Tip:
Highlight text to annotate it
X
2011年6月22日。 ツインリンクもてぎ南コースで、 Hondaコレクションホールが収蔵する車両の 走行確認テストが行なわれた。
RC181は1966年と1967年の2シーズンを、 ロードレース世界選手権の最高峰500ccクラスで戦ったマシン。
最高出力は85馬力/12000rpm。 当時としては最強のスペックを誇り、 ライダーが乗りこなすのに苦労したと言われる。
当時ホンダのエースで、「天才ライダー」と呼ばれた 「マイク・ザ・バイク」ことマイク・ヘイルウッドは
この1967年モデルのRC181に乗り、マン島TTレースに出場。 250cc、350cc、500ccの三冠を達成したことはあまりにも有名。
しかし、ホンダはこの年を最後にロードレース世界選手権を休止。 マイク・ヘイルウッドもバイクレースを卒業してF-1に転向していく。
アルミをたたき出して成形された燃料タンクとカウルリング。 その中に隠された当時の最高技術の塊である 空冷4ストローク4気筒DOHC4バルブエンジン。
エンジンは軽量化を目的にマグネシウムを多用しているため、 保守は困難を極める。
低く長い車体。 そして、ライダーはリヤアクスルの真上に乗るといった、 今では考えられないライディングポジション。
それにもかかわらずテスターの宮城光さんは 巧みにこのRC181を乗りこなす。
「モリワキゼロやアメリカでのCB72のレースで、 このポジションを勉強しましたし、モリワキさんには フロントに頼って乗るなとよく言われましたから」と語った。