Tip:
Highlight text to annotate it
X
volca fm はDX7完全互換の 6オペレータ、3ボイスのFMシンセサイザーです。
DX7の音色データをMIDI経由でそのまま読み込むことができます。
volca fm は 32の音色と16のシーケンスを保存でき
それぞれ好きなように組み合わせることができます。
音色とシーケンスのエディットはそれぞれ独立していて、
保存も独立して行います。
ではFM音源について少々説明しましょう。
FM音源は非常に柔軟で、かつ非常に複雑です。
6つあるオペレーターにはそれぞれ23のパラメーターがあり、
そのほか16のパラメーターと合わせると1音色あたり154パラメーターにもなります。
エディットモードに入ると volca fm だけで全てのパラメータをエディットでき、
付属のパラメーターリストを見ながら音色作りもできます。
難しすぎますか?でも大丈夫です。volca fm はインターフェイスを簡単にしているので
誰でもパネル上のツマミを動かすだけで簡単にエディットできます。
ここではオペレーターをキャリア側とモジュレーター側に分けて考えます。
まずオペレーターのうちキャリアの説明からはじめましょう。
キャリアはアルゴリズムの最終段に位置するもので
実際の出音に直結しています。
このキャリアのエンベロープを動かすことは
普通のシンセのAmp EGを動かすのと同様の音色変化になります。
実際のFM音源のEGはかなり複雑な構成になっていて
ADSRと違ってそれぞれ8パラメータあります。
volca fm のツマミを実際に動かすと
このように同時に複数のパラメーターが変化します。
これが volca fm ならではの、FM音源を簡単にエディットできる仕組みです。
次にモジュレーターですが、キャリアの前に置かれるオペレーターで
この後に続くオペレーターの周波数を変調させることで
FMらしい複雑な音色変化を加えます。
これらのオペレーター全てが独自のEGを持ち
これをモジュレーターの ATTACK / DECAY ツマミでエディットできます。
例えばこの音色でモジュレーターのアタックを遅くすると
音色が変化するタイミングが遅くなるのが分かります。
volca fm は KORG による32個のプリセット音色が入っていますが
MIDIを使って音色データを読み込むことができます。
世界にたくさん存在するFM音源のSYS-EXファイルが使えるのです。
DX7互換のFMソフトシンセから、
あるいは本物のDX7を直接 volca fm の MIDI IN につなぐこともできます。
そしてもう1つ、Sync端子を使って volca fm 同士でデータ転送することもできます。
Sync端子で繋いで、Export を選ぶだけの簡単な操作です。
エクスポートは、"現在の" "全ての"プログラム、"現在の" "全ての"シーケンス、
そして"全て"をエクスポート、の5種類から選べます。
1つの volca fm の設定からクローンを作ることができます。
あなたの volca fm に素晴らしい音色のプログラムが出来上がったら、
今度は素晴らしいシーケンスも作りましょう。
ここで volca fm の新しい機能をいくつか紹介しましょう。
まずトランスポーズのスライダー。
これは、出音をオクターブ単位あるいは半音で変えられます。
それからベロシティのスライダーもあります。
volca fm には新たにパワフルなアルペジエーターも搭載しました。
1ステップ最大12、合計192ステップ回せます。
もちろん全てのスライダーやツマミはモーション・シーケンスとして記憶できるので
エキサイティングなシーケンスが作れます。
さらに、今までのvolcaシリーズには無い、新しい機能を追加しました。
例えば WARP ACTIVE STEP。
これはシーケンスのステップ1〜16の内、使う部分を選んで
それをシーケンス全体の長さを変えずにはめ込みます。
ACTIVE STEPの数がいくつでも全体にストレッチが可能です。
例えば、こちら側に16ステップのシーケンス、もう1台は6ステップとしても同じ1小節で同期します。
そして volca fm では、複数のシーケンスをチェインさせて
順番に演奏できるようになりました。
ボタンを押しながら
パターンをいくつ繋げるかを選択するだけです。
例えば今回は2つだけにしてみましょう。2つの16ステップのシーケンスが
順番に再生されます。
volca fm でクリエイティブに。Have Fun!