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私達は三次元の世界に暮らしています
ここでは全てに
長さと幅と
高さがあります
でも もし私達の世界が2次元ならどうでしょう
私達は 一枚の平面の中に
ペッチャンコに収まってしまうでしょう
勿論 幾何学的に言ってですが
そこはどのように見え 感じる世界でしょう
これはエドウィン・アボットの短編小説 『フラットランド』の前提です
これはエドウィン・アボットの短編小説 『フラットランド』の前提です
『フラットランド』は三次元に晒された
正方形の幾多の試練と苦難が続く
数学的な思考実験です
ともあれ 次元とは何でしょう
ここでは直線で表現される
方向としておきます
方向を次元にするには
他の次元全てと直交しなければなりません
それで一次元の空間はただの線なのです
二次元の空間は
互いに垂直に交わる 2本の線で定義されます
それは紙の様な
平面で表されます
そして三次元の空間は
さらに垂直に交わる3番目の線を加え
それが高さになり
私達がよく知る世界になります
それでは四次元の世界はどうでしょう
五次元の世界は
11次元の世界は
どこに新たに垂直な線を 引くことができるでしょう?
ここで『フラットランド』が助けてくれます
主人公が正方形である 世界を見てみましょう
フラットランドは幾何学的な形で一杯で
二等辺三角形から
正三角形
正方形
五角形
六角形
そして円と様々です
これらの形は平らな世界を走り回り
平らな生活をしています
彼らにはたった一つの目が顔にあります
では彼らの観点から
世界を見てみましょう
彼らの見る物は基本的に一次元です
一本の線です
でもアボットのフラットランドでは
近くにある物ほど明るく見えるので
これで奥行きを感じることができます
それで三角形は正方形とは違って見え
円からも違って見え
と続きます
彼らの脳は三次元を理解出来ないのです
それどころか彼らは 三次元の存在を強く否定します
それはただ彼らの世界ではなく
彼らの経験にはないからです
でも彼らに必要なのは
つまるところ
ちょっと持ち上げてもらうだけでいいのです
ある日フラットランドに ある一つの球が
ヒーローの正方形を訪れます
これが球がフラットランドを 通り抜けるのを
これが球がフラットランドを 通り抜けるのを
正方形の観点から見た様子です
小さな正方形はひどく驚きます
そして球は正方形を三次元の空間に
持ち上げます
どんなフラットランド人も 行った事のない高かさへと
そして球の住む世界を見せます
ここから正方形は全てが見えます
建物の形
地球に隠されている貴重な宝石全て
そして恐らく変な気持ちでしょうが
彼の友人たちの中身さえ見えるのです
その不運な正方形は
三次元に馴染むやいなや
球に四次元やもっと上の次元に
連れてってくれと頼みます
でも球は三次元より上の次元を
提案されただけで苛立ち
正方形をフラットランドに追放します
球の憤慨は解ります
四次元は私達の世界の経験と
調和させる事は大変難しいのです
超立方体を訪ねて四次元に
持ち上げてもらうのは問題外―
我々はそんなことは経験出来ません
でも類似の体験はできます
球が二次元の世界を
初めて訪れた時を思い出してください
彼はフラットランドにタッチした時
一点から始まり
次第に大きくなる円に見えました
そして半分まで行った時を最大として
それからまた 小さくなっていきました
これは3次元物体を
一連の2次元断面図で 表したもの考えることが出来ます
さて 同様なことを
四次元の物体に対し 三次元の中で行ってみましょう
例えば 超立方体は
三次元の球に相当する四次元物体です
四次元物体が三次元を通り抜ける時
この様になるでしょう
四次元物体を表す もう一つの方法を見てみましょう
四次元物体を表す もう一つの方法を見てみましょう
一点があるとします
ゼロ次元の形です
それを1インチ伸ばすと
一次元の線の部分が出来ます
その線全体を1インチ伸ばして
二次元の正方形が出来ます
その正方形全体を1インチ伸ばして
三次元の立方体が出来ます
これで次はどうなるか解りますね
立方体全体を
1インチ伸ばしてください
この時 3方向全てに垂直にです
すると四次元の超立方体が出来ます
四次元超立方体とも呼ばれます
おそらく
どこかに四次元の
生き物がいるでしょう
彼らは 私達の慌ただしい三次元の世界で 一体何が起きているのかと
彼らは 私達の慌ただしい三次元の世界で 一体何が起きているのかと
時々 頭を突き出している かもしれませんよ
実際 私達が感知出来ない
様々な四次元の世界があり
それは私達の自然な感覚では
理解出来ない
永遠に隠れた物かもしれません
あなたのちっちゃな球状の頭が 驚いていませんか