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こんにちは! 今回は日本で最も 高い死亡原因について話そうと思ったのですが、
他の先進国ととても似通っていたので、 動画にするまでないと思いました。
しかし、一つ例外がありました。 いいえ、自殺ではありません。
それは胃癌です。
日本は、韓国とモンゴルよりは低いですが、
胃癌にかかる割合が世界的に見て非常に高いです。 しかし、何故なのでしょうか?
詳しく調べましたので、 興味がある方はご覧ください。
当時、胃癌は世界的にも よくある命取りの癌でしたが、
先進国においてはここ50年で 80%以上も下がりました。
今日では4番目によくかかる癌で、 死因順位は2番目です。
でも、胃癌なんて一度も聞いたことないけど、 本当によくかかるものなの?
はい、他の先進国では珍しいです。
しかし、東アジアは例外です。
日本では ある一定の年齢に達すると多くの人が
健康診断で食道十二指腸鏡検査、
通称、胃カメラを喉から腹に入れて検査をします。
胃カメラ検査をすることが普通であるというのは、 少し不思議に聞こえるかもしれませんが、
胃癌の早期発見には 非常に大切な役割をしており、
そのおかげで日本の生存率は 西洋諸国よりもずいぶん高いです。
しかし、それにも関わらず、 胃癌が原因で死亡する割合は
日本の方が西洋諸国よりとても高いです。
これを理解するには胃癌の原因を 知る必要があります。
その説明のため、 少し歴史背景に触れます。
1982年、Barry Marshallと Robin Warrenという二人の科学者が、
胃潰瘍(いかいよう)を 患った患者の研究中に、
ヘリコバクターピロリ菌を発見しました。
そして、二人はこの菌が 生存不可能な酸性の胃の中で
生きる事が出来ると信じました。
菌はらせん状で、その形状が胃の 内粘膜を掘り進むことを可能にし、
免疫からの攻撃から 逃れることが出来ます。
そして、胃の上皮細胞を攻撃するのです。
そして、二人はこのヘリコバクターピロリ菌が 胃潰瘍の原因であるという、
ぶっ飛んだ仮説を立てました。
つまり、胃潰瘍は菌による感染で、
抗生物質で治ると言うことです。
しかし、胃潰瘍はストレスが 原因だと皆は思ってました。
今でも、多くの人が胃潰瘍はストレスが 原因であると信じています。
その上、"倫理的に"人間では 菌の検証テストは出来きず、
ヘリコバクターピロリ菌は人間にしか 生息しないので動物で検証も出来ません。
なので、Barryは科学者として 真実を追求するために、
ヘリコバクターピロリ菌を培養し、 そして自ら飲んだのです!
言うまでもなく彼は 病気になりました。
しかし、彼らのおかげで、 菌が慢性疾患を
引き起こすという考えが普及します。 そして、2005年に二人はノーベル賞を受賞し、
ヘリコバクターピロリ菌と、 それが胃炎および胃潰瘍の原因である事
の発見を称えられました。
そして、ヘリコバクターピロリ菌は 胃癌の原因であることも分かりました。
実際、全ての胃癌の主な原因です。
1994、国際癌研究機関は ヘリコバクターピロリ菌を
発癌性物質であると分類しました。
ヘリコバクターピロリ菌は世界で唯一の 発癌性物質と認められた菌です。
そして、驚くほどありふれた菌です。
世界人口の半数が ヘリコバクターピロリ菌を持っています。
ただし、1~2パーセントのみが 胃癌になります。
この菌が広がる経路は糞口経路、 先進国では口から口への経路がより普通で、
主に子供の時に感染します。
この菌は人間と共に進化し、 人類がアフリカ大陸から移住する以前から、
腸内細菌そうの一部でした。
しかし、世界的に見られるものでありながら、
私は東アジアでの胃癌の 発症率が一番高いと言いました。
実際、アフリカの方がヘリコバクターピロリ菌に 感染する確率が高いですが、
胃癌の発症率は低いです。
何故でしょうか。
まず、ヘリコバクターピロリ菌には 2種類あります。
CagAポジティブと CagAネガティブです。
CagAは細胞毒関連遺伝子A の意味です。
細胞毒性とは細胞に対して 毒であるもので、
例えばヘビやクモなどの 毒が当てはまります。
ヘリコバクターピロリ菌・ CagAポジティブは毒性です。
ヘリコバクターピロリ菌CagAポジティブは 針のような形をしたものがあり、
宿主の細胞に CagAタンパク質を注入します。
これから、もう少しだけ小難しくなります。
まず、上皮細胞ですが、 これは胃の粘膜にある細胞で、
密着しバリアの役割を果たします。
この密着した部分は 密着結合と呼ばれます。
CagAポジティブを注入されると、
この密着結合が壊れ、 離れて細長くなります。
これはハミングバード表現型と言われます。
難しそうな名前の専門用語ですが、 気にしないでください。
これは上皮間葉転換に似ています。
上皮間葉転換が起こるのは、 身体が正常に機能している証拠です。
しかし、このプロセスが 起きるべきでないときに起これば、
癌の転移が起きているかもしれません。
癌が転移するとき、
腫瘍細胞が身体の別の 場所に広がり増殖しています。
上皮細胞のバリアが破壊され、
穴から血流に侵入し 上皮細胞の向こうに側入ります。
血流は細胞にとってハイウェイの 様なものです。なので、
侵入した悪い物質は簡単に全身へ とめぐることでき、他の場所に溜まります。
なので、もし、CagAを注入された 上皮細胞が癌性になれば、
血流に侵入し、別の場所で 腫瘍が増殖することもあります。
これが転移の方法の一つです。
CagAが注入された上皮細胞が これらのことを引き起こすことは分かりましたが、
しかし、そもそも、どのようにこれらが 発癌性に変わってしまうのかは
まだ解かっていません。
じゃあ、難しい話は終わりです。
CagAタンパク質が ヘリコバクターピロリ菌を
持っている人の胃癌を患う割合を 高めているものの一つです。
そして、残念ながら東アジアでは、 ほとんどのヘリコバクターピロリ菌は
CagAポジティブです。
そして、日本での胃癌発症率を 高めているもう一つの原因は、
地域によってヘリコバクターピロリ菌の 細菌系統が異なることです。
主に二系統あり、 西洋CagAと東アジアCagAです。
そして、残念ながら東アジアCagAの方が 遥かに毒性が高く、発癌性も高いです。
そのためアフリカではヘリコバクターピロリ菌の 感染率は80-90%もあるのに、
多く見ても感染率が60%しかない 東アジアより発癌率が低いのです。
ところで、これに関して 1つ興味深いことがあります。
研究によるよとフィリピンでは
胃癌の発生率は10万に6人です。
アメリカとカナダも6人で、 日本は46人です。
歴史的に見てフィリピン人は 東アジアCagA系統のヘリコバクターピロリ菌を
持っていると思われますが、 実は違います。
ほとんどがCagAポジティブを 持っていながら、
フィリピン人は東アジアCagA系統ではなく、 西洋CagA系統を持っているので、
胃癌の発生率が低いのです。
その理由として西洋諸国の 植民があげられます。
今までの内容は全て科学的根拠に 基づいていますが、
ここからはまったく確証はありません。
今から話すことは 全く科学的根拠はありませんので、
誤解の無いようにお願いします。
ヘリコバクターピロリ菌は 主に口経路で広がり、
またフィリピンは元来もっていた 東アジアCagA系統のヘリコバクターピロリ菌が
西洋CagA系統に変わったとするなら、
もしかしたら日本の方は胃癌の発生率を 西洋人と一緒になる事で下げることが
出来るかもしれない、 なんて思いました。
やってみても損はしないと思います。
私のチャンネル登録者にはたくさん ボランティアしてくれそうな人がいますので、
もしかしたら科学の発展のために 友達になってはどうでしょう?
こんな事を考えてるのは私だけですか?
外国人と結婚している日本人と そうでない日本人で
胃癌の発症率を比較してみると、 面白いかもしれません。
とにかく、科学者でもない私が 言えるのはこれだけです。
日本人にキスして、 助けましょう。笑