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翻訳: Takahiro Shimpo 校正: Junko Fundeis
さて ロボットはどこでしょう?
ロボットがまもなく現れ仕事を代行してくれると
もう40年間ほど言われてきました
料理 掃除 買物 建築 でもどこにも見当たりませんね
代わりに違法移民が仕事をしていますが
ロボットはいません
さて どうしましょうか
そこで皆さんに今までとちょっと違った
ロボットについての観点をお教えしたいと思います
さて これはX線写真です
本物のカブトムシと1988年スイス製の時計のものです
これらは当時からなんら変わっていません
私たちは今なお正しい部品を作れますし
コンピュータ動力の電気回路も作れます
しかし実はこれらを適応力があり実際に
動作する集合体としては組み立てられないのです
そこで異なる観点から見てみましょう
究極のデザイナーを召喚しましょう
進化が私たちにもたらしたものを見てみましょう
我々は棒 モーター ニューロンといった
ロボットの材料をたくさん原生液に放り込みました
これらを混ぜ合わせ 自然淘汰と変異を経たのち
どれだけ前進できるかによって報酬反応を与えたのです
単純な課題ですが実験の成果を見るのはおもしろいですよ
この実験から生まれた異なる種類の機械を
ご覧ください みな異なる方法で
このように動き 這っています
これらを実際に作ってみました
素晴らしい見栄えではありませんが
前進に対する報酬反応を与えた分だけ
シミュレーション上で 進化しました
実際の機械を動かすことも出来ます
ここに実際のロボットがありますね
機械上で競い合い 進化する
頭脳部分を持っています
ロデオショーみたいでしょう
機械がどれだけ速く 遠くへ前進できるかにより
報酬が与えられます
ご覧のとおり このロボット達は
仕事を引き継ぐにはまだ未熟ですが
次第に前進の仕方を学び
自律的に動くようになっています
さてこの2つの例を使って実際に
シミュレーションで歩き方を学んだ機械と
現実に歩き方を学んだ機械を見ましたが
また別のアプローチをご覧頂きたいと思います
このロボットは 4本の脚を持ち
膝・腰それぞれに4つのモーターを搭載しています
更に 2つのティルトセンサーを搭載し
傾きを調べます
皆さんには4つの脚が見えますが 機械自身は
自分がどんな形なのか解ってません
自分が蛇なのか木なのか
外見に対する知識は一切ありませんが
自らその特定を試みます
まず 適当に動いてみて
自らの形を探ろうとします
いろいろなことを考えているんでしょうね
動作と知覚の関係を説明しようとする
自己モデリングの試みです 次いで機械は
第2の動きで予測とこれらの分析の
最大の不調和を引き出します
実験室の科学者のようですね
次にこの解釈に基づき 自己モデリングを絞り込みます
この最後のサイクルで外見はかなり捉えられます
いったん自己モデリングを確立すると それを
運動パターン抽出のために利用します
つまりご覧頂いているのは機械であり
運動パターンなのです
蜘蛛の様に繊細で邪悪な歩き方を期待していましたが
代わりにこのまどろっこしい前進法を生みました
ところで思い出してください
この機械は前進の仕方を試行したことがありません
自己認識もありませんでした
自らの形と前進法を何とか割り出して
実際にそれを実行したのです
(拍手)
それでは また別のアイデアに移りましょう
ご覧頂いたのは私たちがいくつか…
何が起こったかというと… OK わかった
(笑)
仲が良くないみたいですね
さてここに別のロボットがあります
先程ロボットの行動に対して報酬反応が
与えられたらどうなるかを見ました
報酬反応を与えず 原生液に放り込めばどうでしょう
ここに図で示されているような立方体があります
この立体は面上で回転することができます
ではこの立方体を1000個 原生液に入れてみましょう
報酬反応を無くした シミュレーションです
動き回らせておき エネルギーを注入します
変異を繰り返した後どうなるでしょう
最初は何も起きません ただ動き回っているだけです
しかし少し経つと 右側の方で青色のものが
増えているのが見えますね
増殖を始めたのです 外部からの報酬がなければ
内因性刺激として 自己増殖を行います
実際このようなものを造ってみました
立方体から作られた大きなロボットの一部です
早送りですが 実際にロボットが自己増殖を
行っているのがご覧いただけます
この場合は立方体ですが もっと部品とエネルギーが
あればまた別のロボットを作れます
もちろん これは大まかなものですが 我々は
ミクロの世界でも研究を行っています
そしてこの立方体を粒子程にしたいと考えています
さてここから何が学べるでしょう これらのロボットは
このままではあまり使い物になりませんが より高性能な
ロボットの作り方 もしくは人間や動物の
自己モデリングの仕方に繋がるかもしれません
そして大切なことの1つは
機械を人間の手で作り出すという
考えから離れ ロボットを子供のように
自由に進化 学習させるということ それが
ロボットのある未来に繋がります ありがとうございました
(拍手)