
実際には
もっと被ばくしているんじゃないかな という気がするんですけども、
この子たちの場合は、 四六時中、
線量計を付けてもらっているので、
家へ帰って、寝るときもできるだけ
枕元に置いてもらうようにしてもらっています
でも、完全に守られていないケースが
あることが
わかっていまして
例えば、車の中に
置いてあって、車は
ガレージが
放射能汚染されていて、放射線のレベルが高くて
"余計に多く被ばくしたこと" になっていて
実際には、それより被ばくが少なかったらしい
ということもままあるので、
きわめて正確というわけにはいかないけれども
100人分以上位の平均値としてみると
そうそう大きな誤差はないということですね
極めて幸いなことに、です。 これは
あの
除染などにとっても気をつかっている
さくら保育園と、さくら南保育園での
子どもたちの被ばく線量なので、
そうではなくて
大人たち
放射能汚染した環境で
働かざるを得ないような 大人たちを含めて
被ばくは、
場合によっては、この
10倍程度かもしれないですね
0.3ミリシーベルトではなくて、 数ミリシーベルトまで
達している人もいるに相違ない と思われるでしょう
自然放射線も含めて考えると
大体
その事故によるものっていうのは、 1%くらい上がっているという・・・
被ばく量ですね、1%くらい上がっているというということになりますね?
被曝量は10%上がっています
そうすると、それはまぁ解釈なんですけれども
特に
その確率的、長期の確率的影響ですね ということを考えると
例えば癌になる確率という のは、
10%くらい上がってると、考えてよろしいんでしょうか?
えーっと、癌の原因は自然放射線だけではないので
自然放射線の被曝量の
1割増しくらいに
被爆が増えたからといって
癌がそのまま1割増えるということではないですね
癌の原因にはいろんな原因があるので
特に
被ばくが低いところの
発癌に対する影響については
なお放射線影響学者の間でも
いろんな議論あって
確率的影響として
被曝は、
したらしたなりに
低い被曝であっても
癌などの
確率的影響という
増やすだろういうことまでは わかってるんだども、
いったい何%増やすことになるか?とか
あるいはこの程度の被曝の場合に
それがどれぐらい効いてくるか? っていることについては
十分にわかっているとは
言えないという状況なので
安斎育郎としては
この被曝は、はわずかに見える けど、このわずかな被曝といえども
できるだけゼロに近づけるようしたい
そのために
毎月通って、
より安全な
生活のあり方というのを、
探し出すののお手伝いを
続けたいと思っています
だから、被曝が低くて
よかったねっていうことで 終わるんじゃなくて
低いは、低いなりの被曝を さらにゼロに近づけるために
どういうことが可能かということを
実際できる方法を提言していきたい
ただ測定するだけでなくて
こうすればいいですよって ことを提言していきたい
と思っています
谷川さんも本田さんも福島に
一緒に行ったことがありましたが、
どんな印象でしたか?
予想以上に
外に出ること
体育で外に出る
それから運動会の時間
そういうのが今でもまだ制限 されていることを
現地に住んでる人に聞くと
メディアではそういうことは伝えていないし
それが本当に必要な恐怖なのか
それとも不必要にただ怖がっているだけなのか
何をスタンダードに安全 安全じゃない決めてるのか
分からないと
やっぱりなるべく避けるほう を選ぶのは心理だから
お母さんたちはホントは県外の遠いところに
開いている学校があれば移住したい でも経済的にも、いろんな意味で
でできないということで、今なお
間で悩んでいるんだなぁ っていうことを
2年半経って、あらためて確認して なんだか
あの原発の事故当時とは違う不安 をね
セシウムの緩やかな減り具合を おもうと
とても、なんかどうしていいの かなっていうことを
あらためて思っています
県外に
避難する機会が
あった人
それから、なかった人
同じ被害者
であるはずなんだけれども
県外に避難した人が
夫が福島での仕事があるので
ちょっとだけ福島にとど まっていたって人が、
家族は一緒にいるべきだと
考えて戻ってきた
県外に
逃げられなかった
人から
あなた逃げたんでしょう という風に
見られるということで
同じ被災者の立場の間でも
そういう
事故直後に行動のとり方によって
同じ被災者として、ほんとは声をひとつに
この事故によって起こったことを
克服するために
要求していかなきゃいけない っていうのに
それもできにくいような状況がある
さっき話した、さくら保育園でも
運動会を外でできるんだ っていうのは
最近のことであって、
やるときも本当は、相馬
馬追いの
地元の文化があるところだから
踊りを
運動会で
子どもたちがやるってことが
名物の一つになっているんだけれども
地面に手をついて
足を上げていき、ヒヒーンと嘶く
ような
場面で
手をつく
手をつかせようとすると 保護者からそういう事はさせないでほしいという
意見がでるということで
非常に気を使って
たぶん
被曝は少ないに越したことはないんだから
まったく無意味なことではないん だけれども
人間の発達全般におよぼす 影響ということを考えると
なかなか深刻ですよね
しかもこれを
数十年単位で
こういう生活を続けていかな ければいけないかと思うと
事故現場は何としても
継続中の事故を 収めてもらわないといけない
けども
遠く離れたところを含めてね
人間らしい生活ができる
条件をつくっててほしいと思いますよね
安西先生、それは
以前のこのシリーズで、
「(原発事故の影響として)未来の世代を萎縮させている」
表現されていましたけど、
まさに
本当に萎縮しているっていう 感じはするんですね
それは非常に大きな問題じゃないかな
だから、
二日前に、
諸外国の人々とのラウンドテーブルのときに、
幸いにして、福島の放射線被曝が低かったと
この情報だけいうと
事故の深刻さをかえって誤解させることに
なるのではないかという指摘 その心配は
それとして受け止め
やはり、
事故極めて深刻な
状況にあるということは
あらためて
認識しないといけないと思うんですね
わたしとしては、
たとえ被曝が幸いこのレベルに収まっていたとしても
日本が、できるだけ速く
原発から足を洗っていうん ですかね
計画的に原発を廃絶する
そういう決定を
急ぐべきだという
確信が
ますます深まっております
もう一点、
小泉純一郎氏 の話が出ましたけれども
でも私の印象では
自民党としての
その責任を取らないための一種のガス抜きだっていう感じがしてるんですね
あの例えば、戦争が終わったときに
今まで鬼畜米兵だと言ってきた人が一夜にして
平和主義者になっちゃった という
そういう事とですね
非常によく似ているんじゃないかと
小泉氏が
本当にそういうことを言うの であれば
自民党としての責任というものを
きっちり取ってから言って欲しい
それがないと信用できない、
そういう感じがするんですね
彼も政党を引退したし、
何を言おうが、
何を方言しても
現内閣の責任にはならないわけで
まそういう
ガス抜きとしての側面
自由民主党とは極めて自由な政党でで
いろんな意見が抑圧されずにいえる んだという
そういうものとして
自民党の
懐の深さみたいなものを
国民に印象づけるということは
よくあることなんですよね いままで自民党の
政権が戦後長く続いたのも
Aがだめなら、Bがあるさという
その幅が
自民党の中で非常に
ひろかったものだから
他の野党まで政権が移譲されることなく
自民党の中で振り子運動を
繰り返していたという面があるんですが
そういう振り子運動の別の
かたちのひとつかもしれない
それで、
小泉氏のことをよく言ったと、
評価するひともいるし、
この通りになればそれにこした ことはないので我々も、言った以上
やるが良いと
要求するけども
ま、天を仰いで真意を疑ったと
書いたのは、藤田さんの今の質問の
ニュアンスを込めて
書いたつもりなんですけどね
はい
子どもたちって、運動しなかったら
体力的に、体格的にどうなんですか?
明らかに
体力的にはおちるんで、
ある保育園では、
とやの保育園というところへ行った時には、
外へ出て遊べないので、
まぁ、せめてというんで
体育館みたいなところで
ぞうきんがけ競争をさせたと
そしたらば
かえって土踏まずの形成などが 非常によくなって
事故前よりもむしろ良くなったんだけれども
その過程で気がついたことは
雑巾がけ競争をやらせると 雑巾がけがうまくできないで、
ヨタヨタしている子がいる って言うんですよね
ちゃんと
歩けるし
普通の体格してるんだけども
ヨタヨタしてる どうしてそうかなと調べてみたら
その子は
生まれてから、寝ている状態から ハイハイして
つかまり立ちして歩くよう になる過程で
あまりハイハイを
していなかった
ハイハイしている時間が短かった
ハイハイするとやっぱり
四足の時代の
イロイロな必要な筋肉を
鍛えたりするんだけど、それを することなく
つかまり立ちして、すぐ立っちゃったために
雑巾がけやなんかさせると ヨタヨタする
だから人間とというのは
ハイハイもしっかりやって
それで二足歩行に移行して 豊かに展開する
順番を踏むってことが
とても大事だってことで まさに進化の過程を
歩んで
育っていくっていうのが極めて 自然なことで、それが
大事なことなんですよね
子どもたちが首からかけていた 放射線量計ですが、
あれは、外部被曝を計るものですよね
ほかにも
内部被曝を計るものはどういうものが あるんですか?
あれは内部被曝は計れないので
身体の中にどれだけ放射能をとりこんだか
を調べるには
普通はホールボディカウンター といって
いす式のものとベット式のもの がありますけれども
あるいは
立っている状態で
10分間くらい測定するっていうのがあ るんですが
それによって体の中に入った
セシウム137がだすガンマ線が
身体の外まで出てくるので、それを
身体の外から測ることによって 推定するというのがあるんですが
幸い、その
子どもたち
福島の子どもたちについて ホールボディカウンターで計ると
検出限界以下
ということが多くて、今は明らかに 内部被曝よりも
外部被爆の方がはるかに優越している という状況です
外から浴びるという被曝を
何とかして
少なくする
非常に大事だと思うんですね
ただ唯一心配なのは
セシウム137ではなくて
ヨウ素131っていう
揮発性の放射性物質
半減期が短いために
今環境中に全く
残っていないけれども
事故直後に大量に出て、それを 吸い込んだり
あるいは食べ物を通じて、身体の 中に取り込んだ子が
甲状腺というところに
大量の被曝をした
恐れがある
それは今、証拠がない
ここにいくら測定器はを当てても
何もカウントが出てこない
どれくらい放射線を浴びちゃったかは 健康に以上が出るか出ないかで
調べるしか無いというので
福島県民は県民健康管理調査 というのをやっていて
18歳以下の子供は
一生の間
3年おきに、甲状腺機能の
検査をやらなければいけない
その機能検査は
今も続けられているんですけれども
一番の問題はそれを誠実に
県なら、県が
責任を持って
ウソをつかずに
得られたデータを情報公開 で正しく
公開しながら
不安を持った人については
セカンドオピニオンも含めて
もう一度検査し直すなどの ことによって
安心ができるような検査体制をつらぬけるかどうか
前にも言いましたけれど、残念ながら 去年の秋に
そういう
健康管理調査を取り仕切っている委員会が
公開される本委員会を開く前に
秘密の委員会を同じメンバーで 開いて口裏合わせをしていた
らしいということが明らかになったので
今、県民たちの信頼がちょっと 揺らいできているんですよね
そういうことがないように
してもらいたいと思いますし
まあ、そうしないとこれから先
子どもたちが
一生の間
甲状腺の
異常にですね
気をつかいながら
これまた、おっかなびっくり 生きなければいけない状況に
なりかねない
しっかりやってほしい
その3年間というのは適当な期間なんでしょうか?
一つは
そう度々に
やるだけの
マンパワーない
面もあるですね
県は3年に
一回で
他の町に住んでいる
人びとは
3年に1回ではどうも心配だという人は、
県の検査は3年に一回やるけども
間の年には、市または町の責任で
検索するということを要求し そういうふうにやろうとしている
人々もいます
一番の問題は、
県が
大丈夫ですよっていう 検査で言ったとしても
信頼できるかどうかっていう ことで揺らいできている以上ね
セカンドオピニオン 別の医療機関でも
調べてもらいたいという
お母さんたちとっても多いんですね
この前行ったところでも、そういう 相談を最初にうけたんですが
そういうセカンドオピニオン を持って県に行くと
割につれない
対応されたりするという
ということを聞いているので、 そうでではなく誠実に
セカンドオピニオンに対しても
あいたいして
もらいたいと思いますね
安全安心を
より増進させるようにしてもらいたい