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いまだ馴染みのない高速道路の路線番号。そもそもなぜこれまで名称で呼ばれていたの?
2016年3月、国土交通省は、すべての利用者にわかりやすい道案内の実現のため、高速道路に路線番号を付けること発表。
2017年から運用が開始されました。
日本では、あまり馴染みのない高速道路の路線番号ですが、世界的には広く採用されています。
なぜ日本の高速道路はこれまで名称で呼ばれていたのでしょうか?。
路線番号とはどんなもの?。
路線番号とは、簡単に言ってしまうと、国道1号線の「1」などのように、道路の路線に割り当てられた番号のことです。
日本は、これまで一般国道、都道府県道、市町村道などに使われてきました。
ちなみに国道番号は、1から507までが存在しますが、欠番があるため実際には459路線しか存在しません。
これらの路線番号は当該の道路に標識で示されており、一般国道は青地の逆三角形に白字の番号、都道府県道番号は青地の六角形に白字の番号が記載されます。
なお、市町村道番号案内標識だけは、法規などで形状等が特に定められておらず、市町村によってデザインはばらばらになっています。
高速道路で路線番号が導入されていないのは日本だけ?。
高速道路の路線番号は、日本以外の先進国では当然のように採用されてきました。
もちろん、先進国以外でも南米や中東、アフリカでも主要道路に用いられています。
一方、日本では首都高速や阪神高速、名古屋高速などの都市高速でこそ路線番号が割り当てられていましたが、NEXCOや本四連絡橋会社が管理する都市間高速道路には路線番号がありませんでした。
しかし、訪日外国人旅行者のレンタカー利用の増加や、高速道路網が発達することによって、道路標識のわかり易さが求められるようになってきたのです。
実際に皆さんも高速道路を走行される際に案内標識を見ていただくとおわかりになるかと思いますが、都市間高速道路の路線案内表示は、「東名」「名神」などの路線名表示がメインになっています。
なぜ、日本の標識は世界標準のものと違っていたのでしょうか。
それは日本が島国で、道路によってつながった隣接国が無いために、共通ルールを用いる必要性があまりなかったからという理由があるかと思います。
ある意味、日本のガラパゴス化現象のひとつと言えるかもしれません。 今後どうなる?。
高速道路の路線番号導入により、案内標識などはどう変わるのでしょうか。
世界的に広く用いられているのが、上位の路線に1桁や2桁の数字を振っていき、並行路線や枝にあたる路線は3桁などに桁を増やしていく方法です。
しかし日本では、国道の路面番号を活用することになり、高速道路には法則性がありません。
たとえば、E31は広島呉道路ですが、E34は大分自動車道、E35は北海道横断自動車道根室線といった具合です。
また、道路表記に北行きや南行きといった表記もありません。
すでに番号は決まってしまったことなのでどうにもなりませんが、地名がわからない(漢字に馴染みのない)海外の方や、土地勘のないドライバーのために、入口やジャンクションでは方角を併記するとよりわかりやすくなると思います。
東京オリンピックも控え、海外から訪れる観光客の方が年々増加もするでしょう。
ぜひ、日本の素晴らしい「おもてなし精神」で高速道路の案内標識も、よりわかりやすいものにして欲しいですね。