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諸君、準備は整った。
後は腹いっぱい食べてゲームをクリアするだけだ。
私、学院長ハグは、科学の力を使って、
アルファケンタウリを力でねじ伏せている。
それを最高に証明しているのはこのベースクラッカーと言う、
終盤ユニットタイプである。 それを最高に証明しているのはこのベースクラッカーと言う、
終盤ユニットタイプである。
私の征服クリアに必ず出るな、ベースクラッカーは。
それは、ナノ燃料電池と最先端(さいせいたん)兵器を装備したヘリコプターだ。
そして、レベル30のストリング・ディスラプターより先の技術はない。
安いケイロンのローカストと一致団結させれば、止めることができないチームとなる。
彼らを一言で形容するならば、
「素晴らしき」と言うしかない。
素晴らしきヒコーキ野郎たち
行ったり来たり、空を往く
レディ達は奴らの虜に
行ったり来たり、風を巻き
アップ!ダウン!
飛び回り、
恐れ知らずな宙返り
大!胆!不敵な
素~晴らしきヒコーキ野郎たち
番組の途中ですが、ここでBaikonurからの臨時ニュースをお伝えします。
「事象の地平線」の裏では、
何が放出されているのか。
慎みある人間は、それについてあまり深く考えるべきではない。
-- 学院長、プロホール・ザハロフ,
"その果実の味を知ったがゆえに"
ええと、「鉱物生産による環境破壊を緩和する」って。
これでプラネットも少しは嬉しく…あ…違うか?
まぁいい、もうすぐでゲームをクリアする。
背面飛行もお手の物
危険なんて気にするものか
ニュートンも連中を眺めたら
彼の理論を考え直してしまう
素晴らしきヒコーキ野郎たち
行ったり来たり、空を往く
レディ達は奴らの虜に
行ったり来たり、風を巻き
アップ!ダウン!
飛び回り、
恐れ知らずな宙返り
大!胆!不敵な
素~晴らしきヒコーキ野郎たち
素晴らしきヒコーキ野郎たち
行ったり来たり、空を往く
素~晴らしき
素~晴らしきヒコーキ野~郎~たち!
おい!
おいおいおい!
1、2ターンぐらい待てないのか?
やばい、いやなことが起ころうとしてるな、わ、わかるぞ。
ああ、これだからか。
「…誰か人間が永遠のいのちを持つことを許されるならば、
彼こそがその人物となるであろう。」
人類は新たな進化の段階を目前に控えて、
マインドウォームどもは最後の襲撃をかけるつもりだ。
やらせるか!
マインドウォームを先に殺せば、問題はないはずだ。
よかった!ここにマグチューブがあった。
我ながら賢い選択だった。
720クレジットだと!?マインドウォームの12ユニットのスタックだっただろう。
ここは一匹だけ、大丈夫だ。でも!
他に隠れて待っているスタックがある。
スタックをもう一つ始末した。
資源概観画面にマインドウォームが見えないな。
マインドウォームに殺されたら臨床学的不死は役に立たないが、まぁいい。
ゲイツが落とされたのか?
これは、なんというか、展開が地味だな、
市民を駆逐しようとしているマインドウォームの圧倒的な数に比べれば。
想像したクライマックスとは違うが…
これはこれでありだ。
おい、やれる気がするぞ。
OK、ローカストの行動力が足りれば…
プラネットのターンになる前にユザーパーを壊滅させられるかも。
ごり押しだ。
それだけ?
いや、いや違う。
どこの基地が残っている?
ターンが終わる前に落とせればいいのだが。
うわ、どこから来たお前!
オーノー、ノォ、ノ゛ォ゛、んー!
Svobodnyだけは…! オーノー、ノォ、ノ゛ォ゛、んー!
Svobodnyだけは…!
これは、あーまだいる、これは…
可笑しいんだよ!
悪夢だよ!
なんでや…
どうしよ…
馬鹿げたエイリアンと欲深いゲイツなどどうでもいい。
くそったれマインドウォームどもに基地を破壊させられたら私はどう償うんだ!
待てよ、マグチューブはまだ残っている。
水の中は…殆ど安全だ…
これは賭けになる。
ヒュー。
基地を守ってくれるマインドウォームも手に入った。
そう…そうだ。まだやってのけるさ、何十万人を失うことなく。
ただこうすればいい…
守備隊を立て直している間に余ったユニットをマインドウォームに対して特攻攻撃させよう。
あ、すごい。
何が特攻なんだよ!
エンパスRレーザー隊にもっと期待すればよかったみたい。
そういえば、ここにもそんなの備えよう。
だが間に合わないので…
850クレジットだってよ!
攻勢に出なかったら次に人口の半分を失うのはここ、Zoloto-Goldだった。
ファンガスミサイルか…
ああ、そうだ。
マインドウォームなんざくたばっちまえ。
俺はファンガスを植え続ける。
こんなことを予想しなかったわけでもないし。
あっ、だからこのマインドウォーム処理用ホバータンクを計画した。
基地のテレポーター施設、
いわゆるPSIゲートに合わせたはずだが…
まだ準備はできていない。
しかし!限られた選択肢の中で…
マインドウォームが次にどこを襲ってくるか予想できれば、
私はプラネットと戦って、勝てる!
Decision : Manifoldに行こう。
もう二度と油断はしない。
まぁ、ファンガスの中は何もいないが。
それでも、予備プランが必要だ。
念のため、惑星の声プロジェクトを始めよう。
University Baseには辛い一年であり、評議会中に人が次々と怒り出している。
あらゆる地域から、市民がおかしな夢を見たとか、初歩的な遭遇の報告が相次いだ。
ドローン民だけでなく、多くの一般人の間でさえ、惑星を復讐に燃えた救世主と崇拝する新しいカルト宗教が幅広い支持を受けるようになった。
このカルトの予言者は自らを"花"と称し、"禁欲と平和主義、および私有財産の破壊"という彼らの教義を唱えた。
エンパス学派のテレパスは黙り込んだが、その多くは財産を売り払って、公けの場には姿を現さないようになった。
一方で、文化は進化し続けている。
"惑星サンダー"という新しいダンスが、党派中のリクレーションドームで流行った。
ビートに合わせて足を踏み鳴らし、目を辺りを引っ掻く踊りだ。
モルガン薬品は、気晴らしのための薬を数種類、新たに開発した。
そしてバーチャルライフ産業にとっては、創業以来、空前の業績をあげた年だった。
近頃、「声」から交信を受けることはあまり無くなった。
どうやら、詩作に熱中しているためらしい。
たしかに、最初の頃のへぼ詩と比べれば、はるかにましな詩を作るようになった。
何編かの詩はとても深遠で、想像力を揺さぶられるほどだ。
不吉なことに、益々頻繁にそしてさらに強い調子で‘成長の夢’を予言するようになった。
一方で「アルファ・ケンタウリの声」という新たなプロジェクトを密かに進めていた。
一種の相互依存的な精神プロジェクターの開発が目的で、
成功すれば、声が思考したり、効率良く交信できるようになる。
これは、メインコロニーのデータリンクと直接ワイヤーで結ばれた補填器具のようなものだ。
このことは声にまだ話していない。
残っているのは二つの基地のみ。
ちょっと待って、こいつらカイロンのローカストを使えば、
最後の基地を占拠できるだけの行動力は残るはずだ。
行け!
いいだろう。
待て、出撃できるベースクラッカーはもうないのか?
ないけど旧式のシャードヘリはある!
頑張れよ、お前ならできる!
お前は最強だった!
いまでも最強だ!
よし…
あっ…
お、終わったか…
人類は進化しなかったし、惑星の声さえ完成してない…
いや、こ、このエンディングを狙っていたけどさ…
でもそこでプラネットがウォームの形で姿を現して…
人類は進化目前だったよ!
結果を潔く受け止めるしかないか。
手を引くしか…
輸送用シャトルが機軸に沿って回転する。
3世紀以上前にユニティを去って以来、軌道から惑星を見るのは、これが始めてだ。
白いもやがかかったような大気を通して、昔見たのと同じように、深い青色をたたえた海が見える。
主だったファンガスの森は、スミレ色とオレンジ色の混ざり合った色で、よく目立つ。
鋭く切れ込んだ緑の直線が、人間ゾーンで、年々拡大しつづけている。
所々に見える銀色の光は、主要都市だ。
青、赤、緑そして銀は惑星の色だ。
この色彩は地平線までいっぱいに広がっている。
宇宙船のドッキング用ロケットが噴射して、エアロックのボルトがかかる音が聞こえた。
幼い行政官評議会のリーダーシップを執るために、新しい軌道上の惑星総司令部に到着したのだ。
惑星降下以来、何年も、地球からの連絡は一度もなかった以上、
あなたやあなたの同志達…同志が支配するのは、
残った人類のすべてだと推理してもいいだろう。
生き残ったすべての党派のリーダーたちは、積年の怨念をすべて水に流し、
ついに連合することに同意した。
真の敵は既に、
すべて降伏していた。
彼らは愚かにも、人類の存続より、
イデオロギーを重んじたのだ。
人類はとうとう統合を達成したのだ。これこそ国連惑星間殖民局が、はるか昔に思い描いていた夢だった。
ファンガスの神経網が増殖している事実は、人類が一丸となって、最初に 対処しなければならない問題だった。
ファンガスは、しばらくなりを潜めていたが、再び、その増殖を開始した。
今では、彼らの行動には、悪魔のような狡猾さが感じられた。
プラネットは明らかに目覚めている。人間が地上での勢力を維持できるかということさえ、定かではない。
だが、エアロックが甲高い音を立てて開き、人口10万人の、宇宙に浮かぶ国家の座へと降り立った貴方は気づいた。
最終的には、ひとつの世界などいずれ意味がなくなる。
人類は再び星々の覇権をその手に勝ち取った。そしてこの星の海は未来永劫、彼らの故郷となるだろう。
ジィ~エンド。
ここでスコアからパロディー本をいくつアンロックできたか見られる。
例えば、「がんばれ、小さなテラフォーマー」
ええと、比較的に言えば、今回はあまり出なかった。
今にして思えば、一つ上の難易度でプレイすべきだった。
AIの空軍力を最大限にする難易度で。
でもな。
結局、私が作りたかったのは、うるさいユザーパーどもをを赤く(ファンガス色に)染めるストーリーだけだった。
そこは成功したと思う。
これでよし。
諸君、ここでお別れだ。ご視聴ありがとう。
私には服従させなければならない惑星(プラネット)がある。