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「愚かなことができないと考えている奴は愚かだ」 -Kim Yung Soo
私たちはプラハの映画学校の学生としての 日常を記録したいと考えた。
するの? 誰かにしてと頼まれたの?
やるんだよ!
側面から始めよう。
うわあ!
冷たい!
ほかに飛び込む人は?
何のドキュメンタリー?
僕たちのプラハでの日常を撮影してるだけだよ。
撮影やめてよ。 お前は昨夜からずっと俺を撮ってる。
私は編集作業をしています。 これにモザイクを入れてるの。
モザイク?
おい、お前は何してるんだ。
みんなを撮影しながら歩き回ってる。
何をしているって? みんなを撮影してるの?
-ここで俺たちを学校に紹介してくれ。 -わかった。ここは屋根裏です。
屋根裏?
-もっと大きな声で話してくれ。 -ここは屋根裏です。
私たちの友人ハッサムはメールで ネット上の詐欺師とコンタクトを取り始めた
私たちは、詐欺師を騙し、記録することにした
いや、いい話だ。
詐欺師を騙すのは俺にとっては簡単だね。 今までカメラを目の前にしたことはないけど。
これが最初?
最初のメールはこれだね。
要約すると、詐欺師は俺たちの情報を欲しがってる。
俺は詐欺師に「私の名前はスティーブ・アダムズで、 会社を経営している」って伝えた。
これが詐欺師から受け取った最後のメールかな。
俺はこの文書を印刷してイタリアにあるやつらの ヨーロッパ事務所に郵送しなきゃいけない。
だから、今から学校に行って印刷しよう。
これに署名して。仕返ししてやろう。
だますぞ。
何ページ?
相手は投資計画の詳細を送ってきた-
-で、彼の計画に投資するか聞いてる。
これをイタリアに送る。
-でも、君はその人の計画に投資しないんだよね? -当たり前だろ。
-どうやって相手を騙すんだ? -俺たちは名前を偽ってる。
-社長… -自ら設立…っと
電話番号は?
-うーん -06045…
-偽の番号? -もちろん。
本当にない番号だといいな。
-本当に投資するの? -しないよ!
-じゃあな! -またね。
文書を郵送しに行きます。 イタリアに送ります。
そんなにお金かからないといいな。
-終わった? -おう。
プラハに来てから手紙を送るのは初めてだ。
今回は詐欺師に手紙を送ります。
やったぞ! やった!
職員の方が言うには、 イタリアに届くまで2日かかるって。
気分はどう? すでにお金を使ってしまっているけど。
お金の無駄だよ。
本当に詐欺師に手紙を 送ったなんて信じられない。
メールでやり取りするまではよかったんだけどな。 今や手紙を送ってしまった。
今メールを送って、2日ほどで 手紙が届きますと伝えた。
結局文書を送ったんだ。 奴らが返事をしてくれるといいな。
かわいいね!
何が起こっているか教えてくれる?
「エリザベス・ワン」から このメールを受け取ったんだ。
俺たちが文書をイタリアの ヨーロッパ事務所に送った4日後にね。
いわゆる「ヨーロッパオフィス」にね。
「私たちはヨーロッパ事務所から 詳細のコピーを受け取りました。
あなたが書類に書いた書いた従業員数は-
-世界全体の従業員数ですか? チェコ共和国内だけの人数ですか?」
-560人? -チェコだけでね。全世界ではないよ。
-奴らはヨーロッパに事務所がある…。 -で、俺らはこの住所に送った…。
うん、ヨーロッパのイタリア、シチリアに送った。
やつは俺が送った人数を調べることなんか できないさ。明らかに嘘だけどね。
俺の会社の従業員数を送らなきゃな。 ベンジャミンは行ってしまったか。
撮影しているのね。
やつらは、ベネズエラの石油精錬会社について の詳細を我々に送ってきた。
どのような業績なのか。 どれくらいの石油を預けているのか。
どのように我々がそれを引き出すのか。
-今ややつらは詐欺師でしょ? -俺たちも詐欺師さ。
俺たちは詐欺師をだましてる。 そうだろ?
記録のいい材料になる、そうじゃないか?
問題があるわ。 知ってのとおり、マフィアかもしれないわ。
ゴッドファザーかい?
今、俺たちがどこにいるか言ってくれないか?
ベンジャミンのところにいます。 エリザベス・ワンからの電話を待っています。
都合のいいことに、彼女はあと10分 で電話をかけてくるそうです。
石油、ガス、鉱山、通信、 そして情報産業。
もし彼女が俺に「書類はくまなく 読みましたか?」って聞いてきたら-
-「しまった」と答えるよ。
よう、オッレ!
ちょうど彼女が電話してくるはずだよ。
おそらくやつらは電話からお金を請求するんじゃないかな。 そういう類の詐欺を聞いたことがある。
電話には何もないよ。 マイナスだ。
やつらはインターネットでお金を請求するかもね。
くそ!
もしもし。
もしもし。エリザベス・ワンです。○○社の ウィリアム・ウォームウッドさんの秘書をしてます。
昨日、ヨーロッパ事務所から興味深い 企業投資のスキャンデータが
送られてきました。
私はコピーをウォームウッドさんに転送しました。 彼はすぐに返信してくれるでしょう。
何か疑問があれば、恥ずかしがらずに 聞いてくださいね。
興味を持ってくれてありがとう。 また電話しますね。
-よい一日を! -ありがとうございます。失礼します。
面白い!
おいおい、何の準備も してなかったのかよ!
何か質問をして奴らの素性を あぶりだそう。
-次はもっと準備して電話に出るよ。 -もちろんだ。電話が来るのが早すぎたんだよ。
また電話が来たら、話を発展させて 電話する時間を引き延ばそう。
もし彼女がアメリカにいるんだったら、 イタリアから文書を彼女に送った人がいるということか。
-なぜなら、彼女はアメリカで 文書を受け取っているからね。
もしくは、彼女はイタリアにいるけど、 ほかにも誰かがいるってこと…?
彼女がアメリカにいるんだったら、なんで 最初から「アメリカに送って」って言わなかったんだろう?
おそらく、彼女はアメリカにいないから。
-少し巻き戻して! -ここか? 何か聞こえた?
彼女は、投資の申し込みを他の 男に送ったと言ってたよな。
-そして、すぐに電話をかけなおすと。 -おう。 114 00:07:23,610 --> 00:07:25,150 じゃあ、君は今から何をするつもりだい?
何もする必要はないと思うよ。 やつらからしなきゃいけないことを言われるだろうし。
-ベンジー、この格好で大丈夫かな? -いい感じだよ。
大げさだな。
投資成果を以下のように分けることにします。 「35%が投資者に、
55%が私たちに、そして10%が費用として 使われます。
都合のいい時間をメールで教えて いただけませんか?
担当者が来週末までに電話で 話したいということです。
今夜までに、僕のスケジュールを教えます。
わかりました。何もなければ 今はこれで終わりです。
いいお話ができました。 連絡着くようにしていてくださいね。
-ありがとうございます。ではまた。 -こちらこそありがとうございました。
彼女はただ次へ次へと進めていって、 俺に話をさせようとしない。
ウィリアム・ウォームウッドさんは 忙しい人なんだろうな。
でも、それは嘘だろ。 全てが嘘の男だよ。
俺も忙しく見えるようにする必要があるな。
これはくそみたいな演技だな。 彼女はエリザベス・ワンの演技をしている。
俺たちも他の忙しい奴を演じている。 本当は忙しくないけど。
俺たちが言った時間ピッタリに 奴らは電話をかけてきます。
-どうしました? -続けてください。
なぜ電話したかというと、来週予定していた ウィリアム・ウォームウッドさんとの-
-電話会議を手配することが できなくなったからです。
ウィリアム・ウォームウッド?
ウィリアム・ウォームウッドはどこにいるのだろうな?
彼は忙しいんだよ。
これだけでたらめだったら、アメリカ事務所や-
-シチリアのヨーロッパ事務所もあるか わからないな。
どれだけこのことに突っ込むつもりなの? わからないや。
奴らが本当に我々の会社について調査して、 実際に存在するかしないか発見する危険性-
-というのは、どれくらい大きいの?
今はまだ、調査なんかしてないさ。
-でももし調査したら? -調査しても、奴らは何も見つけられないさ。
俺は奴らより大きな詐欺師だからな。
覚えておいてください。私たちは1か月以内に 投資の結論を出してほしいと思っています。
もし彼女とミーティングをしたら 面白そうだ。
本当に面白い。
ウォームウッドさんは、これから2日はあなたと お話することができないでしょう。
でも、あなた方が忍耐強く待ってくれて いることには感謝しています。
ああ、「辛抱強く待ってくれて いることに感謝」か。
彼女が言った「経営管理職の人」と「辛抱強く 待ってくれいいることに感謝」という言葉は-
-彼女が南にいることを俺に確信づける ための言葉だろうな。
-母が詐欺にあった。 -どうやって?
-いつ始まったの? -何が起こったの?
母は3000ドル盗られた。 今回のに似てる。
悪魔だよ! つまり… インターネットは新しい何かで、それがすべてだよ。
彼は本当にあなたと話したがっています。 でも、電話会議をするには-
-彼のスケジュールはきつすぎるのです。
何かを手配しなければなりませんね…。
ただ時差があるというだけで、何かを 一緒にやるのはとても難しくなります。
シチリア?
おそらく、これはシチリアからの詐欺の続きだ。
奴らが持っている俺の情報は、電話番号だけだ。
でもおそらくそれで十分だよ。 たぶん電話番号は十分な情報じゃないかな。
何をするにあたって十分なんだ? 場所を特定されるのか?
やつらはなんとかして君をだまして お金を撮ろうとするだろう。
詐欺だってわかっててだまされるわけないだろ。
クレジットカードの暗証番号でも やつらに知られていない限りはね。
もしそうだとしたら…。
やつらが暗証番号を知る機会はないだろうが、1パーセント でも危険な可能性があるのなら、本当に深刻にならなきゃね。
ふざけてるわ。 この種類のやり取りは知っているでしょ?
「上司がなんとか、契約がなんとか」 全部うそよ!
-もしもし、アダムズさんですか? -はい、アダムズさんです。
ウォームウッドさんが、ドイツのビジネスカンファレンスの ために月末にヨーロッパを訪れる計画であることを-
-あなたに知らせるようにと おっしゃっていました。
したがって、もし、あなたが月末に ドイツに来ることが可能だと-
-メールで知らせてくれれば、 会議を手配することができます。
メールで彼の日程表を 転送しますね。
やったぜ! やったぜ!
やったぜ友よ!
彼女はお金を求めてくるんだと思う。馬鹿なことに 彼女はドイツで俺にウォームウッドに会うように言ってきた。
悪い兆候だよ、本当に。 彼女がお前に会いたいだって?
面白くなってきた。
やつらは俺たちにひどいことをするつもりだろう。
やつらに会いに行くことは俺にとって どんな害があるというんだ?
君はやつらが君から 何をしたいのか知らないだろう?
女か男か知らないが、一度も電話の会話に 現れなかったじゃないか。
詐欺軍団の誰かが、そこにいて 俺たちと会ってくれる。
だれが来ようと、まだ俺たちが 話したことがない人が現れるんだよ。
でも、会えるんだぜ!
最初に俺たちが電話番号を 知らせたとき、
-君はこんな感じだった。 「しまった、電話番号を知らせるな!」
何が起こった? 何も起こってない。 ただ彼女と話して記録のために楽しんでいただけじゃないか。
そして彼女は、多分、 俺たちをカモだと思い込んでいる。
今、彼女は俺たちをドイツのどこかへ だまして行かせようとしている。
私たちはドイツのどこに呼ばれるのかわからないし、 それはどこでもいいようにも思える。
いや、俺はそれはいい案じゃないと思う。 相手の案並みに単純だ。
ワイヤレスマイクのような、小さなカメラと マイクを忍ばせよう。
何でもできるぞ。マイクを持って行く、 カメラを持って行って隠す…。
いいアイデアだと思うよ。 ただ一定の危険はあるけど。
昨晩、自分のスケジュールを彼女に送りました。 でも、インターネットが自分のところではつながりませんでした。
今、私たちは学校が 開くのを待っています。
私たちはカノ時にメールを送って、 自分のスケジュールを伝えるつもりです。
-で、ベンジーは? -あいつは興味をなくしたよ。俺らのことをまったく考えていない。
私たちは学校にいて、このスケジュールをエリザベス・ワングさんに 送って、私たちの空いている時間を確認してもらって-
ウォームウッドさんがドイツで会える時間を 確認してもらおうと思います。
スペルミスだよ。
違うよ!
きっと彼女はこれ以上電話して来ないよ。
なぜ?
-前回の電話のときに俺たちが笑ったから。 -マジで?
笑ってた。
君が笑っていたんだ。 電話のときは笑わない方がいいな。
やつらが電話するたび、俺たちはやつらを いらいらさせるようなことはしなかった。
だれかにこのことについて 話した?
2,3人にこのことを 話した?
ああ、でも、家族に話したかとか、 そういうことを聞いているんだ。
-彼女からだ。 -来た!
本当だ、彼女からだ!
ウォームウッド氏は27日から30日まで 会議のためにドレスデンにいます。
1人で来ますか? それとも、誰かを 連れてきますか?
ドレスデンと言えば、チェコとの国境にあるな。
プラハからそんなに遠くない。
そんなたいした問題じゃないと思うけどな。
君は、彼女が一人で来るか誰か来るか 尋ねたことを-
-大きな問題であるかのように 扱うね。
-深刻じゃないか。 -わかったよ。
いや、大丈夫じゃない。 例えば…何がおかしいんだ。
たった1日か2日だ。
わかりました。
帰りのチケットも取れるな。 来たい時間いつでも選べる。
もしもし。
お金についてじゃないことはわかってるよな?
彼が俺たちを家の外に 追い出さないことを願うよ。
ここから車で2時間だ。 バスを取ろう。2時間だ。
そんなに長い行程ではないね。
-こんなに遠くへ行かない方がいいと思う。 -もうちょっと議論しよう。
何に対しても厳密ではなくていいよ。
もしこれをするつもりなら、あまりに深入りしすぎたら 身を引かなければならないと思う。
それがいいね。
さすが、ベンジャミン!
どこが5番だ? ついて来い。
彼女は今朝、俺に番号を送ってきた。 彼女が言うには、やつらはドイツにいるらしい。
ここはどこ?
話しかけないでくれ、 たばこを吸っているんだ。
ここに火災報知機があって、 中ではたばこを吸えないんだよ。
私たちはドイツにいます。 明日の2時にウォームウッドさんに会う予定です。
幸運なことに、状態がいいことが判明したんだ。 どう事が運んでいくのか見ていきましょう。
わくわくしているかい?
お前の映画、お前のばかばかしい映画 「詐欺師をだます!」
緊張してる?
緊張しているよ。
ひどく緊張してきた。 明日の朝見てくれ。
最初に電話を受けたときよりも 緊張してきた。
-周りを見渡すと、何が見える? -ケーブルが見えるかな。
ハッサム、お前のを試すことはできる?
これを取ってるよ。
-どこに隠す? -隠されてるよ。中にあるようだ。
こういうふうに隠すんだよ。
-2つ持ってるはずだよ。 -彼が持ってるの?
-彼はもう一方を持っているんだ。 -いや、君にあげたよ。
-もらったっけ? -うん。
-カバンの中にはないよ。 -黒いやつがない?
本当に? 確かめた?
うん、確かめたよ。 ここにはなかった。
俺たちには二つのマイクがいるんだ。 もし一つなくしてたらどうする? 恐ろしいよ。
オッレが持ってた!
俺のリュックは確かめた?
うん、確かめた。
くそ! こんな時に!
あなたは行くことができない理由に これを使っているだけじゃないんですか?
一度電話を切って探してもらえませんか?
「本当に残念ながら、ウォームウッドは緊急会議のため 今朝早く出発しなくてはならなかったため-
-あなたがたにお会いすることができなくなりました」
今、何をすべきかな?
もう一度電話をかけることはできる?
今朝からずっと電話をかけてるよ。
録画をやめろ
ハッサムはドレスデンの後、 まあ、興味をなくしたよ。
彼はだまされたと感じたことを辛く思ってたんだと思う。 彼はそういうことを一切好まないし。
ハッサム?
まだ撮影を続けてるの?
メールについて教えてくれない?
-どのメール? -君が受け取ったメール。
"したがって、私たちは、メールで 行う予定のドレスデンでの投資協定に関する- 288 00:18:54,100 --> 00:18:56,790 -書類事務と契約を完璧にしませんでした」
彼女は住所を聞いて来るだろう。
お前は住所を伝えるかい?
土のアドレスを彼女に伝える?
-自分の住所を伝えるつもりはない。 -何かを理解するつもりだけど…
俺たちはあとで電話を受けているときに撮影する。 俺の映画に必要なんだ。
-わかった? -彼女が言うだろうことをすぐに伝えるよ。
わかった。でもとにかく、会話を 撮影する必要があるんだ。いい?
わかった。電話していい?
私たちはすべての交渉を完ぺきにし、 最終契約までたどり着きました。
私たちは、あなたとあなたの会社を除いて すべての投資家にサインをいただきました。
今夜、あなたの住所を私に送って いただけますか?
シンジケートに似てるな。
シンジケートっていうのは、こいつらがマフィアと 関係があったり、彼らがマフィアだったりっていうことさ。
気取り屋の可能性もある。
この住所を伝えるのはありえない。
手紙を受け取ることができる-
-他の住所を思いついてよ。
学校の人でだれか住所を 教えることができる人がいないかな?
もしくは、学校の住所?
でも、おそらくやつらは、受け取った住所の すべてをチェックするだろうな。
-何で知ってるの? -仮にやつらがチェックしなければ?
つまり、奴らが全く住所に関して-
-調査しなければ、俺たちは幸運だったと。
学校の住所をはっきり 覚えてる?
できるだけ早くやつにメールを 送らなきゃいけない。
送ろう。
君はこれが俺の卒業映画で、 俺が撮影したいってことも知っているだろ?
俺はお前を手伝っている、違う?
うん、俺はお前に感謝している。 でも…。
-すぐにメールを彼女に送ろうか? -うん。
-文句はやめてくれ。 -わかった。
じゃあ、お前が書類をシチリアに送って、 数日後、この女が数日後メールをよこして-
-この女、何を言うと思う? 書類を受け取りました?
私はシチリアのヨーロッパ事務所から スキャンデータのコピーを受け取りました。
これは、すごく国際的な詐欺ネットワーク のように思えてきた。
えーと、シチリアに行くことは もちろんできるけど…
もし仮に私たちがその事務所、居住地、 またはおかしなところに行ったら?
俺たちは多分シチリアに送ることができたんだよね?
ちがう! ちょうどそこに現れたら!
場所が分かった時、 このビッチに-
-「俺たちはシチリアのビッチだ」と呼ぼう。
どこにいるんだ?
-二百八十… -289ユーロ、やった!
ハッサム、何か言うことはない? いいニュースから。
私たちは学校に行く途中です。
ベンジャミンはさっき電話で、エリザベス・ワンから 手紙を受けとったと言っていました。
だから、私たちは契約書を チェックしに行きます。
サインはするけど、郵送では送りません。 シチリアに自分たち自身で行くつもりです。
投資についての詳細だ。
いったい誰がこれをやるんだ?
これがウィリアム・ウォームウッドで、 これがエリザベス・ワンだ。
同じ男?
同じ筆跡だと思う。
奴らは俺たちをドレスデンに呼んでたけど、 何もしなかった。奴らは失望していたよ。
今から、シチリアに行きます。 やつらの場所まで行くつもりだ。
俺たちは奴らに言うつもりだ。「ああ、しまった。 すみませn。私たちはあなた方より賢かったようで」
エリザベス・ワンは3日間 ずっと僕と連絡を取ろうとしていて-
-僕がヨーロッパ事務所に送らなければならない 契約書と文書について尋ねようとしています。
狂ったように電話をかけてきます。
彼女は今や文書について 非常に絶望的になりつつあります。
2013年4月5日。
-3日前? -うん、10時22分。
「スティーブ・アダムズさんへ。 あなた方からまだ確認をいただいていません。
-私があなたの事務所の住所に最近送った 協定の書類を受け取ったという確認です。
この書類に署名をして、書類をイタリアにある私たちの ヨーロッパ事務所にできるだけ早く送ってください。
手続きがすでに大幅に遅れており、投資を進めるためには-
-あなた方の署名を待つのみになっています。
書類を郵送したら連絡をください。 私がバルセロナにいる間に-
-何か質問があれば、次の番号に 電話をしてください。」
2013年4月5日、21時04分。夜だね。
「スティーブ・アダムズさん。 あなたに何度も電話をかけていますが-
-何らかの理由でつながらないようです。」
4月6日、17時52分。
「チェコ郵便局により、あなたが 書類を受け取ったことを確かめられました。
ウォームウッドさんがあなたと話したいようです」
22時34分。
「すべての投資家があなたの書類作業が 終わるのを待っています-
-この案件からあなたを排除 する必要があるかもしれません。」
きょうの8時11分。
「アダムさん」「アダムへ」やそういう 感じで書き始めてはいない。
無礼にも、以下のように書き始めてる。
「なんでメールや電話に応答 してくれないのですか」
電話すべきかな?
「アダムさん。私はまだあなたから 協定文書を受け取っていません-
-書類を早く送ってください。 何か問題があるようでしたら、-
-メールや、以下の番号の電話に 連絡してください。
スペインの番号もあるよ…
この番号は正しいと思う?
電話をかけたくないよ。
6時30分に出発しよう。
なんて言った?
6時30分に出発しようって。
-地図を持ってる? -ああ、持ってるよ。
ボルゴコケロだ。
-地図でここがどこだか指し示すことはできる? -うん。
ボルゴコケロ…
戻らなきゃいけない。
-俺たちが運転してきたのと同じ道? -いや、3キロほど戻る必要がある。
正しい道を行けば、緑の看板があるはずだ。
わかりました。ありがとう。
-気分が悪いの? -ちょっと外の空気を吸いたい。
-あいつは吐いたの? -わからない。
吐いたと思う。
-手紙は持ってる? -うん、持ってるさ。
しなきゃいけないことは…
道を見つけることが最初だよ。
道を聞いてるんじゃない?
-なんて言ってた? -まっすぐ行って、あそこで右に曲がる必要がある。
-でも、彼は知ってるの? -うんうん、知ってるさ。
トセリ経由で。
ブセトパリツォロ、ここだ。
-ここ? -ここだよ。絶対正しい。
絶対ここがあの場所だよ。
この道を行って。 道があそこのどこかにあるはずだ。
-標識がある。 -ゆっくりゆっくり…
-標識だ。 -そこだ、そこ!
道だ。トセリへの
-待って! -ストップ!
これはトセリへの道か。
まじかよ。
-右に曲がって、右。 -深刻だ。
右だ! そこへ行かないで。
いいよ。待って…
ちょっと車で待ってて。 たった今戻ってきた道があるかどうか。
-776、正しい? -776、そうだね。
-なんだった? -150。
-150。 -150?
もっと運転しなければいけないね。
一番最初に通り過ぎた。
-で、頂上のどこかで止まった。 で、戻っている。
-すぐに本当に暗くなりそう。 -わかった。待って。
ゆっくりゆっくり。
ゆっくり!
-落ち着いて。 -番号を見てみて。
205。
まだトセリ方向?
-そうだよ。 -トセリ
待って待って。
-トセリ方面。 -そうだね。
これが道の終点?
そうだよ。
-これが道の終点? -これが道の終点さ。
-違う? -違う。
‐そうだよ。 ‐最後の2…。
‐これは違う道だよ。ピアノネーヴェ行きだ。 ‐違う、ここは道の終わりじゃない。
この道はここで終わって、 ピアノネーヴェ行きが始まるんだ。
201。
ここには500台も600台も700台もないぞ!
‐俺たちはまだ調べてないぞ。 ‐何?
俺たちはまだ調べてない。 あそこにもう一つある。
道が曲がってる。
小さい道だな。
ここには776はなさそうだな。
150で始まって、207で終わってる。
もしあの住所が間違ってるんだったら、あの詐欺師は どうやって手紙を受け取っていたっていうんだ!
わからないよ! 俺たちはここにいる、わかるだろう!?
あそこにもう一つ道がある! デッレ=ローゼだ。
聞いてるか? あそこに道がある!
150から始まって、207で終わってる。
ここには776なんてない。
ここじゃないようだな。何度も道を行ったり来たり したけど、ここじゃない。
どうやって詐欺師は手紙を受け取っていたんだ…
わからないよ! ただわからない。
本当にわからない。
俺たちは手紙を送り続けた。詐欺師は受け取っていた。 でも、その住所はなかった。
300もない。 400も500もない。
聞いて! Googleで道を調べたんだ。
Googleで道を調べた。
俺たちは数字を確かめてなかった。
そう、道だけしか見てなくて、道は存在した。
‐丘の頂上かどこかで詐欺師に電話しよう。 ‐ここで電波が通じるのか?
たぶんつながるさ。 調べられるか?
詐欺師は、私たちに、書類を送ったかどうか 確認してきた。
その時、詐欺師はしばらく2、3日 待っていただけだった。
何が言いたいんだ?
5日前に書類を送り返した って言おう。
で、彼女が受け取ったといってきたら、 彼女はずっと嘘をついていたとわかる。
彼女は、手紙を一切受け取ってなかったんだ。
もう11時30分か。
明日試してみよう。
明日、電話をしよう。
こちらはエリザベス・ワンです。こんにちは!
こんにちは、スティーブ・アダムズです。
おう、アダムズさん! お話できてうれしいです!
そうそう、言い忘れていました。
実は、今日ヨーロッパ事務所から契約書の コピーを受け取りました。
どのように投資の手続きをするのか 事前に説明するつもりです。
今、必要なのが、あなたの 口座の詳細と…
何ですか?
私はヨーロッパ事務所に書類を 送ってはいません。
それでもあなたは受け取ったっていうんですか?
私は、自分自身でヨーロッパ事務所に行きました。
切られた。
切られたよ。
彼女は嘘つきだったわけか。
ずっと嘘をつかれてた。
俺は文書を送っていない。 彼女はそれを受け取ったって言ってる。
これで決まりだと思う。
もう二度と彼女と連絡は とれないだろうな。
エリザベス・ワンの終わり だと思う。
それだけだ。
ここは俺たちが行ける 一番遠くだ。
エリザベス・ワンが誰だか知ってる?
映画学校で学ぶ3人の学生がいた。
彼らは、いくつかの事業への投資を 募るメールを受け取った。
彼らは、詐欺だと確信した。
彼らは思った、 詐欺師を逆にだましてやろう。
彼らは彼女を探して、 街から街へと彼女を追いかけた。
何か月も何か月も何か月も 彼女と電話をし続けた。
彼らは自分自身を過信しすぎていた。
詐欺師をだまそうとする中で、 彼ら自身も嘘つきになってしまった。
ベンジャミン!
彼は幸せ者だよ。
どうだい、ベンジー?
調子はどうだい?
よかったよ。
シチリアから戻ってきたので、エリザベス・ワン と連絡を取ろうと試みている。
でも、メールでも電話でも返答はない。
2日前、ランダムに同じ電話番号にかけると、 電話に出た人がいたんだ。
学校の友達のパブロを呼んで‐
その人がなんて言っているのかを翻訳してもらった。 なぜなら、その人がスペイン語を話してたから。
パブロは今夜ここに来てくれる。
よし。
ここにエレベーターが必要だよ。
‐スピーカーはどこだ? ‐ここ?
電話できてる?
いいえ、違います。
エリザベス・ワンですか?
彼女は馬鹿だよ。彼女は、200ユーロほど 払って、電話を手に入れたらしい。
彼女が言うには、彼女は 外国語を話している人から電話を買ったらしい。
私たちが見ているのは、物事の一つの側面でしかない。 それは、真実とは程遠い。‐マルクス・アウレリウス