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日本の自殺防止電話サービスに つながるまで
たぶん30、40回もかける必要がある
回線が非常に混み合っているから
多くの人が 多くの問題を抱えているが
誰にも話せず
聞いてくれる人もいない
一生のお願いだから
誰か電話に出てくれよ
戦争を夢見ている
自殺との戦争だ
でも 分からない
敵は誰なのか?
誰なんだ?何なんだ?
多くの人が死に追いやられている
毎年世界中で100万人
日本だけで3万人も亡くなっている
私はいったい何をしているんだろう
でも何かやらなきゃいけないんだ
日本では 誰も自殺の原因や
自殺との戦い方について 話そうとはしない
しかし 自殺の方法が書かれた本は
100万部以上の売り上げがある
もし日本で一万人の命が救えるなら?
奇跡ではなくアイデアや誠実さで
聞いてくれる人はいるのだろうか?
もし死が暗闇なら
私は命に目を向けたい
命を取り戻したい
死の窮地から
絶望ではなく希望を 見出せるようにしたい
ぎりぎりまで追いつめられた 苦しいときでも
過去10年間に約30万人の日本人が 自殺で亡くなっている
それはアイスランドの人口と同じくらい
日本の自殺率はアメリカの2倍
タイの3倍
ギリシャの9倍
フィリピンの12倍
納得できますか?
今こそ反撃のときではないですか?
自殺ウイルス
東京を1年かけて巡り
多くの人に尋ねてきた
何度も何度も同じ問いを繰り返してきた
日本の自殺率はまだ高いままですが
正直言って本当の理由は 分からないけれど
自殺というのは 常に頭の中に あるような気がします
新聞やメディアで毎日のように 見聞きしています
誰かが自殺しています
成功している人や有名人も例外ではない
政治家やビジネスマンなど
私たちは何か深刻な問題に直面したとき
何らかの選択を迫られることになるが
どうしようもなく選んでしまう 最終手段として
自殺があるのだと思います
日本人の自殺の一つの傾向はね
非常に、暗示、サジェスティブに弱いんですね
そういう方法で死んだ仲間を見つけるとですね
もう皆それに同調する
ですから 彼らはネットで時々示し合って
一緒に死のうと
これに乗ってくる日本人というのは非常に多いんですね
彼らの率直な気持ちは
一人よりも何人か一緒の方が安心だと言う事なんですけれどもね
けれども結局みんな死んじゃう訳ですからね
なぜ日本人はこんなにもサジェスティブに弱いのか?
もう日本に侍はいない
特攻隊 神風もいない
残っているのはその精神
自殺は美しいこともある
日本人作家の自殺傾向は極めて高かった
過去何十年かを調べて
数え上げてみれば
自殺した作家の多さが分かる
他の国とは比べ物にならないほどだ
日本以外で小説家の自殺が こんなにも顕著な場所はない
この自殺多発場所を何でそういう自殺の名所になったかということなんですね。
東尋坊の場合には地元の作家で高見順っていうのがいます。
「死の淵より」とかいう本を書いてね、
それが死を売り物にして観光地にしている
また、あの足摺岬には田宮虎彦ですか、
その人の小説、映画化になって、
それを自殺の名所として売り物にしています。
私は 自殺は美しいものだと 考えている人間でした
友人を自殺で失うという 経験をするまでは
自殺は非現実的なものでした
だから自殺が美しいものだと 簡単に信じられた
三島由紀夫が現実にしたことは
それほど美しいものではなかった
彼が自殺したときの様子は
彼が小説の中で描いたものとは かけ離れていた
小説で自殺は美しいものとして 描かれていた
彼が小説に描いた自殺というのは 最高に素晴らしい瞬間だった
三島の自殺は起こるべきでなかった
胸が張り裂けそうで
本当につらくて悲しくて
その気持ちは今でもまだ残っている
それは耐え難い出来事だった
彼の自殺は起こるべきでは なかったと言ったが
私が言いたかったのは 彼に 自殺的傾向があると知っていた私たちが
彼の問題にもっと踏み込み
彼が生き続けられる方法を 見つけ出すべきだった
本の出版についてですが
唖然としました
自殺の方法
首つり用ロープの結び方などが
こと細かに紹介してあったのです
そのような自殺のマニュアル本が あるのは自然なことだと思います
もし私自身が自殺するとしたら
完全に死ぬまでに 時間をかけたくないですから
痛みで苦しみたくはないですよね
十代の少年の部屋だったと思います
日本には珍しいと思いますが 2段ベッドがありました
少年は半裸でパジャマの下だけはいて
こちら側に背を向け ベッドに横たわっていました
背中はピンク色に見えました
少年はまるで寝ているようでした
少年の背中には紙が 貼付けてあったのですが
別に気には留めていませんでした
なぜだか分かりませんが
彼を起こせば どうにかなるのではないかと思い
そうしようとした途端に 刑事さんに止められ
「おい 止まれ 下がれ その少年に触るな」
そのときに少年の背中に貼られた紙に
「触るな 感電の恐れあり」 と書いてあることに気付きました
横から見ると
少年はワイヤーを 壁のコンセントに差し込み
反対側を胸にテープでとめていました
感電死だったようです
かすかに不快な刺激臭があり
表現するのが難しいですが
焦げたベーコンのようなにおいでした
刑事さんがその本の写しを 見せてくれました
感電死のページに
付箋でしるしがしてありました
刑事さんは私にこう言いました
これについて書いてほしいと
この本は本当に恐ろしいものだから
両親は知っておくべきだ
もし子どもがこの本を持っていたら
その子は真剣に自殺を 考えているかもしれないと
そして子どもと話し合い
自殺は決して最良の手段ではない ということを説明すべきだ と
私は彼に同意しました
私は去年、一年間約80件の自殺者の葬儀に立ち会ってきました。
ご遺族から一人一人お話を聞きました。
ほとんどの方は、その本の存在を間接的に、なんらかの形で、
読んだことがあるないは別としても、存在は知っていました。
そして、私は数百件の死にたい、つらい
もう生きてくのが耐えられないって方の相談を受けましたけれども
ほぼ全員がその本の存在を知ってました。
やはり、何らかの影響は確実に及ぼしてるかと思います。
自殺しろ とささやきが聞こえる
疲れてるだろ?働きすぎだろ?
問題が山積みで悩んでるんだろ?
眠りにつき
もう二度と目が覚めなければ素敵だろ?
そういう感じの章が 一つあった気がします
自殺が魅力的な解決策に思え
影響の度合い
致死性や痛みの量を考えると
いろんな境遇の人たちにとって 魅力的に思えてくる
どうやって死にたいか
なぜ死にたいのか
死んで家族に多大な苦痛を与えたいのか
電車の前に飛び込めば
鉄道会社から家族に 多大な賠償金請求がされる
自殺する人のほとんどが
短絡的に考えてしまうところに 問題がある
彼らが頭の片隅で考えているのは
自分の葬儀の様子を見て楽しんだり
自分の死がもたらす混乱を楽しんだり
自分がどれほど愛されていたかを 知りたいとか
彼女に愛していたのだと 分からせたいとか
しかし 死んでしまえば
もうそんなことも叶わない
幽霊が本当に存在でもしない限りは
それでは どうするつもりなの?
また戻ってきて 生き返ることなどできない
メディア 特にテレビ局は
なぜ被害者の個人名や
自殺の方法を事細かに報道するのか
自殺志願者の気持ちを余計に
駆り立ててしまうだけではないのか
人々はこんなニュースに興味がある
誰かが電車の前に飛び込んだ
電車にひかれ
身体は線路外へ突き飛ばされ
コンビニの窓を突き破り
雑誌を立ち読みしていた コンビニ客3名が怪我を負った
扇情的なニュースに人々は飛びつく
でも電車への飛び込み自殺を とめたいなら
そんなニュースはおもしろくない
そういうことには全く興味がない
マスメディアに自殺のニュースが出ると
次の日は自殺が ぽっぽっと何処でもこういうふうに出てくるけど
日本は桁が違うんですね
100人、1000人
それはね、やっぱりこれは日本人のメンタリティーでしょうけども
やっぱり、良くも悪くも
隣のやってる人の自殺の方法をみんな真似るというかですね
メディアは視聴者を 楽しませる方法として
自殺をとらえているのではないか
メディアの中で首を吊って亡くなっているシーンとか
飛び降りるシーンとかも当たり前に出てくるその部分もかなり放置されているので
自分でこう、イメージしやすいと思うんですよねこう、亡くなり方、首を吊る、飛び降りるとかですね
それこそ、尿が出たり、よだれが垂れたり、涙がとかですね
首を吊ってなくなった時にはそうしたこう
体に損傷というかダメージが出来るんだと言うような事は今、それほど語られていない。
自殺マニュアルや
無数の自殺サイトでは
必ず青木ヶ原のことが紹介されています
最高に美しい死に場所だと
ここは本当に美しい場所です
でも死に場所としてではありません
何ヶ月も死体が発見されず放置されれば
森の動物に食われたり
様々な種類の虫のすみかとされ
いずれは黒いビニール袋に入れられ
低賃金で雇われた市の職員によって 運ばれていく
それならまだいい方で
中には好奇心で探りに来るような 人もいるのです
宝探し
金や銀を探すのではありません
お目当ては ロープ カミソリ 靴 財布
または 大当たりを狙って
首つりの遺体を探し
YouTubeで動画を公開し
100万を超える視聴者を得る
ダウンロードする人もいる
テレビ番組やニュースとなり
人が集まり 遺体を探す
遺体や骸骨を様々な角度から観察する
映画の撮影まで始まる
幽霊や魂について語り 心霊スポットにしてしまう
そして金儲けに発展する
悲劇の場所として 娯楽として 利用されるようになる
そして その結果どうなるのか
ここに訪れる人は増え
ここでの自殺が増えていく
もうすでに自殺の名所として 世界第一位
もうこれ以上 金儲けのための宣伝はやめてください
宣伝する暇があるなら
自殺対策のために何かできるはずだ
経済
職を失い
雇用削減の影響で解雇されてしまった
でもまだ20年の住宅ローンが残っている
子どもの教育費も払わなくてはならない
どうするのか
これが解決策 とても簡単だ
借金は全額返済でき
住宅ローンも終わる
子どもにはいい教育を受けさせられ
3千万円くらいはもらえるだろうか
あなたから差し出すべきものは 命だけ
生命保険の契約書に署名し
そのまま電車へ飛び込み 自殺する
保険会社側はそんな馬鹿げたことには ならないとしている
1年間の適用除外期間を設けているので
契約書にサインしても
保険金を得るには 自殺まで1年間は待たなくてはいけない
実際 窮地に追い込まれている人 にとっては
それでも非常に魅力的な内容だ
だから 13ヶ月目に自殺が急増した
そして 今度は 2年間の適用除外期間に延長した
今回は契約書にサインしてから
2年間は自殺できない
25ヶ月目になり
なぜ保険会社は自殺者へ 保険金を支払うのか
保険金を目当てに自殺させるな
家族を残して死ぬことを 奨励しないでください
夫ではなく金をとる家族が いるのだろうか
私が日本と日本人について 感心していることの一つが
個人の責任感の強さです
特に借金やお金の問題に関して
そして日本と日本人について 残念に思うことの一つが
責任の示し方として自殺があり
自殺で謝罪と誠意の気持ちを 表そうとすることです
借金の問題ということで言うと、
やはり多重債務がものすごく自殺の大きな要因としてまだあったと思います。
最初は生活に困ったときに
家族や友人からお金を借りてなんとか生活を続けていこうとする。
でもそれでも仕事が見つからない、安定した収入がないと
また家族や友人からお金を借りる。
で、それを繰り返していると、
もういいかげんにしてくれと、言われてしまって、
でも生きるためにお金が必要だっていったときに、
一番手っ取り早く借りられるのが消費者金融だった。
日本の消費者金融は昔から 評判があまりよくなかった
規制が非常に難しい産業で
必要なのは大金なので
多くの絶望的な人々に非常に 高い金利がかけられている
実際 日本では少し区別しにくい ところがある
消費者金融とヤミ金融の違いについて
大手銀行の支援や 一見はなやかなテレビCMをよそに
非常に古いやり方での取り立てが 最近でも行われてきた
眼球をアイバンクに売れば?
腎臓を移植用に売れば?
つまりこれは
自殺して保険金を受け取り
ローンの返済に当てればいいと 言っているようなもの
2005年 政府は不穏な傾向に気付く
5000人が自殺し
生命保険金はその家族にではなく
消費者金融会社へ支払われていた
消費者金融会社は 日常的に
負債者にかけられた保険金を 徴収していた
消費者金融会社は負債者には黙っていた
自殺は消費者金融会社へ 利益をもたらしていた
消費者金融の人たちは
債務者だけでなく
その家族や親戚 勤め先にも訪問する
このようなことで多大な プレッシャーを与え
最終手段として自殺を選択させる
消費者金融会社を 監視しなければならない
金利を引き下げます
取り締まりを強化します
これは素晴らしいと皆は考えた
政府がやっと前向きな対策をとっている
残念ながら そこには 組織犯罪が潜んでいた
合法的に融資が受けられなかった人は
不透明な資金源へと足を踏み入れる
ヤミ金は貸した金の取り立てがうまく 悪質だ
夕方5時ぐらいになると自分の担当してる仕事が大体終わりました。
で5時半になれば本当は帰ってもいい時間です。
でも周りを見るとみんな残業してます。
仕事がそれぞれあるようです。
で、自分の上司も仕事をまだやってるようです。
じゃ、そういうときに多くの日本人はどうするかというと、お付き合い残業というんですか
自分が本当は仕事がないんだけど、
周りが何となく帰るような雰囲気じゃないから、
そういう空気じゃないから、
そのまま一緒に残ってしまう。
で、もちろん建前としては最近では早く帰りなさいと、
過労死になるとよくないからとか、
家族との時間をもっと持たなきゃいけないから
というのをみんな建前ではよく言うんですが、
そういうのを実際に真に受け取ってですね、
じゃあ早く5時半くらいになったら帰っちゃいますという風にするとですね、
後で陰でですね、
あいつは誰々君はすぐに帰ってしまうよね、
周りの空気を読んでいないよねという風に言われるのがオチなんです。
誰も正常な精神状態で 自殺したりはしない
誰も穏やかにこう言ったりはしない
もういいですよ
もうそろそろ自殺しようと思います 人生もう十分です
いつも原因は精神障害
いつも原因はうつ病
それらが人を自殺に追いやる
うつ病の3分の2は
プレッシャーが要因となっている
睡眠不足
働きすぎ
上司からのいじめ
長時間の強制労働
達成不可能な仕事
私はダメな人間だ
会社の中では負け組だ
もう逃げ出したい
もう耐えられない
もう限界
この封建的な男社会が
人を圧迫し 死に追いやっている
あのメンタルが調子悪くなって会社を休んでしまうとか、
いわゆる勤怠の不良に関しては、
やはりまだ多くの特に中高年の社員から見ると、
性格が弱いとかですね、
努力が足りないみたいにとる人はやはり結構多いです。
これが日本の職場の現状だと思います。
日本のタクシー運転手はずるをしない
目的地まで回り道をしたりしない
間違った道を行くのは
ただどこへ向かっているのか 分からないからだ
30時間のシフト制で働いているのだろう
そんな予想もしなかった 人生を生きている
僕の友達にもですね、会社の同期にも
元会社を経営してたっていう人が何人かいるんですね、
やはりあの、不景気で会社がつぶれて、
そうなるともうほとんどそういう人たちってスキルがないので、
また歳も歳なんで、
他の会社で雇ってくれない。
かといって、それこそコンビニのバイトなんか雇ってもらえないし。
結局こういうタクシードライバーの仕事っていうのは年齢も関係ないし、
ある程度地理を知っていれば、あと運転ができれば、
基本的に、お年寄りに限らず若い人たちにとって
この時代っていうのは自分が何をやりたいか、やりたいものを見つける事が出来ない。
夢を見つける事が出来ない時代だそうです。
だから、自分の存在価値が見出せない
自分が何のためにここにいるのか、
確認できる何かが彼らには必要だと思うんですね。
社会
試験のプレッシャーってまぁ結構大きいんですけれども
最近の親の傾向として教育を投資として考えるというのが強くなってきてると思います。
例えば入試なんて言うと
親もいい格好して
面接受けなきゃいけないし
その為に準備もしなきゃいけないし
そうすると自然と自分の時間もお金も費やしているのに
やっぱり子供にもちょっとちゃんとして欲しいというのを求めますよね
そういうプレッシャーが結構親から子供に対してきていると言う事が言えるんじゃないかと思います。
いい学校 いい高校に入らなければ チャンスがなくなる
いい大学に入らなければ チャンスがない
日本の大学では自殺率が 非常に高くなっている
試験に失敗すると 学生がビルから飛び降りる
こんなことは日本以外では珍しい
自殺に関して いじめが大きな問題となっています
特に 若者の自殺で
グループと個人の間で 大きな対立があります
昨年 8歳の少女が自殺した
学校でのいじめが原因だった
いじめっ子が彼女の教科書の至る所に
「死ね」と書き込んでいた
学校は親からの訴えを無視していた
彼女が自分で教科書に書いたんだろうと
彼女は自分の寝室でタオルを使って 首つり自殺した
後でようやく 学校側は謝罪に訪れた
いじめの場合 いつも遅すぎるのだ
私の小学校時代の経験について話すと
先生が私へのいじめを リードしていました
私は少し変わった生徒だったと思います
性格や行動の観点からして
先生はそれが気に食わず いじめを始め
他の生徒がそれに続きました
考え方や態度が他の人とは違っていると
日本の学校は居心地の悪い場所 だと思います
病院には緊急治療室があり
いわゆる「リストカット」が原因の 患者が多く見られます
その多くが少女や若い女性です
手首をナイフやカミソリで 切っているようです
私最初、主人はDVあったんですよ、
で、あのDV保護センターみたいな所入ったんですけど、
なんか扱いが冷たいんですよね。
で次行ったのが、警察に連絡したんです。
もちろんその警察は全然何にもしてくれないし、
そういう公共の施設っていうのは、冷たいです。
何にもしてくれないです。
30代の問題で私自身が大変心を痛めているケースがあります。
その方はいわゆる非正規労働者、
つまり派遣で働いてたんですけれども、
いわゆるその仕事を失うと同時に住まいも同時に出て下さいというケースだったんですね。
そして仕事を失って社員寮も出なくては行けなくなった。
実家に帰った訳ですけれども、
実家との家族との折り合いが悪い訳です。
女性も30過ぎますと、
お父さんお母さんから、あんた結婚しなさいよと、
いつまで家にいるのと言われる方が多い。
その中で居場所がなくなってしまう。
その中で居づらくなってしまった。
だけども、じゃ、仕事に出るかといっても、
今なかなか仕事がないと。
その中で気分が鬱々としてしまって鬱になってしまって、
いわゆる引きこもってしまった。
部屋から一歩も出られなくなってしまった。
当時付き合ってた彼氏からも殴る蹴るっていういわゆるDV、ドメスティックバイオレンスってことを受けて、
ますます人間関係が不信感になってしまった。
そしてあるときご自身のお家のしかもご夫婦の、
お父さんお母さんの寝室であえて首を吊った。
つまりそれは嫌がらせ、まあある意味見せつけでもある訳ですね。
"私はこんなに辛いのに分かってくれなかった。"
私は現場に行って、警察の現場検証から立ち会いました。
そして首の縄のロープをほどいて棺に入れて、
最後火葬するときに、
お花を入れようとしました。
今でもはっきり覚えているんですけれども、
その女性は首をぐっと絞められてしまって、いわゆる窒息死ですよね、
そうすると、べろがですね、垂れる訳ですね、つまり私たちが走る時に息苦しくなるとき、
その形でべろが垂れてしまってですね
顔がちょっと強烈な顔だった。
それでお母さんが、棺のふたを閉めるときに、
我々はお花を入れさせて下さいというようなことを言う訳ですけれども、
すいませんもうお顔がね、できればもう見せたくないので、
お花も結構ですと。
日本の自殺被害者の3分の1は60歳以上
しかし 高齢者の自殺については あまり語られていない
ただ年を取り 人生にうんざり
それだけでしょ?
退職後の課題は
その1 毎日行くところがない
その2 社会的地位の損失
その3 趣味がない
その4 人脈がない
その5 何をしたらいいか分からない
私今小さなコミュニティで医療しておりますけれども、
非常に僻地に相当する農村部ですから、
老人、高齢者が非常に多いところです。
高齢者、まだ足が丈夫な方々は病院まで来られますけれども、
もう足が不自由な方っていうのはもうほとんどお家におりますけれども、
ま、寝たきりの一歩手前ですから、もう家から出られない程度の方です。
その方たちが、奥様がいらっしゃればまだいいんですけれども、
ないしはご主人がいらっしゃればいいんですけれども、
いない場合はもう非常に悲劇的な状況になっているというのが、現実でして、
これはいわゆる栄養的にも料理もできない。
それから家の中の衛生上の問題もあり、
それからセルフケアもできないから自分自身もお風呂も入らないし。
もうその状況に置かれて、それでもって一人で生活しておると。
この非常に悲劇的な状況である。
もしあなたが一人暮らしなら
日本は非常に孤独な場所だ
孤独はこの問題の大きな要因のひとつだ
特に高齢者にとって
外出もできなければ 出会うこともない
話し相手はいるのだろうか?
日本では孤独で多くの人が 亡くなっている
実は鬱病で私はもう死にたいですとは絶対言いませんから、
おそらく来た時には、
肩が重い、夜が眠れません、元気ないんです、
頭痛がいつもして調子悪いんですって言いますから、
そういうときに我々医者としては、
それがただの頭痛でないことは早く気がついて
家庭の状況を把握することによって、早く発見をする。
仮面鬱病という言葉がありますけれども、
そういったものを早く早期に発見して、何らかの対策をする。
それが一つはお話をするカウンセリングということでもあり、
ま、必要であれば薬物療法というのを早めに始めるということを、是非ともしなくてはいけない。
よく妻と話すのですが
もし突然 脳卒中などで倒れ
体がまひし車椅子生活になり
子どもからの助けや介護が 必要になったら
長生きする意味がないような気がします
他の人に迷惑がかかるなら
たぶん普通の人なら こう考え始めるはずです
この世から消えた方がいいかもしれない
大切な人に迷惑をかけないように
ギャンブルは日本では禁じられている
ギャンブルは違法だ
だから ここで目にするものは ギャンブルではない
ギャンブルのように見えるだけ
人はお金を儲けたり 損したりしている
お金を失い 巨額の借金を背負う人もいる
でも日本では ギャンブルに 依存性はないらしい
そして 自殺や借金など 否定的なものとは全く関係がないらしい
すべては幸せのため
特に高齢者は
1日に7〜8時間もパチンコに興じ
小さなパチンコ玉の落下を 目で追い続ける
"なんて素晴らしい人生なんだ" と言わんばかりに
でもポスターに書いてあるように
パチンコ中に子どもを 車内に放置しないで下さい
夏の暑さで 蒸し焼き状態になってしまいます
アルコールは自殺に関係してるの?
そんなの失礼でしょう!
アルコールで気分がよくなり
ひとりぼっちで落ち込んでいるときには
一本のウィスキーを飲めば頭は冴え
人生が整理される
誰も馬鹿なことなどするはずがない
酔っぱらい 落ち込んでいても
テレビでは有名芸能人たちが こう言っている
"さあ もう一杯飲もう!夏が来た!"
日本にはアルコール依存症を 治療しようとする機関はほとんどない
その問題についての統計もない
報道されることもない
アルコールの問題について 過去50年で 2つくらいしか見た記憶がない
ただ日本社会の一部分だと思われている
だから取り上げられない
私は 東京都の新宿区というところに住んでいます
新宿というところは 繁華街があって 歌舞伎町というところがあって
全国からいろんな方が働きに来る
そうして歌舞伎町というところは 繁華街であり
当然水商売や風俗があったりします
東京都の統計を見ると
新宿区の自殺に関して言うと
20代 30代の方が非常に多いんですね
特に女性に関してはやっぱり20代 30代の方が多い訳です
それが他の区ではなかなかあり得ないことなんですね
なぜ新宿区で若者の女性の自殺が多いかって言うと
当然こういうことが考えられます
私は去年女性の新宿区の方の葬儀を何件かやらせて頂きましたが
やはり夢を持って地方から出てくるわけですね
そして何かしらのきっかけで夢が破れ
風俗とか水商売で働く訳ですけれども
男性に騙されて、お金をむしり取られたりとか
何らかの事情で病気をもってしまったりだとか
その中で将来を悲観して
飛び降りたりだとか、薬を飲んでしまったりとか
自殺をする方が非常に多い
自殺防止
あれがブルーライトだよ
この青い光を見れば
すべてがうまくいく
すべての悩みや心配事が消えていく...
安っぽい自殺防止対策だ
駅の壁に描かれた幸せな絵のように
正直 ブルーライトなんて 全くの冗談だと思っていた
しかし 速報によれば
自殺者数の大幅な減少が 明らかになったという
駅のブルーライトは
誰にも理由は説明できないが
効果があるようだ
電車は自殺するのに 効果的な方法に思える
でも実際は 電車追突の被害者の4割は
死ぬのではなく 重傷を負っている
脚や腕を失ってしまう
電車の運転手が気の毒だ
死に際を直接見てしまう
目と目を合わせる ほんの一瞬
僕の友人が荻窪駅で自殺をしてね
もう10年前ですけれどもね、その時の請求額は600万円です
で、その後JRの人と親しくなって
JRのホットラインを僕ら引き受けたものですからね
なんとJRにはですね、人身事故担当の課長がいるんですね
で、その課長に聞いたら
一度人身事故が起きるとだいたい全体で7000万円位の損失だそうで
それはお客さんが他の路線行ったり、乗らないから
それプラス遺体の処理とかね
600万円というのは遺体の処理に関わる経費だそうです
それを請求してきたんです
まぁ家族が全部払ったんですけれどもね
日本の社会常識ではやっぱりそれは遺族の責任となるんですけどね
賃貸アパートで自殺をすると
家主から家族に 多額の賠償請求がくるかもしれない
穢れや悪霊のせいで 他の住人がいなくなるからと
だいたいお祓いというのはイーブルスピリット[Evil Spirit]がそこにあるという認識でしょ
なぜ自殺だけがイーブルスピリットなのか?
これはもう大変な人権侵害であり、差別の最たるもので
僕は、そういう認識は許せないと
ですから少なくとも裁判所はねお祓い料の請求はね
これは、人権に反すると
いう判断で僕はね却下すべきだと思うんですね。
1つの自殺は 10回の未遂から起きている
つまり 少なくとも
毎年30万回の自殺未遂が 日本で起こっている
つまり 多くの人が
自殺を試み 病院に搬送されているはずだ
日本では 報告によると
すごい数ですよ
救命救急センターへ搬送される患者の10〜20%
心臓病や脳卒中や交通事故を含め
緊急治療室に搬送されるうちの 10〜20%が
自殺未遂者なのです
毎日 自殺未遂者が病院にやって来る
リストカット 薬物の大量摂取
病院では何をするかというと
手首に包帯を巻き
二度とするなと注意して家に帰す
何度も何度も切っては
緊急治療室にまた戻ってくる
多くの人を救える可能性がある
自殺未遂者は病院に来る
精神科医を常在させてはどうか
精神保健福祉士のような人でもいい
資金的に厳しい?
それなら せめて 名前や詳細を記録し
その後の状況を確認し フォローすることができる
精神科医と連絡を取れるようにするとか
無料カウンセリングを提供するとか
助けを求めることを奨励し
ただ家に帰すだけで また一週間後に
手首を切るような事態を 繰り返さないように
そのうちの一度は もしかしたら次には
病院にはもう来ないかも しれないのだから
遺体安置所かもしれないのだから
ついにグラウンド・ゼロへやって来た
日本の精神衛生管理制度では
うつ病の恐怖に直面しているとき
日本人はどんなサポートが 受けられるのか?
本当に苦しんでいるときに
日本の精神科は まだあまり良くありません
その理由の一つとして 多くの精神疾患の患者さんは
入院させられたり 施設に入れられ
そのせいもあって
コミュニティ内での支援
コミュニティでの 精神疾患の患者さんへの支援が
まだまだ不十分という状況です
患者さんはこの困難な社会で 生きていくのが
とてもつらいと感じています
残念ながら このような弱い人たちは
社会から押し出されているのです
そして自殺を選んでしまう
日本の自殺者数3万人のうち
1万人はすでにメンタルケアを 受けています
カウンセリングや投薬治療を 受けていたり
入院したりしています
日本の精神科医は非常に多くの 患者への対応を迫られています
市民病院では平均的に 40〜50人に対応します
つまり一人につき 3〜4分しかないのです
3〜4分で問題が 解決できるでしょうか?
さらに その制限時間の半分は
薬の処方箋を書くために使われます
それでうまくいく?関係ある?
もちろん はい どうぞ あなたの薬です
もう次の人が外で待っています
借金の問題を抱え
家族の問題を抱え
学校でいじめられ
人生には意義を感じられない
もう時間ですよ
人材が限られていて 精神科医や助手
経験のある精神科看護士や 精神保健福祉士
その他の専門家が不足しているので
日本での治療の対象は主に
精神病の入院治療が中心で
入院期間は非常に長く 保護型介護を主に行っています
日本の精神科病院に入院すると
退院は非常に難しい
精神科病院は民間医療機関なので
ホテルのように
空きベッドを埋めなければいけない
空き部屋を減らす必要がある
医師は多様な抗精神病薬の 高用量の投薬に頼らざるを得ない
それはもう異常なほどです
西洋で期待するような治療法
個人療法 集団療法 環境療法などは
まだほとんど見られません
日本の精神科の入院治療では
すべての旅には終わりがある
私たちの旅はここ 東尋坊に終わる
茂 幸雄さん 元警察官
日本の最も有名な自殺場所の一つを 管轄していた
自殺被害者の遺体を 海から引き上げたりもした
一ヶ月で10人の遺体を収容し 疑問を感じた
なぜ誰も飛び込みを 止めようとしないんだ?
退職後 何かしようと東尋坊へ戻る
自費で崖の近くに小さなお餅屋を開いた
そこから毎日パトロールをしている 一日中
日本の自殺防止対策の孤独の象徴
交通事故の場合はね、
警察の責任ですよ。
交通事故防止。
犯罪になりますから。
昭和45年にね、交通戦争と言われたあの当時、
16,000人ほど亡くなって、
で警察が旗振り役をして、
交通事故をなくそうとやったんですね。
官民が一体となってやった。
今現在5千人切ったんですね。
3分の1になったんですよ。
日本の自殺見ると、
12年間、3万人以上。
にも関わらず、この現場見ても、その責任者は何の対策もしない。
これはダメでしょうということで、
行政ができないんだったら、
民間で出来る、我々でしてやるかということで
私が仲間を募って、
今87名のね、うちのボランティアの人がいるんですけれども、
大体その内の20名くらいがね、一緒に巡回してくれてます。
ということで、今日現在6年7ヶ月、この活動をしまして、
今日までに、297名の自殺を食い止めてきました。
どういう状態か ここが一番自殺が多い場所なんですね、
ここで一人で日没を待っているんですよ。
座っているんですよ。誰か声かけてくれるのを待ってるんですね。
そんな人がいて、で、そういう人たちに声かけて、
悩み事何って話をお聞きして、
でその悩み事を解決する。
そのお手伝いもやってます。
ということで、みなさんね、297名ですけども、
その中の4人だけかな、亡くなったのは。
他の人たちはみんな元気で、再出発してます。
誰も死にたくないんですって。
助けを待ってるんですって。
何でそこに手を差し伸べないか。
国民の命っていったら財産でしょ、宝物でしょ?
皆助けてくれって言ってるんでしょ?
何でそこに手を差し伸べないの?
分かっててあっち向いてるってことはそれは犯罪です。
保護責任者遺棄罪そのものなんです。
ここで30年間に646名の方がここで飛び込んで亡くなってるんですよ。
646人ですよ。
わずか3カ所なんですよ、ここで、飛び込む場所。
その3カ所、なんとでもできるでしょ。
それを何とかして下さいって言ってるんですよ。 地元に対して。
しかしここは観光地だから、何を言ってるんですって。
金儲けのために人の命関係ないの。
そんなもん犯罪ですよ。殺人罪と同じなんですよ。
もう、答え出てます。
何をしたらいいかって分かってます。
しかしまたしようとしない。
私は許せないと思う。
もう遅すぎる
こんな人が隣に住んでいるなんて 迷惑だと思った
いつも訪ねてきてはお茶や同情を求める
年を取ると 仕事も減っていった
ほとんど部屋から出ないと言っていた
すぐに聞き飽きてきた 気が重かった
だから彼女がノックしに来たら
テレビを消し静かにしていた
彼女はドアの下から小さなメモを入れた
電話番号 メールアドレス 携帯アドレス
また今度ね と書いてあった
彼女はノックしに来なくなった
その2、3ヶ月後
私はガス漏れを直さない管理人に 腹を立てた
廊下中にひどい臭いが充満していた
夏の暑さに3、4週間放置された彼女が発見された
2日後 ドアののぞき穴から外を見た
箱を積み重ねている 年配の女性を見ていた
においがあるのに マスクも付けていなかった
それもまだ彼女の娘だったのだ
何人にインタビューしようとも
一万人を救う どんな答えを見つけようとも
私は一人でさえも救えなかったのだ
どうでもよかった
私たちを救うのは政府の責任じゃない
私たちはただ責任転嫁しているだけだ
誰かの命を救うために必要なのは
話をじっくり聞く ただそれだけのこともある
自殺との戦争の敵を探しているのなら
鏡をのぞき込んでみればいい...
友人に捧ぐ