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ビレイヤーを探していると
「だれかビレイしてもらえませんか?」
この男に出会ってしまうかもしれません
“史上最悪のビレイヤー” に!
まず、まともなギアをつけてもらいましょう
第1幕
フォールした時
両手をビレイ器具より上にしているとブレーキがかからず
墜落を止めることができません
もう1度実際のスピードで見てみましょう
「どうしたの!?」
「大丈夫だよ いや~ 怖かったな」
墜落を止めるためには ロープの末端側を握っている手を下に引いてください
第2幕
大切なのは技術だけではありません
姿勢や集中力も重要です
ダメなビレイヤーは最初のクリップまでのスポットをしません
ロープをたるませたり、引きすぎたり
パートナーの動きも予測しません
電話に出るのも当然危険です
クライマーから目を離さないでください
「ママ! ああ大丈夫だよ」
「え~!また? それ昨日も食べたよ」
クライマーがフォールした時
両側のロープを片手でつかんでいると
ブレーキがきかず、墜落を止めることができません
「ママ?」
ビレイ中は電話には出ないでください ロープの末端側から絶対に手を放さないでください
第3幕
ダメなビレイヤーはクライマー側のロープだけを握ってしまいます
最悪の場合、ロープから完全に手を放してしまいます
クライマーがフォールした時
流れていくロープを反射的につかもうとします
この場合はクライマー側のロープです
クライマー側のロープをつかんでも墜落は止められません
ビレイデバイスなしで止めようとするのと同じです
ビレイ中は集中を切らさず ロープの末端側から絶対に手を放さないでください
第4幕
ビレイ器具を変えても ビレイヤーの技術が向上するわけではありません
根本的な心構えを変えなければなりません
まずはパートナーチェックです
ロープはちゃんと結んであるか?
ビレイデバイスにロープが適切に通してあるか?
毎回登るまえに必ずパートナーチェックをしてください
『グリグリ』の最も危険な使い方の1つは
素早くロープを繰り出す際にカムを手でつかんでしまうことです
「ロープ!」
『グリグリ』の間違った持ち方はいろいろあります
この持ち方は間違いです
親指で真ん中を押さえるこれも間違い
これも間違いです
どのケースでもロープの末端側から手を放しています
これが大きな問題です
「ロープ!出して!」
『グリグリ』を握っている状態でクライマーがフォールすると
反射的に『グリグリ』を強く握りしめ クライマー側の手でロープをつかもうとします
もちろんこの動作は墜落を止めるのに何の役にも立ちません
「ロープ!」
「いたい!」
『グリグリ』からロープを素早く繰り出す時は 必ず正しい方法で行ってください
第5幕
「張って!」
ダメなビレイヤーはロープにテンションをかけているときに 手を放しても大丈夫だと考えています
気が散ってしまうと、事故が起きます
ビレイしているクライマーだけを見るようにしてください・・・
「しっかり張って!」
このケースのように、クライマーが急に自分の体を引き寄せると
気が散っているビレイヤーはバランスを崩します
そして、倒れないように反射的に クライマー側のロープをつかんでしまいます
ロープの引かれ方、クライマーとビレイヤーの体重等によりますが
『グリグリ』のカムが解除され ビレイヤーは自分の手だけで墜落を止めることになります
「しっかり張って!」
「あんたは本当に注意力がないな!」
「あの有名なニーナ・カプレッツと登るのかって みんな羨ましがってたのに・・・」
「もう最悪だよ」
ロープにテンションをかけている間も 絶対にロープの末端側から手を放さないでください
第6幕
「降ろして!」
『グリグリ』でロワーダウンをする時は
ロープの末端側から手を放さないでください
手を放すとコントロールができなくなります
ハンドルでブレーキの補助はできますが
下降速度はロープの末端側の握り具合でコントロールします
もう1度実際のスピードで見てみましょう
パートナーをロワーダウンする時は 必ずロープの末端側をしっかりと握ってください
第7幕
クライミングの事故原因で多いのが
ロープの末端に結び目をつくらないことです
たいてい気付いた時はもう手遅れです
ロープをつかもうとしても無駄です
もう1度実際のスピードで見てみましょう
パートナーチェックで
ロープの末端に結び目をつくる習慣をつけましょう
「トップクライマーにも起こり得るってことが分かるよね」
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