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大阪のみなさんこんにちは。
もうかりまっか?
今から私がするスピーチはおそらく
日本人にとっては普通ではないものになると思います。
uh...
まず質問から。この会場でジャケットとネクタイをしている人は何人ぐらいいますか?
挙手をお願いします。
どなたかジャケットとネクタイを着用していて前列に座っている方の中で協力してくれる方はいますか?
日本人でお願いします。「ガイジン」以外で。
誰かいませんか?誰もやりたくないなら私が指名しますよ。
これは我々がここ日本で向かい合わないといけない課題なんです。
前で恥ずかしい思いをしてもいいという、
ジャケットとネクタイを着用している人はいませんか?
無しですか?誰か最初の一人になりませんか?
わかりました。
これはやはり課題ですね。
それでは…。
now
彼にジャケットとネクタイを脱いでもらうために、私は嘘をつかなければなりませんでした。
「あなたのジャケットとネクタイが必要です。」と
これが日本社会においてジャケットとネクタイを脱いでもらうために私がとった方法です。
これらはとても重要です。あなた方が着ている制服です。
もう一度ジャケットとネクタイを着用している方は
挙手していただけますか?
もし私がジャケットとネクタイを脱ぐようにお願いしたら脱いでいただけますか?
いや、おそらくそうはならないでしょう。
それでは、もし家が火事になったとして、そこから逃げ出すために、
ジャケットとネクタイを脱がなければいけないとしたら、どうでしょう。
もしあなたが裸で、
燃え盛る家から逃げ出さなければならない時に、
わざわざネクタイを締めて
ジャケットを着ますか?
そんなことをしていたら、焼け死んでしまいますね。
あなた方の家が火事にならないように祈ります。
しかし、もしそうなってしまったら、生き残るためには絶対に起きてネクタイを締めてジャケットを着てから
逃げだすなんてことはするな!
つまりこういうことです。
今の日本というのは「家が燃えている」状態なんです。
わかりますか?
私にはわかっているようには思えません。
人口統計によると、
3人の労働者で1人の退職者を支えていて、
状況はさらに悪化しています。
日本には
大量の国債があり、
さらに深刻な
地震と津波がありそれらが日本を目覚めさせましたが、
まだあなた達が目覚めた確信が持てません。
私はそれを心配しています。
私の妻は日本人で、子どもたちは日系アメリカ人です。
義理の弟も日本に住んでいますし、義理の妹も、いとこもです。
だから私にとって、あなた達が目を覚ますことがとても重要なんです。
これは冗談じゃない。
笑わないで。これは課題なんです。
あなた達は打たれない、
出る杭にならないといけないんだ!
それができますか?
私はできないと思う。日本には何百年も続く伝統で
出る杭は打たれ続けてきた。
時にはそういった伝統も必要かもしれない。でも今は伝統を壊さなきゃいけない。
出る杭にならなきゃいけないんだ。
我々はイノベーションを、
とてもセクシーな世界として考えがちです。
とても大きくて素晴らしくて美しくてヒーローばかりがいると。
でもそれは違う。
イノベーションの世界というのは、犯罪者や、ルールを壊す人、クレイジーな人、無法者、
クビになった人、
殺された人、親や上司に恥をかかされた人、そんな人間ばっかりです。
もしあなたが失敗したとして、そういう人間を
認めようと思いますか?
そういうことです。
本当にイノベーターになりたいのならば、
「出る杭」に
ならなければいけないのです。
ハンマーで叩かれてもまた出てくる、また叩かれてもまた出てくる、
更に叩かれてももう一度でてくるようなね。
それが必要なんです。
家が燃えている時に、
わざわざネクタイを締めてジャケットを着るための時間を取っていたら、
どうなるかわかりますね?
あなたも、あなたの両親も、あなたの子供も死んでしまいますし、イノベーターには絶対になれません。
必要ならば裸同然でも家から飛び出さないといけない。
目が覚めましたか?
それがすべてなんです。
だからこれを肝に銘じてほしい。
この講演がみなさんを混乱させるためのものではないものを保証します。
イノベーションのプロセスとしての失敗、
そして失敗を心地よく思うこと。公共の場で目立つ失敗です。
私はこんな感じです。私はクレイジーですし、ずっとクレイジーなことをして成長してきました。
私の成功への道は右肩上がりではなく山あり谷ありでした。
しかしみなさんがシリコンバレーに対して
抱いているような信仰がありますが、
彼らは成功に向かってまっすぐに進んでいったわけではありません。
彼らはクレイジーで色んなことに挑戦しているし、
同じように
挑戦しても失敗した人はたくさんいます。
スティーブ・ジョブズのような誰もが素晴らしいと認める人でも、
自分の会社を10年以上もの間、クビになっています。
彼は成功者ではないと考えられていた。
ビル・ゲイツこそが成功者だと考えられていて、スティーブ・ジョブズは何年もの間、
失敗者だと言われ続けてきました。
イノベーションで成功するために必要な多くの失敗というのは、
あまり表には出て来ません。
しかし、皆さんが成功するためには、その失敗を公表しなければなりません。
では簡単に説明します。私の会社である500 startups は
シリコンバレーにあるベンチャー企業です。
私はエンジニアとしてキャリアをスタートさせ、次に起業家になり、そしてマーケティング担当者になりました。
そして私は幾度となく失敗しました。いくつかの職をクビになりました。
私はお金持ちではありませんが、マーケティングにおそらく少しは向いていました。
そして最後の数年で私はいくつかの成功を手に入れました。
しかし、私の得たお金は、何億もの富を得られるような、ハーバード大のビジネススクールに通って。
獲得したものではありません
私は少し幸運でした
私は基本的にはウェストバージニア出身の田舎者の白人です。
少しの幸運を拾ったのです。
ただし、1つだけわかっていることは、リスクを取ることを恐れないことです。
公衆の面前でクレイジー、つまり恐れ知らずになり、失敗するかもしれないことに挑戦するのです。
私はそうすることに慣れています。
我々のファンドは他のファンドとは違います。みなさんがベンチャーキャピタリストについて
どれほどの知識があるかわかりませんが、
我々は普段Tシャツを着ています。
今や我々は世界中に展開しています。例えば3年前で、
約400の企業に投資しました。そのうちの幾つかは日本企業です。
GengoやPeaTixは日本の会社です。
我々は30以上の国々で投資し、
そのうちいくつかは成功しましたが、まだ私達も模索中です。
私達はベンチャーキャピタルファンドですが、まだスタートアップ企業でもあります。
先ほど述べたように
私たちはグローバルファンドです。ですので、次のようなことが重要だと信じています。
シリコンバレーにだけに留まらずに世界中に出て行き、
橋をかけ、
我々とは違った見た目の人々に投資すること。
なぜならそれが、イノベーションのある方向だからです。
シリコンバレーにいる白人だけではいけません。
黄色人種や黒人、若い人や、歳をとった人、
世界中のすべての人でなければいけないと、我々は強く信じています。
実際に
いま最も成長しているのは、
東アジア、インド、ラテンアメリカ、そして中東です。
同時に、多くの成功した大企業が我々に賛同してくれています。
多くのスポンサーがパートナーとして協力してくれていますし、そのうちの幾つかは日本企業です。
先週のことですがNTT docomoが500 startupsの投資者として
パートナーとなってくれることを発表しました。
他の日本企業や
韓国企業、アメリカの企業、。
テクノロジー企業やその他の業種の企業も我々のパートナーです
おそらく彼らは
今日ステージにいるようなTシャツを着て仕事をすることに慣れていないとは思いますが
私が変えて行きます。
OK、それでは少し
イノベーションについて話しましょう。
今日申し上げたように、
イノベーションというのは
失敗の連続で、創造性をたくさん消費します。
そしてイノベーションというのは創造性で、
それも失敗をたくさん生み出します。
つまり繰り返しです。
うまくいくまでアプローチし続けることが大事です。
もしクリエイティブなアイデアを
試したいという人を探すだけでなく、
公共の場で失敗しても構わない、という人間を探すべきです。
なぜなら、ほとんどのクレイジーなアイデアは失敗します。
ほとんどです。
そしてもう一度、日本やイギリスというのは
価値観が均一であることを良しとする文化がありますが、
それでは今は厳しい
私はそれらをもっと厳しくしたいのではなくて、
そういう問題があるということを、
みなさんに認識してほしいのです。
日本人にとって、公共の場で失敗するのは、とても難しいことなのは事実です。
しかし、その失敗が学ぶためには必要なプロセスなんです。
この中にダンサーの方はいますか?
誰もダンスはしませんか?
誰も手をあげませんね。
さっきはあの方のジャケットとネクタイを取り上げましたからね
ではカラオケをする人は?
たくさんいますね。
初めてカラオケを歌った時には上手く歌えましたか?
たぶんとてもヘタクソだったでしょう。
ね?練習しないと上達はしないんです。
アメリカにはこんな言い回しがあります。「誰も見ていないかのように踊れ」と。
どう意味かというと、上手く踊れるようになるためには、
誰も見ていないと思わなくてはいけないということです。
もし誰かが見ていると思うと、
動きにためらいが出てしまいます。
そして上手くはなれない。
こんな風にしなきゃ。
こうやって練習するんです。
拍手しないでください。
今は上手くできますが、以前はもっとヘタクソでした。そこにつまづいてすっ転ぶぐらいに。
橋下市長、こんなチャレンジはどうでしょう?
ムーンウォークを練習するんです。
マイケル・ジャクソンは知ってますよね?
あれは難しい。簡単にはできません。ただ練習するよりも大事なのは、
その様子を動画に撮って、
そして失敗しながらも上達してゆく過程を
毎週公開してください。
なぜそれが重要か。
我々には道を示してくれる
著名人が必要です。
有名で、好感度があって、
恥をかいても良い人間が必要です。
すでに社会的な信用はあるから
大丈夫です。
「七転び八起き」あってますか?
写真が出ていますね、これはモハメド・アリです。
モハメド・アリがジョー・ルイスにやっつけられた写真です。
アリはチャンピオンですが敗者でもあります。
「七転び八起き」という言葉は、今、
アメリカで広まりつつあります。
だから日本人は理解しているはずです。全く馴染みのない考え方ではないんです。
失敗は必要です。
問題ではありません。
過程なんです。
失敗を心地よく感じるべきです。
みなさんが頷いているのが見えるので、いま論理的に
頭で理解したはずです。
次にみなさんは
両親や
上司、
あるいはその他の人の前で失敗した時に、
恥ずかしく辛い思いをするかもしれません。
しかし、それになれる必要があります。
簡単なことではありません。
失敗というのは公共の場で許容されるだけではなく、
奨励されるべきものです。
失敗を繰り返すことこそが、成功を手にする方法なのです。
今の日本では、失敗というのは、恥、沈黙、時には死を意味します。
誇張しているわけではありません。
アメリカの、特にシリコンバレーでは、失敗は成功のためのプロセス、
教育、そして共有されるものとして
受け入れられています。
失敗を共有するのです。
失敗は誇れるものですし、
失敗から学び、
それを乗り越え、
そして成功するためのプロセスだということを理解しているからです
もう一度。これはジョークじゃありません。
これは日本にとって難しいことです。とてもね。
だからもう一度言います。橋下市長、
一緒にビールを飲んで約束しましょう。
ムーンウォークを練習して、
録画し、そして失敗する様を日本の大阪で共有するんです
もし大阪が革新的になる手助けをしたいのなら、
失敗から学んで上達してゆく過程を、
公人として公開して、そして皆で共有するんです。
そして後に、舞台の上でムーンウォークを完璧にこなせば……、
僕もムーンウォークはできないけど……こんな感じだけど、ね?
できないでしょう?
今はできませんが、練習すればできるようになる。
だから練習して失敗する様子を録画して、それを公開して、
そして最後には成功する姿をシェアして欲しいんです。
それが重要である理由です。
七転び八起き。
分かりましたね?
ではイノベーションについて話しましょう。イノベーションの例はたくさんあります。
技術的なイノベーション。まず電気の発明ですね。
それから半導体や、インターネット。
製品的なイノベーションは、車や、飛行機、そしてiPad。
iPhoneも。
そしてプロセスのイノベーションは日本にもあります。組立ラインやKaizen(改善)。
あとでLean Startupについて喋りますが、
そのアイデアは日本人から盗んだものです。
それはソフトウェアの起業家精神を
「カイゼン」するためのものです。
金融のイノベーション。金融ローンに、金融派生商品(デリバティブ)、
そしてベンチャーキャピタル。これらは金融分野のイノベーションです。
文化的なイノベーション。アメリカの公民権運動。
シリコンバレーの起業家精神。
そしてアジアのK-POP。
K-POPはとてもいい。この中でK-POPのファンはいますか?私がそうです。
BIGBANG & 21。
みんな素晴らしいです。
彼らは韓国では成功できなかったのです。
しかし中国や日本、インドネシア、アメリカで成功できたのです。
なぜか?彼らはアメリカの外を
手本にしたんです
彼らは複数の言語を学んで練習し、
ミュージックビデオでは色んな言語で歌っています。
ジョークではありません。K-POPはとても興味深い。
起業家精神に富んだ文化的イノベーション現象のひとつです
法律のイノベーション。法人の出現、アメリカでの集団訴訟は興味深い。
集団訴訟は
アメリカの弁護士たちによる
起業家精神のようなものです。
集団訴訟は、弁護士が勝ち取った金額の3分の1を
得る可能性を作りました。
それは
一般の人々を守る
弁護士たちにとっての
インセンティブ構造です。
そしてスタートアップビザ。
移民の数は増えていますが、まだこの件は上手く行ってはいません。
エコシステム(収益構造)のイノベーション。
大阪にとっても重要ですが、私が認識しているのは、ローマ、ロンドン、 0:18:29.250,0:18:30.149 ニューヨーク、
シリコンバレーです。
長い年月がかかります。
それでは少しシリコンバレーについて話します。
シリコンバレーというのは、技術的企業精神にあふれたベンチャーキャピタルです。
これらの要素は相互に作用しています。
作用しています。
そもそもの始まりは、
1940年代初頭、あるいはそれ以降も、
国防に関する研究やプロジェクトが
中心でした。
もしシリコンバレーの隠された歴史に興味のある方は
スティーブ・ブランクによる証言があります。
50年代には、
ウィル・ショックレーが、
半導体の元を作りました。
彼は少しマヌケでした。
ウィル・ショックレーと一緒に働くことに耐えられなくなった、
8人のエンジニアが、
フェアチャイルドセミコンダクターを創業しました。
彼らは自分たちを「8人の反逆者」と呼び、
伝統を壊したのです。
彼らもまた、決して打たれ負けることのない、
出る杭だったのです。
彼らはマヌケで才能を見抜く力のない
上司と働くことをやめ、
インテルや、その他の多くのベンチャー企業を
シリコンバレーで立ち上げました。
「8人の反逆者」がシリコンバレーで新たに作り上げた伝統は、
後にインテルやアップル、マイクロソフトなどの、
多くの有名企業を作り上げました。
出る杭になるという
シリコンバレーの伝統こそが秘密の鍵なのです。
反逆者たちの失敗というのが、
シリコンバレーのエッセンスとなっています。
それが、また他のクレイジーな人間を惹きつける理由でもあり、
クレイジーであることを許容する理由なのです。
我々が特別だというわけではなく、
いまやシリコンバレーには世界中から人々が集まっています。
ここ最近の10年で起こったある変化がとても重要なんですが……。
so すいません、これを外しますね。
10年から15年前、
企業を起こすのにとてもお金がかかりました。
ハードウェア、サーバーをsunから、
サーバーとソフトウェアをoracleから、たぶんアラン・マイナーズは馴染みがあると思います。
彼はそれで日本で大儲けしました。
そして回線ですね。サーバーに、ソフトウェアに、回線。
これらはとても高価なもので、
起業するためには何百万ドルも必要だったのです。
ですので、3百万ドルから5百万ドルの初期投資が起業にかかりました。
しかし10年後には
アマゾンウェブサービスにはクラウドで
それらの物がそろっています。ソフトウェアや多くのハードウェアはもはやあまり必要ではなくなりました。
そういったコストのほとんどが消え去ったのです。
ソフトウェア会社を起業するのに、
おそらく2万5千ドルから10万ドルの
初期投資で十分でしょう。
10年前に比べとても低いコストです。
自社以外のインフラが使えます。
Amazon、Google、facebook、
他にもpaypalやe-commerceなどです。
つまり全てを自社でつくり上げる必要がなくなり、
他の会社がインフラを提供してくれるようになりました。
また、コストが下がる一方で、
顧客によるアクセスは向上しました。
検索プラットフォームのGoogle、
ソーシャルプラットフォームのfacebookやtwitter、
モバイルプラットフォームのAppleやAndroid、
他にも動画のYoutube。
これらによって、何百万もの、時には何十億もの顧客による
アクセスが可能になりました。
つまりソフトウェアとシステムを作るコストが大幅に下がり、
顧客によるアクセスが飛躍的に向上しました。
では他にどんなことが起こっているか。
失敗です。とても多くの失敗です。
起業することは今でも容易ではありません。ほとんどが失敗します。
その結果、以前はひとつの企業に
50億ドルを投資していましたが、
今は100の企業に5千万ドルずつ
投資できるようになりました。
そのほとんどは失敗しますが、
いくつかは成功します。
これが、多くの少額投資という哲学で、
インキュベーターやマイクロビーシーが有名になった理由です。
これらのプラットフォームはアクセスを簡単にしました。
とても馴染み深い、Google、Amazon、
fecebook、Apple、などなど。
右端の列は少し見慣れないかもしれません。
新しいものです。
中国の「WeChat」、
米国の「WhatsApp」、日本と韓国から「LINE」と「カカオトーク」。
これらは世界で最も成長の早いプラットフォームで
WeChatは2億5千万人のユーザーを1年で獲得しました。
なぜ興味深く、重要なのか。
これらのプラットフォームは顧客へのアクセスとお金を提供しているからです。
私はプラットフォームを以下のように定義します。
特徴、製品としての便利な特徴ですね。
ユーザー、そしておそらく近代化へのアクセスです。
つまり、イノベーションを起こしたい開発者や起業家にとって、
これらの要素は不可欠です。
これらの特徴にアクセスできることはもちろん、
ユーザーやお金にもアクセスできることも大事です。
つまり起業家精神を手に入れたいのなら、
特徴、ユーザー、お金という3つへのアクセスを、
自分のエコシステムに来てほしい人間に
どうやって提供するかを考えなければなりません。
今はテクノロジーの企業について主に話していますが、
その他の歴史のある企業や行政についても
考えてみましょう。
検索やソーシャル、モバイルの分野では、
5~6社が何億ものユーザーを作り上げています。
そしてローカルサービスやメディア、コミュニケーションの分野で、
新規に参入した企業もあります。
主にアメリカの企業を羅列しましたが、
日本や韓国などの
アジアの企業にも、
これらのプラットフォームにアクセスしている企業はあります。
財政システムもまた重要ですね。ベンチャー投資企業。
歴史的に、投資会社は大企業ばかりでしたが、
多くの資金が必要でなくなった今、
小さなベンチャー投資企業である
AngelListなどでも大きな衝撃を与えることができます。
我々が前進するときに、
クラウドファンドやドネーションを可能にするKickstarterなどの
プラットフォームも民間資本にとってありがたい存在です。
過去に必要だった資本構造が、
一部の大企業にとってはまだ重要ですが、
すべて必要だというわけではなくなりました。しかし多くの実験的企業にとっては
初期のインフラのみが初めは必要で、
そこで成功できれば、より大きな資本へと移行すれば良いのです。
本日みなさんにご紹介したい重要なアメリカのプラットフォームは
AngelListです。
アドレスはAngel .coです。
これは友だちのロバートカットと一緒に3年前に作ったウェブサービスで、
起業家と投資家のマッチングサービスです。
投資家は大企業からベンチャーキャピタルまで様々です。
AngelListは起業家と投資家を
マッチングさせるプラットフォームになりつつあります。
そしてアメリカの起業家たちのエコシステムを劇的に変えました。
私はこれが世界に広がってゆくことを期待しますし、
おそらく他のシステムにとってもAngelListは有用です。
その他の変化は
「カイゼン」を技術的起業家精神に適用することです。
ほんの数年前、友人のエリック・リースが
「リーン・スタートアップ(効率的な起業)」というものについて話し始めました。
その多くの哲学はここ日本で発達しました。
トヨタなどの効率的な製造業です。
そしてもう一人、ピーター・シムズは「Little Bets (少しの掛け金)」という本を書きました。
これは起業家やベンチャーキャピタル、
さらには会社や俳優が、
成功のために少しの投資を行う、という内容です。
これらは考え方の革命ですし、進化とも呼べるます。
いくつかの同じ考え方は他の分野、例えば野球にも適応できます。
特にビル・ジェイムスは
野球の評価基準についての本を書いています。
アスレチックスはとても限られた資金しかなく、
選手を選ぶのために評価基準を導入しました。
それによりアスレチックスは非常に強い競争力を持ち、
ヤンキースのような強豪チームとも
戦えるようになりました。
この年はワールドシリーズに進むことはできませんでしたが、
ここ数年はとても良い成績を残しています。
これらの考え方は、ソフトウェア起業精神にも適応できます。
ソフトウェア起業は歴史的に見て失敗する確率が高い。
大きいプロジェクトに対して予算が上回ってしまうのです。
リーンアップ・スタートアップの哲学は、
小さい塊の、必ずしも少額でなくても良いですが
それらを学ぶために使うのです。
どういったタイプのフィードバックループがシステム構築のために必要なのかを。
ほとんどが失敗して、成功できるのはほんのすこしです。
少額投資を繰り返すという考え方、
そしてシンプルに電子メールを送信し、それらをビジネスに適用すること。
これらの考え方は
インキュベーターやアクセラレーターにも定期的に
適用されています。
つまりリーン・スタートアップについて話したいことは、
多くの場合、
ソフトウェアシステムを構築する時に、
その成果を数行のコードや、
ソフトウェアの特徴で評価しがちです。
しかしそういったものは、それらの製品の
利便性を経験することに比べ、
消費者の生活にあまり印象を残しません。
ですので、製品をいかに使うかの方が、特徴をあげつらうよりも
重要なのです。
顧客と話し合い問題点を特定し
解決策を見出すことは、
初めはたくさん失敗しますが、
顧客と話し合って少額投資を繰り返し、
より適合した商品をどうやって作るかを学べば、
きっと成功できます。
それではこの考え方をどうベンチャーキャピタルに適用させるかを考えたときに、
少額投資を何度も繰り返すという考え方、
これをマネー・ボールといいますが、
これと同じ手法を取ります。
これはきっとカジノでブラックジャックに賭ける時と似ています
小さく賭けることで評価基準を作り、
場の流れを理解し、
徐々に掛け金を増やしていき、
ダブルダウンで賭けに勝つのです。
つまりこれが500 Startupsの哲学の中心にある考え方です。
伝統的なベンチャーキャピタルが
4年で30社に投資するのに対し、
我々は250もの投資を1~2年で行います。
5万ドルから10万ドルの少額投資です。
この内の60~80%は
きっと上手くいきませんが、
成功している所には投資額を増やしていきます。
実際、全体の5~10%しか
大規模な成功はしていませんが、
それらの企業に集中して投資することで
長期的には利益が出ます。
重ねて、この哲学は少額投資で利益を得る方法です。
みなさんも馴染みのあると思いますが、イチローという大打者は、
シングルヒットや
ツーベースヒットに的を絞り、
必ずしもホームランを打つ必要はないという考え方です。
我々はある問題に集中し、顧客の問題を解決します。
効率的な資本ビジネスは始めるのに多くの資本を必要としません。
インターネットで配布されているモデルを顧客獲得のために使えばいいのです。
それらを作る必要はありません。次のfacebookやtwitterを探してはいません。
それらのプラットフォームを利用して
顧客を獲得すれば良いのです。
そして収益に重点を置くこと。
これは日本にへの警告なんですが、
日本は海外の成功モデルを
取り入れるのが非常に上手ですが、
時に日本はよくないものをコピーすることがあります。
日本はアメリカに「惚れて」います。
今日はバレンタインデーなのでこの単語を使いますね。
アメリカのセクシー(魅力的な) ソーシャルメディアや写真、ゲーム。
これらは恐らく
とても大きなビジネスですが、
セクシーではないビジネスの中にも
収益を上げられるものはあります。
より簡単に実行できるものです。
例えば我々はクロアチアで
牛の牛乳生産量を評価する企業に投資しました。
ファーマランという会社です。
インターネット関連の企業ではありません。
しかし世界中には何億もの小さい牧場があります。
それぞれが数百の牛を所有しています。
それぞれが牛の評価基準を必要としていますし、
その基準は牧場が利益を得るために必要なものです。
つまり、シンプルなインターネットの評価基準や技術を、
酪農に持ち込むだけで、
その分野を
改善することができるのです。
イノベーションはセクシーなだけではありません。
イノベーションは結果こそを重視するのです。
ですので、きらびやかなものに惑わされないでください。
問題を解決して利益を上げられることに集中してください。
ではこれをベンチャーキャピタルモデルでどうやってやるのか。
3つのステージがあります。
インキュベーション、シード、そしてベンチャー。
製品、市場、そして収益についてです。
徐々にそれぞれのステージに集中し、
そして投資額を増やしていきます。
製品のステージ、インキュベーションステージでは、
少額の投資を小さいチームに行います。
少しの起業家に、10万ドル程度です。
ここで大事なのは、くだらない製品を作ることです。
ちゃんと動かない、少しの顧客しかいないようなものです。
これは日本人にとって難しいことです。
日本は職人による完璧主義の国です。
しかし「完璧」は
「十分使える」の敵です。
もし私が問題を解決するときに、それは完璧である必要はありません。
もし私の家が燃えていて
消防ホースという商品があったとすれば、それは完璧でなくてもいい。
十分使えればいいのです。もしそれで消火できるのなら、私は買います。
もし家が燃えていたら、私はその商品以外のものすべてを差し出します。
完璧である必要はないのです。「MVP (実行可能な最小限の商品)」で十分です。
ポンコツでもいいのです。
ただ他の商品よりも少し優れていれば十分です。
もし私がそのポンコツ商品を可能な限りなく早く売りに出して、
何人かの顧客を獲得できれば、
お母さん以外でね。
数人のお客さんを獲得できれば、次の段階に進めます。
製品を世に出して、
何人かの顧客を獲得したら。
次は市場がいかに大きいかということに集中します。
以前よりは大きいチームで、だいたい数十万から数百万ドルにお金も増えた。
次にどれだけのサイズの市場で、どれだけ多くの顧客が
商品を買い、使うのかを考えます。
どこから顧客を得るのか。
市場や収益を検証します。
チームを大きくすることができるのか、
十分な収益を得ることができるのか。
そこに成功すると、次の段階へ進みます。
そこに成功すると、次の段階へ進みます。
次のレベルは伝統的なベンチャーキャピタルです。今や大規模なチーム、
数十億の資金を得て、株式を公開し、もしかしたら巨万の富を得るかもしれません。
この部分はとても馴染みのある、セクシーな部分です。
この部分はセクシーですが、それ以前の段階はセクシーではありません。
少額でポンコツ商品を作りほとんどは失敗し、小さい利益を得る。
これはセクシーではない。
次の市場を調査してどうやって収益をあげるのか考える、
これもセクシーではありません。
みなさんは大きな物に気をそらされる可能性があります。
それがスタートアップ・インキュベーターズを作ろうとしている理由です。
これにより、失敗も多く起こりますが、問題解決の密度を上げます。
私はいま「速く、安く、失敗しろ」と言っています。
素早く小さい被害の失敗をするのです。
5万ドル以下の金額でやることです。
誰も500万ドルも損したくないでしょう。もしアイデアが良くないものでも、
5万ドルなら大丈夫だけど、500万ドルは大丈夫だと問題です。
多くの失敗は必ず起こります。
定量的観点では、その内のほんの一握りが成功するのです。
我々は、人が成功したり失敗したりする様子を見ることができる環境にいます。
成功しようとする人も、失敗しようとする人もたくさんいるのです。
その環境はほんの少数の人間にとってのみ良い環境だと言えます。
そして十分多くの人間がいないといけません。
誰かが失敗しても、成功した人を見ることで、
自分も成功に辿り着けるように。
そういった環境では別の事も起こります。
資産についての指導や、コミュニティを作るための会議やイベントです。
これらは収益を上げさせるためだけでなく、
環境やコミュニティを作ることが必要で、
そこでは失敗、テスト、学習などが重要で
許容されるべきです。
いくつかスライドを飛ばします。
大事な所があります。
ローカルイノベーションの環境を成功させるために何が必要か。
50年台のシリコンバレーについて少し話しましたが、
他の例はあまり明確ではないのですが、
2008年以降のニューヨーク。
巨大な経済危機がありました。
ニューヨークはベンチャーの中心地ではありませんでした。
ボストンは更にベンチャーに向いていませんでした。
しかし経済危機が起こったことで、
大企業で働いていたエンジニア達がベンチャーを起こし始めました。
今、ニューヨークでは大きな変化が起こっています。
コロラド州のボールダーでは、私の友人のブラッド・フェルドが
ベンチャー企業を作りました。必ずしも起業家活動の中心地である必要はありません。
彼らはコロラド大学周辺の
インフラ整備に何度も投資をしました。
そしてインキュベーターがそれから生まれました。
チリでは、人口1500万人の国で、
スタートアップ・チリというプログラムが作られ、年間1000万ドルしか割り当てられませんが、
年間200もの企業が参加しています。
スタートアップ・チリが大きな成功を収めたとは言えませんが、
いくらかの成功は収めました。
数年前ではスタートアップとは
無縁だと考えられていた国でです。
他にも例はあります。つまりシリコンバレーにずっと
居座る必要はないのです。
大きなサイズのサンプル内で、少額の投資を行い、
人々の興味をひく努力をしましょう。
とはいえ幾らかの資本、そして素早く変わる意志も必要です。
ここ大阪でそれが起こることを祈っています。
最後に行政と法律のイノベーションについて話します。
いかに法律の壁を壊し、官僚主義を突破するか。
移民を受け入れることは日本、大阪にとって解決策になるでしょうか。
日本の人口比率は今後もっと悪化するでしょう。
一つの策として、フィリピンやインドネシアなどの国からの
移民を受け入れることです。
これは日本の社会や法律の観点からも簡単なことではありません。
他に日本で問題なのは、個人破産についての制度です。
少なくとも破産した時に政府の保証人がサポートできるはずです。
今の日本で起業しようとすると、失敗したときのペナルティが非常に大きい。
精神的な意味だけでなく、
財政的なペナルティです。
日本で起業できるでしょうか。
海外の企業を誘致してビジネスをすることも、
もし資本があれば可能でしょう。
税額控除調査をそういった日本国内でお金を使って
結果を出す人たちにも可能にすればどうでしょうか。
どうすれば他の地域と差別化した
起業のためのインフラのエコシステムを大阪に作れるでしょうか。
今現在、起業家精神の都市として有名である必要はありません。
しかし大阪には製造業の長い歴史があります。
ですので、私にはこの問題に関しての完全な答えがありませんが、しかし保証します。
もし家が燃えていたら、ネクタイを締めてジャケットを着る前に家から飛び出るのです。
橋下市長、
ムーンウォークを練習するのを見るのを楽しみにしています。
そしてそれを録画して、失敗を市民と共有するんです。
人々が成功するためにも、公共で誰もが見られる
失敗例が必要なんです。
ご清澄ありがとうございました。