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親指とその他の指で弦を弾く2種類の方法を説明します。
指を弦に当てて親指を真っ直ぐに。
親指で弦を少し内側にサウンド・ホールに向かって 押し下げるように弾きます。 弾いたあとの親指は3弦で止めます。
これがレスト・ストローク。
次も4弦を下向きに押し下げるように弾きますが、 内側には押しません。
弾いたあとの親指は弦から離れるように わずかに持ち上げます。 3弦には当てません。 こんな感じです。
これがフリー・ストローク。
どちらのストロークもなめらかで均一な動きが大切。 親指を“てこ”のように真っ直ぐ伸ばすことも重要。
こんな風に曲げてはいけません。
弦を弾く間は真っ直ぐに伸ばしたまま。 こんな感じです。
2種類のストロークのサウンドを比べると レスト・ストロークの方が音量が少し大きく基音もやや強調されて フリー・ストロークよりも深みのある音が出ます。
レスト・ストロークでは内側に押された弦が 円運動のような振動をします。
こんな感じです。
この運動のためにギターのトップが少し大きく振動します。
フリー・ストロークでは弦がトップと平行に振動します。
こんな風に。 そのために音量が少し小さくなります。
レスト・ストロークと同じようなサウンドを フリー・ストロークで出すには
弾く直前に弦に負荷をかけておきます。
そのためには
ストロークをふたつの段階に分けて考えます。
まず,準備の段階 親指の肉の部分で弦を内側に少し押し込みます。
こうすることで弦に負荷がかかります。
強く押す必要はありません。 ほんの少しで大丈夫。
次にストロークの段階。
親指を下向きに動かし 爪で弦を弾きながら親指がギターから離れるように動かします。
弦に負荷をかけるのに慣れれば 2段階の動きがひとつの連続した動きに感じられるようになります。
でも,最初は2段階に分けて練習しましょう。
弦を内側に押して負荷をかけ下に押してから離します。
これを数回練習したら
負荷をかけるフリー・ストロークを 2段階の間を置かずに試してみましょう。
負荷をかけるフリー・ストロークと レスト・ストロークのサウンドを比べてみて下さい。
では,3本の指をそれぞれ 3本の高音弦に当てたまま
親指を5弦に当てて 3種類のストロークを弾き分けてみましょう。
レスト,フリー,そして負荷をかけたフリーです。
同様に親指で6弦を弾いてみましょう。
次に,3本の弦を続けて弾きます。 こんな風に。
レスト・ストローク。
・・・2・・・3・・・4
フリー・ストローク ・・・2・・・3・・・4
そして最後に負荷をかけたフリー・ストローク。
・・・2・・・3・・・4
今度は3本の指を使った レスト・ストロークとフリー・ストロークを練習しましょう。
最初はフリー・ストロークです。 親指と3本の指をそれぞれ 高い方から4本の弦に当てます。
他の指を動かさずに人差指“i”で3弦を弾きます。
第1,第2関節は手のひらの方に曲げておき 弾いたあと,隣の4弦に指が当たらないようにします。
動かすのはつけ根の関節です ちょうつがいの要領です。
そうすると力が有効に使えます。 この部分です。
次に,人差指“i”を3弦に戻し
中指“m”を使ってフリー・ストロークで弾きます。 こんな風に。
次に,“m”の指を2弦に戻して 薬指“a”を使って フリー・ストロークで弾きます。
“a”をもとの位置に戻します
最初はこの練習が 難しいと思うかもしれません。
使わない指を 弦に当てたままにすることは
難しい,あるいは 望ましくないと思うでしょう。
でも,これを習慣にしておくと あとあと便利です。
指を常に弦に当てておいたり 弦の近くに構えたりしていれば
いつでも弦が弾けますし 不要な音を出すのも防げます。
指の動きも最小限で済みます。
“指でつかむ”のではなく “指を休める”感覚が大事です。
手がリラックスした状態を 保つようにしましょう。
次に,3つの音を それぞれ全音符で弾いてみます。 こんな風に。
・・・2・・・3・・・4
ビートを一定に保ち
ひとつひとつの音を 同じ音量と音質で弾くことに 集中して下さい。
次はレスト・ストロークです。 レスト・ストロークはおもにメロディやスケールを弾くのに使います。
あるいは 複数の音を1本の弦で弾いて さらに隣の弦を弾くような時にも使います。
このような場合 人差指と中指を交互に使って 弦を弾くとうまくいきます。
人差指“i”を2弦 中指“m”を1弦 親指“p”を6弦に それぞれ置きます。
前に説明したように 指を曲げた状態を保ったまま 中指を根元の関節から動かし1弦を弾きます。
弾いたあとの指は 2弦に当てて止めます。 こんな風に。
オーケイ
中指を2弦に置いたまま 人差指“i”を1弦に当てます。
同様に根元の関節を動かし 1弦を弾いたあと2弦に当てて止めます。
“i”のストロークが完了する頃 “m”を1弦に戻します。
この一連の動作をくり返します。
弦を弾く時には 指先の関節を曲げないように。
では次に オルタネート・パターンを 4分音符と全音符で練習してみましょう。
こんな風に。
一定のリズムそして 均質な音量と音質を 保つように心がけましょう。