Tip:
Highlight text to annotate it
X
いきなりこのお話から見たよいこのお友達には大変申し訳ないのだが、
全く何の前触れ言われもなく、 ただただなんとなく、
俺たち5人は閉じ込められていた・・・。
消失への回路・・・! 秘められし磁場の謎!!
・・・まいりましたね、ここはまるで 夢の中のように曖昧で、
誰かの心の中のように不安定です。
そしてどうやらここを脱出するには、 この扉を開かねばなりません。
なぜそんなことがわかる?
書いてあります。
これ、マンホールだよな・・・
心の扉です。
マンホールだよね。
マンホールだな。
心の扉という名のね。
人の心に開いた穴、 まさにマン・ホールです。
なんかこいつのしゃべり方 イヤなんだけど・・・
大体開くって言ったって、
こんな持つところも付いてないようなフタをどうやって開けるんだ?
そんなもん、ぶちやぶれば いいじゃん オラオラオラ
オラオラオラ!
いけません、乱暴にすると 傷ついてしまいますよ!心が。
誰のだ!? 誰の心!?
あれ?これもしかして扉に ついてた取っ手なんじゃない?
とれちゃったのかな?
違います、おそらく 折れたんでしょう、心が。
だから誰の!? 言ってみろ!!
まあどうやらこれを 取り付ければ開けられそうだな。
おいドンブリー、ガムテープ出せ!
はいよ
つっこまないぞ! 俺はつっこまないし何も見ていない!
ああ見ていない見ていない・・・
・・・。んんー、だめだな。 ガムテープじゃあんまりくっつかねえ
他に何か使えそうなものは 持っていませんか?
え-と、あ、宇宙魔人が襲ってきたときに
縛りつけるための銅線なら持ってるよ。
銅線で勝てるわけねえだろ!
違う! 宇宙魔人など 襲ってこないということにつっこめ!
おや、これは電池ですね・・・
ふむ、こういうのはどうでしょう。
この取っ手を磁石にして、 扉にくっつけるんです。
磁石なんぞどこにあるんだ?
銅線に電流を流すと磁界ができる、 というのはご存知ですか?
あー知ってる! 方位磁針が動くやつだね。
ヒョッ!ってね。 ヒョッ!って。
銅線の周りの磁界は 近くのものにも伝わっていくんです。
つまり・・・・
なるほど、確かに電流を流した銅線に
鉄の取っ手を通せば、 取っ手が磁石になる。しかし・・・・
くっつく力が弱いんじゃないかな?
そこです。たった一個の電池セットでは、
せいぜい方位磁石が 動かせる程度の磁力でしょう。
かといって電池が 作れそうな材料もない、か・・・
その時突然、 スーパー壁が迫ってくるターイム!!
壁が迫ってくる。 どーする、あ、どーする、
うおっ! なんでえ、どうした!?
・・・まずいですねえ、この空間がどんどん消滅して、狭くなってきています。
ええええー!?
一刻も早く開かなければ・・・ 心の扉を!
一個の電池と針金だけで、 もっと強い磁力を出すなんて、
そんな魔法みたいなことが 果たしてできるのだろうか・・・。
鉄が電流で磁石に変わる?
スタージャンが電流を使った磁石を
作り出そうとしていたのは、 1820年頃のイギリス。
日本で言うと江戸時代の中ごろで、
商業がさかんになったり、 農民が百姓一揆をしたり、
海岸で外国船を 追っ払ったりしてた頃だね。
電流を流した銅線の 周りには磁場ができるんだけど、
そこに軟鉄でできた棒を通すと、
磁場が鉄棒にも伝わって、 鉄棒が磁石になるんだ。
電池をはずすとただの鉄棒に戻るよ。
電池と銅線がたくさんあれば 磁界が強まって、
もっと強力な磁石になるんだけど、
今は電池が1つしかないんだよね・・・。
もっと磁力を強くするには、 どうしたらいいの?