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なぜクルマの三角表示板は標準装備じゃない?
高速道路を利用しても路上で駐停車しない限りお咎めなし クルマが故障などの理由で、やむを得ず路上に駐停車しなければならないときは、ハザードランプを点滅させ、発炎筒を着火させ、停止表示器材を車から50m以上後方に置くことがルールになっている。
ランドクルーザープラドがMC、FJクルーザーに最後の特別仕様車。
とくに高速道路においては、道路交通法施行規則で、「高速自動車国道等において故障その他の理由により自動車を運転することができなくなったときは、
当該自動車等が故障その他の理由により停止しているものであることを表示するために運転者が後方から進行してくる自動車の運転者が見やすい位置に停止表示器材を置かなければならない」(第二章の六 停止表示器材の基準)と定められている。
にもかかわらず、発炎筒は標準装備なのに三角表示板はなぜ標準ではないのか? その理由は主に2つ。
理由1:発炎筒の携帯は義務であり、三角表示板の携帯は義務付けられていないから。
発炎筒に関しては、道路運送車両法の保安基準第43条の二に、「自動車には、非常時に灯光を発することにより他の交通に警告することができ、かつ、安全な運行を妨げないものとして、灯光の色、明るさ、備付け場所等に関し告示で定める基準に適合する非常信号用具を備えなければならない。
ただし、二輪自動車、側車付二輪自動車、大型特殊自動車、小型特殊自動車及び被牽引自動車にあっては、この限りでない」とあり、明確にその携帯が義務付けられている。
一方、三角表示板は高速道路でやむを得ず駐停車したときに、表示しないと罰則(違反点数1点、反則金6000円)があるだけで、三角表示板を携帯せずに、高速道路を利用しても、路上で駐停車しない限りはお咎めがない。
これが三角表示板が標準装備ではない、主な理由。
理由2:三角表示板は、ほぼ恒久的に使えるから。
発炎筒は日本工業規格(JIS)によって、有効期限は4年間と定められていて、車検のときに期限切れの発炎筒は交換することになっている。
つまり消耗品のひとつ。
一方、三角表示板にはとくに有効期限がなく、一度購入すれば、クルマを買い替えても次のクルマに積み直せば半永久的に用が足りるシロモノ。
こうしたものは、標準化せずに希望者が購入すればいいと考え、標準化されてはいないのだろう。
なお、各メーカーの新車のオプションで用意されている、「エマージェンシーキット」には、基本的にこの三角表示板がセットになっている。
もし、自宅に三角表示板がないという人は、新車購入時にこの「エマージェンシーキット」をプラスして注文すればいいし、中古車等を買ったときは、ホームセンターや量販店で 、1000円前後で売っているので、ひとつ購入しておくと安心だ。