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みなさん、こんにちは。 私はマジシャンのマルコ・テンペストです。
私はテクノロジーを使って、イルージョンや錯覚を起こすことが好きです。
それでは、観客のみなさんから借りたiPodを3つ使って、マジックをお見せします。
私が好きなトピックである「嘘
私の一番好きなマジシャンはカール・ジャーメインです。
彼の得意なマジックは、目の前でバラの花を咲かせることでした。
でも最も美しかったのは蝶々のマジックでした。
みなさん、これは「命の誕生」です。
彼は嘘や錯覚について聞かれた時:
マジックは唯一の正直な職業です。
マジシャンは錯覚を起こすことを約束し、
その約束を守ります。
私は自分がとても正直なマジシャンだと思います。
私はあらゆる手品を使います。
ということは、私はみなさんに嘘をつかなければならないということです。
そのことについてちょっと罪悪感があります。
でも実は誰もが毎日嘘をつくのです。
「すぐに行くから」 「渋滞にあっちゃったよ」
あなたも嘘をつくはずです。
「すぐに用意できるよ」
「これが欲しかったんだ」
「あなたは素晴らしいわ」
嘘や錯覚は日々の生活において必要です。
あるアンケートによると、男性は女性より2倍嘘をつくそうです。
これはもちろんアンケートに答えた女性たちが、嘘をつかなかったことを前提としています。
私たちは有利な立場に立つために嘘をつき、
自分の弱点を隠します。
かつて中国の武将だった孫子は、すべての戦争は嘘に基づいていると言いました。
オスカー・ワイルドはロマンスについても同じように言いました。
金儲けするために嘘をつく人もいます。 ではここでゲームをしましょう。
三枚のカード、三回のチャンス。
これですか?
あら、残念でした。
私はあなたに嘘をついていませんよ。
あなたは自分が勝てると自分に嘘をついたのです。
自己欺瞞。
嘘が真実だと勝手に思い込むのです。
時にはこの二つを区別するのが難しいです。
賭博にはまっている人たちはいつも自分に嘘をつきます。 自分が勝てると思い込むのです。
負けたことを忘れてしまいます。
人間の脳は物忘れがはげしいです。
嫌な経験をすぐに忘れてしまいます。
そして嫌な経験はすぐに消えてしまいます。
ですからこの巨大な宇宙において、人間は素晴らしく楽観的なのです。
自己欺瞞がポジティブな錯覚を起こしているのです。
なぜ映画が非現実的な冒険をさせてくれるのでしょう。
なぜ私たちはロミオがジュリエットを愛していることを信じるのでしょう。
なぜ一つ一つの音符が続けて演奏されるとソナタになるのでしょう。
そこには何か意味合いがあるのです。
この曲は「月の光」です。
この作曲家のクロード・ドビュッシーは、芸術は嘘や錯覚の固まりだと言いました。
でも芸術は錯覚を使って人間の感情をかき立たせます。
錯覚が真実をつくり出すのです。
そしてその嘘や錯覚を受け入れると、そこにマジックが生まれるのです。
ありがとうございました。 :-)