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翻訳: Wataru Narita 校正: Satoshi Iritani
私はニューヨークにあるロビンフッド財団で
組織開発の責任者をしています
そこでは貧困と戦っていますが それ以外の時は
ボランティア消防団の副団長として 火事と戦っています
私が住む町では
本職の消防士が高い技能を持っているので
ボランティアとして消防団の活動に参加するためには
現場に到着する速さが勝負です
初めての火事の時のことです
私はボランティアの中で2番目に到着したので
仕事をする機会は十分にありました
それでも 団長を見つけて
任務を割り振ってもらうのに
他のボランティアと激しい競走になりました
団長を見つけると
彼は 人生最悪と呼べる日に直面した
家の持ち主と
寄り添うように話をしていました
真夜中でしたが 家主の女性は
炎に包まれている家の前で
打ちつける雨の中 傘を差し
パジャマを着て裸足で立っていました
私の直前に着いたボランティアは
- (スーパーマンの敵役)レックス・ルーサーと呼びましょう -
(笑)
最初に団長のところに行き
家の中から 家主の犬を
救って来るようにと言われました
犬ですよ! 羨ましくてたまりませんでした
弁護士だったか資産運用者だったか
彼は後々まで言い続けるでしょう
自分は燃え盛る建物の中に入り
生き物を救ったのだと
私より5秒前に着いただけなのに
次は私の番でした
団長が私を呼び寄せて言いました
「ベゾス 家の中に入ってくれ
2階に行って 火の向こうから家主さんの
靴を取って来るんだ」
(笑)
本当ですよ
期待していたのとは違いましたが
私は家の中に入って階段を上り
ホールを抜けて'本物'の消防士たちの脇を通り
- 彼らはほとんど火を消し止めていました -
寝室から靴を取ってきました
皆さんが考えていることはわかります
でも私はヒーローではありません
(笑)
私は靴を持って1階に下り
玄関のところで
宿敵とお犬様に会いました
私たちは取ってきたお宝を外で家主に渡し
当然のことながら
犬の方が靴よりもずっと注目されました
数週間後
消防団は家主から
火事の際の勇敢な活動に対する
お礼の手紙をもらいました
親切な行為として真っ先に記されていたのは
誰かが靴まで持って来てくれたということでした
(笑)
私は ロビンフッドでの仕事と
ボランティア消防士の活動の両方で
巨大な規模の
寛容で親切な活動を目にしてきました
でも それと同時に 個人単位での
思いやりや勇気に満ちた行為もありました
私が学んだのは
どちらも重要だということです
この会場の中には
既に大きな成功を収めた人も
成功に向かって進んでいる人も
いると思いますが
このことを覚えておいて下さい
「待っているだけではダメだ」
まずは自分が100万ドル稼いでから
誰かの人生を変えようなど 待っていてはダメです
与えられるものがあるのならば
今それを与えて下さい
炊き出し所で食料を配り 近くの公園を掃除し
相談相手になるのです
誰かの命を救う機会は
毎日訪れるものではありませんが
誰かに影響を与える機会は 毎日あります
その機会を逃さず 靴を救うのです
ありがとう
(拍手)
ブルーノ・ジュッサーニ:マーク もう一度ステージに
(拍手)
マーク・ベゾス:ありがとう