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(ナレーター)アーミットには障害がある。
それは周囲の人々にとってすぐにわかるものではない。
そして車椅子はその障害にはなんの関係もない。
(アーミット)私にはADDがあります。
そして・・・それはクールなことなんです。
(ナレーター)彼は最近、足の手術を受けたので、この車椅子はその一時的な補助だ。
それは誰にでもあることです;スキーで足の骨を折った、または犬につまずいて足首を
捻挫したといった人を誰でも知っているだろう。
目に見えない永続的な障害を理解することは難しい。
特にその障害が脳の動きに影響するなら。
(アーミット)私は私立の学校に通っていて、奨学金ももらっています。
私は本当に賢く、学ぶのになんの問題もありません。
私はただ物事に集中するのが難しいです。
(ナレーター)ジェシーは大学二年生で、彼もまた目に見えない障害を持っている。
(ジェッシー・シェーバー)私はディスレクシア(読字障害)を持っているため、つづりを書くのが難しかったり
方向を伝えるのが難しかったりします。
右側に行かなければいけないのに左に行ってしまったり、
その逆もあります。私は読むことを学ぶのがとても困難です。
(ナレーター)ローラは中学一年生の時の交通事故で重傷を負った。
その中の一つの障害は彼女が説明するまで見えてこない。
(ローラ・バーソス)私には外傷性脳損傷があります。
それにより記憶に問題があったり、
事故で多くの語彙を失いました。
私がこれからしなくてはならないことは、それは難しいことですけど・・
私は的確に伝えるということができないので自己流の話し方をしてしまう。
たとえば私の語彙力だと「ほら、あなたが運転して家の前に着くときの、、
あれよ。えーと、車道!」
(ナレーター)ここで紹介された大学生三人は、他の人とはなんの変わりない学生に見える。
言い換えると、彼らの障害は簡単に気づいてはもらえない。
そしてそれが誤解へとつながっていくことがある。
(ビー・アゥオニイ)あなたは学生にこう聞くかもしれません。「あなたは他の学生と変わりなく見える。
ノートテイキングが必要とはどういうことなのか?
テスト時間の延長がほしいとはどういうことなのか?」
(シェリル・バーグスターラー)教職員にとっては、学生に障害があることが
外見からは分かり得ません。
しかしこの障害が授業に影響をもたらすかもしれない。
(教員)これは心臓の壁に直接流れていますか?
(ナレーター)目に見えない障害は、時に理解力に欠けていたり、
または集中していないだけだと見られてしまう。
このようなことがネイトが学習障害であると診断される前に起きた。
(ネイト)彼らは私を見て、ああ、君はわざとそうしているんだね。
君はふざけてばかりでただ頑張っていないだけだ。と言いました。
しかし私は努力していました。
(ジェシー)私の父は学習障害を持っていて、彼のお母さんも実はそうでした。
そういう過去があったため、両親はなにかがあるのではないかと思っていました。
しかし学校側は「彼は少し遅れているだけ。そのうち追いつくでしょう。」と言い続けました。
そして二年生の終わりになっても、私はまだ全く字を読むことができませんでした。
このような障害を持っている大学生は年々増え続けています。
(アル・ソウマ)これからこのような学生に教室で会う機会が
多くなるでしょう。
最近の精神障害薬に新しい動きが起こったことで
学生たちはより集中でき、
学校の行事に普段より参加できるようになりました。
(ナレーター)目に見えない障害は、学生たちの情報を処理する力、
記憶する力、伝達する力に影響してくる。
彼は無関係なものを無視することができないため、集中できないかもしれない。
彼女はフルの授業をこなすスタミナがないかもしれない。周りと上手く関われないかもしれない。
そしてその不安からテストを受けるのが難しくなったり、教授に質問に行けなくなるかもしれない。
(レベッカ)誰もが自分の障害をそれぞれ違ったように感じます。
ですから例え同じレベルで同じ診断をされた障害があっても
その障害について、人とは違う経験をします。
同じレベルだからといってその学生が同じ必要があると決めてかかってはいけません。
ですので私たちは一人ひとりそのケースによって対応し
そこから彼らに最も良いものを見つけなくてはなりません。
(ナレーター)教授たちは、けいれん発作などの障害を持つ学生たちについて
安全面の心配をするかもしれない。
責任が大きすぎる,と。
(シャロン・ビットナー)けいれん発作のある学生たちは多くの場合、薬によって制御できています。
ですので彼らは教室の中で頻繁に発作を起こしたりはしません。
けれども大切なことは指導者が発作が起きた時にどのような対処をするべきか知っておくことです。
もし学生が「私にはけいれん発作がある」と明らかにした場合は
障害学生支援室の人が「では教授に何を知っておいてほしい?」と
聞いて話し合えば簡単なわけです。
(ナレーター)精神状態での心配事がある方もいるかもしれない。
もしパニックを起こしてしまったら?
もし彼の振る舞いが授業の邪魔になったら?
(アル・ソウマ)精神的な問題のある人、精神疾患のある人は
先生に問題ばかり与えて困らせてしまうという作り話を信じているかもしれませんが
そうではありません。
(オードリー・スメルサー)私たちは教室でパニックを起こした学生たちをカウンセリングセンターに向かわせるよう
教員を促し、そこでストレスのマネージメントや適切なふるまい方などを、
他の学生に教えるのと同じように、彼らにも教えます。
(ナレーター)アスペルガー症候群やトゥレット症候群などの
状態についてよく知ることで、学生に社会スキルに欠けるような状況が
時折起こった時も、教員が学生たちに気持ちよく対処できるようにする。
(リンダ・ウォルター)アスペルガー症候群のある学生の中には、知りたいことがあると
質問を止められないことが度々あります。
そうして彼らは授業を独占してしまうので、私たちは教授が学生に
「あなたはもう十分質問しました。あとであなたを手伝いますが、
今はその時間ではありません」と合図を出すように呼びかけています。
(アンドリュー・リオン)トゥレット症候群はメディアでよく取り上げられます。
例えば「デュース・ビガロウ」という映画の二作目では、主人公はいろいろ問題がある人とデートをしているようです。
その中の一人にトゥレット症候群がありました。彼女はその中でも非常に珍しいケースで、
暴言をずっと吐いている人でした。それからは、その映画を観た人たちと話すと
「トゥレット症候群は悪い言葉を叫ぶ人たちだろう?」と聞いてきます。
私はそれを聞いて、「私はそうは思わない。彼らはそんなではないよ。」と言います。
(ナレーター)目に見えない障害を持っている大学生で、
授業中に支援が必要な学生とそうでない学生がいる。
もし必要ならば、自分を明らかにすること、書類を提供すること、
支援を申請することが彼らの責任だ。
しかし、彼らは障害のことを誰にも知らせず
自分の中に隠すことを選ぶかもしれない。
(ローズゼリア・ロイ)たくさんの人がそれをプレッシャーやストレスに感じ、
自己開示をしない、という選択をします。
大学に入学する前の何年間も、
何度も彼らはレッテルを貼られる経験をしています。そして私たちのところに来たとき新たな気持ちを感じます。
私は、私が障害を持っていることを誰にも知られたくありません。
(ナレーター)これは多くの場合、勧められる行動ではない。
これは学生にとっても教授にとってもストレスを生むことになるからだ。
(スザンヌ・タッカー)教員が学生にフラストレーションを感じてしまうことがあります。
彼らは学期の初めに障害を明らかにせず、
学期の途中でそれをするためです。
教員は障害学生支援室のスタッフに会いに来て、
「なぜこの学生は最初のテストで悪い点数を取るまで
障害を明らかにしなかったのか?」と聞くことがあります。
私はこれに決まった答えなど無いと思います。
学生たちにとってみれば、障害が隠れて見えない性質のものであれば、
障害を開示し、教授に非難されるリスクを取ってまで、
自分から率先して明らかにしようとはしません。
(ナレーター)障害のある大学生は障害学生支援室に
授業が始まる前に連絡を取るべきである。
そこにいるスタッフが障害についての書類をチェックし、
支援がふさわしいものか判断し、
学生に支援が認可されたことを示す手紙を渡す。
(ビー・アウォニィ)私たちが詳しく見るのは、その障害がその特定の人に、
授業で具体的にどのように影響するのか?ということです。
そして私たちはどの支援が合理的で適切かを
決定します。
すべての支援が合理的なわけではなく、また適切なわけではありません。
(ナレーター)支援が適切でない場合:
もし申請された支援が合理的でないようなら、教授と学生、支援室スタッフで
話し合いが持たれ、和解案を探すことになる。
(レベッカ・コーリー)私はトゥレット症候群のある学生の担当をしました。
彼女は身体や発話にチックの症状がありました。
この学生が化学の授業を取っていたときのことです。
教授は身体のチックが原因で、化学の実験中に
何か危険なことが起こるのではと心配になりました。
なので私たちはこの教授と学生と問題が起こらないような
実験の状態を作ることにしました。
私たちはガラス製品をプラスチックや耐熱ガラスに変え
学生のために実験のパートナーを見つけました。
それによって学生がチックにより
扱いにくい薬品があっても
実験のパートナーがその薬品を扱い、学生は安全に守られ、
それでいて必要なことを学ぶことができるようになりました。
(教員)私がこれから太陽の黒点が探せるか見てみます。
(ナレーター)障害のある学生には秘密保持についての権利がある。
授業中に困っているようなことがあっても、もし学生が支援を申請していなければ、
教授は障害が関係しているのかと聞くことを薦められていない。
しかしこれにはもっと無難な尋ね方がある。
(ビー・アウォニィ)教授が学生に対して
「君は授業のコンセプトに苦労しているみたいだね、
なにか手伝えることはあるかい?」と聞くのは適切といえます。
(ナレーター)あなたはキャンパス内のリソース、たとえばチューターや
教育センター、障害学生支援室を勧めることができる。
良い方法は、授業のシラバスで障害に関する配慮について
学生と話したいと招くことだ。
例えば:
このことで障害のある学生は配慮について気軽に話し合えるようになる。
(スーザン・タッカー)そうすることで学生たちにはあなたが気遣いがあり、オープンで、
しっかり話を聞いてくれると伝わります。それが学生たちが直面する大きな壁なのです。
彼らが教員の元に来るとき
特に外見からは分かりづらい障害を持っている学生は、その教員がすでに
障害についての話し合いの場を持とうとしてくれているかどうかを知りたがります。
(ナレーター)学生が教室での支援、課題の支援、試験の支援を申請することもある。
よくある教室内での支援の申請:
(ジェシー・シェイバー)私は授業で主にノートパソコンを使います。
ノートを取るのにも小論文のテストなどにも使います。
私は授業が終わった後それをEメールで教授に送り、
後で教授がオフィスで見れるようにします。
(ナレーター)課題についての支援:
私は必要な分の時間延長を先生からもらっているので
もし完成することができなくてもあとで提出できます。
試験についての支援:
(アーミット)試験時間の延長です。
私は試験を受けるのに困難があります。私にとっての問題は、
自分のベストな能力でテストを受けられないということです。
私は宿題ができ、勉強ができ、覚えることもできますがテストだけが満足に受けられません。
(ローラ・バーソス)いくつかの授業では私は口頭でのテストを受けることを許されています。
なぜなら私は自分で答えを出すことができ、彼らは実際に私の言っていることが正しいとわかってくれるからです。
ただ書いて答える場面になるとそれがラ・ラ・ラと。。。
(ナレーター)いくつかのケースでは支援が教室外に及ぶこともある。
例えば、医学生はいつか臨床での仕事を行わなくてはならない。
ひとりひとりと話し合い、選択肢を見つけていくことが必要である。
(デブ・キャシー)私が特に話し合うのは技術基準についてです。
この学生は技術基準を満たしているのか?
私は看護の大学に通いたいという学生にはこう伝えます。
「いいでしょう。これらがこのプログラムの技術基準です。
あなたはこのプログラムを卒業する為にこの基準を果たすことができますか?
ただ参加するだけではなく、卒業することができますか?
それらの技術基準には現場訪問、
医療経験、患者たちとの実践的な面が含まれています。
あなたにはできますか?」
(教員)ですのでこのリスト全体を見ていくのは良い考えといえるでしょう。
私たちはこれからそれをやっていくわけですから。
(ナレーター)良い教え方は支援を最小限に抑えることができる。
あなたの指示で、ユニバーサルデザインの方針を使うと
あなたは授業を受けている学生たちの学びを最大限広げることができる。
(ビー・アウォニィ)私たちがユニバーサルデザインについて語るとき、
私たちは何か変わったことをしているのではなく、バラエティに富んだ人々に教えているという見方をします。
一人ひとりが参加できるような教室づくりの為に
様々なタイプの生徒達のことを考えて事前の準備をします。
(シェリル・バーグスターラー)ユニバーサルデザインの方法を用いるのはそう難しくはありません。
例えば、指導案を作るときに代わりとなる課題を考えておくといった方法があります。
学生の方では、授業で求められている要件を満たす為に、レポートを書いたり、
プレゼンをしたり、資料をそろえたりするといった方法を取ることができるでしょう。
(ナレーター)このような代案は障害のある人を含め、
様々な勉強のスタイルや背景事情を持っている学生達にはとても良い。
(アル・ソウマ)例えば、文書を図書館やオンラインで入手できるようにしたり、
教科書やシラバスを学期が始まる前に提供することによって
学生達がそれにアクセスできるようになることです。
(ナレーター)ユニバーサルデザインの観点に立ってカリキュラムを作れば、
後に必要になる配慮が減ったりなくなったりする。
それは教員と学生両方の助けとなる。
(メリル・バーステイン)もしあなたが教室にいるすべての学生にアクセシブルな授業を
作ろうとするならば、初めのうちは時間がかかります。
しかしそれは後にあなたにも学生にも役立ち、報われるでしょう。
なぜなら一度作ってしまえばそれで終わりだからです。
もう一度やり直しなんてことはありません。
ユニバーサルデザインの他の要素としては
特に目に見えない障害を持つ学生が
マークシートを使うときやエッセーを書くときに役立ちます。
(ビー)私たちがユニバーサルデザインの方針を受け入れれば
必要な配慮が減り、教室にいる障害を持った学生達が
もう配慮を頼む必要がなくなるかもしれません。
もちろんそれで私たちが配慮の申請を受け入れなくするというわけではありません。
提供する配慮を限定するだけです。
(ナレーター)最後に、学生に耳を傾けるだけで
彼らがあなたの授業で成功を収めるために必要なものが見えてくる。
そしてもしかしたら、
いつか彼らがあなたの子供達を教える立場にいるかもしれない。
(ローラ・バーソス)私は中学校の先生になりたいです。
私は数学の先生になりたい。教える立場になりたい一番の理由ですが、
あなたには問題にぶつかったときにこういった経験があるでしょうか。
「あー、みんながなにを話しているのかさっぱりだ!」
そのときになにかにピン!ときて、そのうれしさのあまり笑顔になります。
私は子供達がそのひらめきを得るのを助けたいのです。