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サイバー犯罪を行うハッカーがいます。
男は通称 Guccifer。
農家の息子に過ぎませんが、ルーマニアの
国家史に残る王や英雄と同列に扱われる人物です。
俺がハッキングしてやったのは、ブッシュ元大統領の家族、ヒラリー・クリントン、
ロックフェラー財閥のアカウントも獲物だったな。
ジョージ・W・ブッシュからの電子メールをハッキングした罪で、
ルーマニア人の男に 4 年間の禁錮刑が科されました。
インターネットが最高の友達だった。
インターネットで最も危険な街を探して
俺の通り名は Iceman だ。
簡単なハッキングを始めたのは、1998年だったかな。
パスワードなんて123456ばかりさ。
ほとんどな。まあ、始まりはそんな感じだった。
ルーマニア中部の田舎町ルムニク・ヴルチャ 。
サイバー犯罪が集中したことから、通称「ハッカービル」と呼ばれている。
この地からサイバー犯罪者がルーマニア全土に広がっていった。
ペレ・ナーカス 「ハッカービル」のラッパー ルムニク・ヴルチャ
ここが俺の街、
ルムニク・ヴルチャさ。
俺はここで生まれた。
とても美しい街さ。
ルムニク・ヴルチャは
ハッカーの聖地
「ハッカービル」なんて言われてる。
コンスタンチン・クルステア司祭 ルムニク・ヴルチャ
人間の本姓は悪に走りやすいのです。
ところが人は罪を犯します。
サイバー犯罪者がこの地から巣立っていったおかげで、
一躍有名になりました。
ですが、ルムニク・ヴルチャは田舎町です。
風光明媚な山の多い街で、
古くからの長い歴史を誇ります。
昨年、ルーマニア人のハッカーによる被害総額は 10 億ドルにも上る
誰もが事の次第を知っていたが、オメルタ(血の掟)が暗黙の了解だった。
サイバー犯罪秘密捜査官 ルーマニア警察 ブカレスト
始まりが一体どうだったかはうまく説明できません。
多くの人間は仕事に就きますが、一部の人間は
楽に人生を過ごす近道を求め、犯罪に手を染めます。
周知の事実ですが、今やあらゆる活動が
オンライン化しています。 テクノロジーは私たちの日常生活に
溶け込んでいます。
買い物、支払い、旅行、チケットの手配など、すべてオンラインで行えます。
ルーマニア人は悪名高くなりました。
極めて優れたコンピュータスキルを持った多くの有能な人材が、犯罪に手を染めたのですから、
その認識はおおむね正しいといえます。
TINKODE 元最重要指名手配ハッカー ブカレスト
世界中のサーバーやウェブサイトの 8 割以上には脆弱性があります。これが現在の問題です。
2012年、TINKODEはハッキングの罪で逮捕された。
だが、特に理由もなくわずか 3 カ月後に釈放された。
東ヨーロッパのあらゆるサイバー犯罪を我々が一手に引き受けていると、
サイバー犯罪がルーマニアでは有名なことが分かります。
ニコラエ・スタンクレスク 共産主義時代の権威 ルムニク・ヴルチャ
共産主義の遺産はとても複雑です。
共産主義体制の負担の多くは、
今でも人々の生活を支配しています。
特に重要な変化が起こったのは
1980 年代と 1990 年代で、その頃からルーマニアがおかしくなり始めました。
その結果生まれたのが、いわゆる新人類です。
共産主義のせいで私たちの生活は制約を受けていました。
道具は足りなかったし、テクノロジーを利用する道もほとんど閉ざされていました。
ですが、1989 年のルーマニア革命後、
ルーマニア人はテクノロジーを手に入れ、ものすごい勢いで
発展し始めました。
飢えていたのでしょうね。IT やテクノロジーに。
サイバー犯罪を行うハッカーは、物事の仕組みを理解し、
インターネット上で犯罪を起こすためのテクノロジーを作り出します。
俺の話は簡単さ。去年から監獄入りなんだ。
GUCCIFER 収監中のハッカー アラド刑務所
初めてハッキングしたのは 15 年前。
インターネットが最高の友達だった。
GUCCIFER という通り名は、「GUCCI のようにカッコよく、LUCIFER のように叡智がある」という意味で選ばれた。
2 年間の活動で彼の悪名は一躍高まった。ハッキングの標的となったアカウントは次のとおり。
ブッシュ家
ヒラリー・クリントン
ロックフェラー財閥
コリン・パウエル
アメリカ連邦準備委員会のメンバー
俺がハッキングしてやったのは、ブッシュ元大統領の家族、
ヒラリー・クリントン、
ロックフェラー財閥のアカウントも獲物だったな。
電子メールにしかない事実があるんだ。
インターネットの約 30-35% が電子メールなんだから、
そこに秘密が隠れているのさ。
好奇心よりもっと強い欲求なんだ。究極の真実を見つけ出し、
暴く。これだね。
その欲求をいつも追求していたんだ。
アメリカ人はテロと同じくらいハッキングが怖い。
スキャマーなんか、ただの盗っ人さ。ハッカーじゃない。
ハッカーはただハッキングするだけ。
モラルのあるハッカーだっているんだ。ハッカーはブラック、グレー、ホワイトって分かれていて、
最悪なのがブラックハッカーだな。でも損害は与えるけど、盗みはしない。
ICEMAN は、NASA ジェット推進研究所をハッキングしたことで最重要指名手配リストに載った。
彼の侵入による被害総額は 50 万ドルを超えた。
ルーマニア人は本当にインターネットが得意さ。
世界最高のインターネット環境があるんだ。
全土に光回線が敷かれているから、
最高の回線速度を利用できる。
NASA をハッキングしてやりたかったんだ。
とても堅固な NASA のメールサーバーに侵入し、メッセージを残した。
こう書いたんだ。「お前らのサーバーをハッキングして守ってやったぜ。連絡先はこちらのメールアドレスまで」ってね。
NASA からスカウトが来ると思っていたんだけど…
来たのは罰金の請求書だけさ。
インターネットを悪用しているスキャマーもいます。
間違いなくサイバー犯罪者です。ところが、彼らには技術スキルがあまりないのです。
そこで技術を求めます。
考えてみてください。現実世界では様々なことが起こりますが、
それはインターネット上で行われるのです。
スキャマー 名前不詳 ルムニク・ヴルチャ
最初は純粋な好奇心からだった。
小学生の時の話さ。
ネットカフェで友達友達の輪の中に入って
情報を共有していたんだ。
そこで初めて外部から
サーバーに侵入する方法を覚えたんだ。
eBAY スキャマー 名前不詳 ブカレスト
金は簡単に手に入った。
広告をいくつか掲載し、送信先のメールアドレスを記載しておく。
そして客をだまして送金させるんだ。
客が 1 人もいない週もあれば、
10 ~ 15 回取引がある週もあった。
モノによっては、1 回の取引で 4,000 ~ 4,500 ドルになるんだ。
アメリカ人はだましやすいね。
俺はストリート大学出身、
団地育ち、軍隊も行った。
玄関先でビールを飲んで、
好きなように生きるのが俺の誇り。
俺は節制しない。
俺は現状維持もしない。
退屈したら
山や海に行く。
人生がつらいなら
俺の持ってる翼をあげるから
傷つきやすいルーマニア人の子供には
希望がいっぱい
俺もサンタも友達も。
ハッカーはインフラストラクチャの脆弱性を見抜き、悪用できます。
スキルが高く、知識も豊富なのは明らかです。
ハッカーは市井の人々と基本的に変わりません。
一般人なのです。同年代の他の若者と区別がつきません。
俺はかつてブラックハッカーだった。
今は雇い主の目的に応じてホワイトにもグレーにもなるね。
俺は…何て言ったらいいか…強くなりたかったんだ。
それができる気がして、実際にやってやったんだぜ。そうだろ。
あんまり英語が上手くないけど、言っておきたい。
全アメリカ人は目を見開きなさい。
今年、とても悪いことが起こるよ。
毎日の生活が快適だから、聞きたくはないだろうがね。
アノニマスに協力してハッキングしたことはあるか。
あるよ。
ハッキングの標的はどこだ。
政府だ。
どこの政府か。
教えない。
脅威は常に起こっています。ハッカーは新しい方法を見つけてはサイバー攻撃を行うからです。
今まで学んだことのない教訓になったよ。学ぶ気はなかったけどな。
俺を怒らせたら、やるときはやるぜ。
すぐに金になった。
好きな仕事をして稼いだんだ。
パスワードやセキュリティの質問は推測できる。
コンピュータワームを作って、相手に送りつけるんだ。
数多くのコンピュータへの侵入が確認されています。
その目的はクレジットカードデータの詐取です。
TINKODE 元最重要指名手配ハッカー ブカレスト
13 歳か 14 歳のとき、ハッカーが登場するアメリカの映画を観て
感動しました。
そして、そのやり方を知りたくなったのです。
今までハッキングした相手を教えてくれますか。
GOOGLE
YOUTUBE
アメリカ陸軍
アメリカ国防総省
IBM
ORACLE
MySQL
FACEBOOK
いろいろさ
ミツバチは毒のある花からは決して蜜を集めません。
人間だけが生涯で善行のみを選び、
価値のある魂にその種を植え、
贖罪を重ねるのです。
現実世界では、
一般的にハッカーは個人として活動し、人的ネットワークはありません。
自宅に常駐して一日中コンピュータの前に座り、
自分のスキルを頼りに侵入を繰り返します。
ところがインターネットの世界では、ハッカーは社交性を発揮し、
世界中に散らばる他のハッカー仲間と連絡を取ります。
お互いを教師に学び合うのです。
警察は 1 年間も俺を追跡したんだ。
1 年後、朝の 6 時に俺を逮捕しに来た。
「ロベルト、起きろ。起きるんだ」「あと 10 分寝かせてくれ」
そしたら 10 分寝かせてくれたんだぜ。信じられなかったよ。
金のためなんかじゃない。
自分の腕前に酔っていたんだ。
俺は 7 年間もルーマニアの監獄にいるけど、罪状は何だと思うかね。
2 通のメールアカウントのハッキングさ。2 通のメールアカウントだけで、脱出不可能な監獄の中だ。
ひどい待遇さ。メールのハッキングだけでね。ルーマニアでは、2 通のメールアカウントだけでお縄なんだ。
これが正義かね。いいや。こんなのが正義のわけがない。
GUCCIFER のハッキングは、ヒラリー・クリントンの 2016 年の大統領選挙活動を苦しめ続けている。
時には隠れる必要があります。誰かが尾行していたり、
探していたりするかもしれないと注意する必要があります。
パラレルライフを過ごしてください。簡単ではありませんが。
良心の呵責に耐えられない時もあったよ。
夜眠れなくて、
両親にも嘘をついていたんだ。
ちゃんと仕事をやってるって。
違う仕事だったけどね。
俺のやっていたのは非合法の行為だ。
それを誇りに思ったことは一度もないよ。
サイバー犯罪は未来型の犯罪になるでしょう。
通常の犯罪行為の多くもオンライン環境に移行します。
オンライン環境の方が標的の数も多くなるからです。
つまり、オンラインはサイバー犯罪者の狩場です。肉食動物と獲物の関係に似ていますね。
肉食動物は常に獲物を求めるものです。
コンピュータの画面の裏に隠れている何者かに、
サイバー犯罪は犠牲者のいない犯罪で、現実に人を傷つけてはいないと思わせてはならないのです。
だが、自分のしたことを後悔していない。
これまでも。これからも。
1 人のセキュリティ担当者がセキュリティのことを全部分かるはずがない。
不可能さ。新しい脅威が多すぎるからな。
これからも賢くてウデのいいハッカーは必ず出てくるんだ。
もう投げ出したい、万策尽きたと
思う時がありませんか。
対策のしようがないという理由で。
それは嘘です。
私たちは日進月歩で進化しています。
どんな会社も
規模の大小を問わず、
セキュリティを鼻にかけてはいけないと思う。
今は若い世代の生活が複雑さを増していますが、
やがて克服されるでしょう。
ただし、それには
少し時間がかかるかもしれません。
最終的に、人はサイバー犯罪の対処法を学びます。
そのために私たちがあるのです。私たちは、サイバー犯罪者がいて当然の世界をつくっています。
リスクは付き物です。私たちはその対処法を理解し、
普通の生活を普通に送る方法を模索しています。
脅威は非常に大きいものです。
ハッカーはどんどん知識を身に付け、
攻撃の手口もますます高度になっています。
備えあれば憂いなしです。
戦場に赴くときは、兵士を連れて行きますよね。
僧侶を連れて行けば敵が足踏みしてくれると期待してはなりません。
兵士と戦うには、こちらも兵士を使うのです。
ロバート・フロストの詩にこうあります。「ある人は世界が炎に包まれて終わると言い、
またある人は凍りついて終わると言う。
かつて望んだところに従い、
おれは火に賛成する。
だが世界が二度滅びなくてはならないとしたら
おれもさんざん憎しみを知ってきたことだし
いわせてもらおう。氷による滅亡も
なかなかいね
満足できる」
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