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NHK放送技術研究所ではミリ波を使って
光では見えないモノを見ることができる
「電波テレビカメラ」の研究を進めています
従来の光のカメラですと例えばべニア板などの
遮蔽物を超えてその向こう側を撮影することは
できないんのですが光の代わりにミリ波という
電波を使って撮影をすることでベニア板を透過
する性質をミリ波が持っていることから
その向こう側の様子を撮影することが
できるということで実際ベニヤ板を
遮蔽物としまして その向こう側に
配置しているマネキンが動いている 様子を今 デモでさせて頂いています
電波テレビカメラは被写体に 向けて60GHz帯のミリ波を放射し
受信アンテナのビームを上下左右に
高速に走査しながら反射波を受信して
2次元画像を作り出します
受信アンテナとして電子的にビーム走査が
可能なリフレクトアレーアンテナを新たに
開発することでフレーム周波数を2.3Hzに
向上させています
これは機械走査方式の従来のアンテナに
比べて約23倍の速さです
実際自分で電波を送信してその被写体からの
反射波を受信するカメラになっておりますので
いわばレーダーと同じような原理で
撮影することが出来ます
ですので撮影するシーンの前後にある
距離の情報を取得することが出来ますので
例えば今 ベニヤ板が前にあったその向こうの
マネキンを撮影する場合はベニヤ板からの反射波と
マネキンからの反射波を時間的に分離することで
マネキンだけの画像を作り 出すことが出来るというのが
一つの特徴になっています
この電波テレビカメラは今 放送用への利用の
一つとしまして例えば火災 などの煙が充満した現場や
霧の向こう側で事故が有った時 そういった災害現場などでの
霧を越えて光のカメラで撮影出来ない物を
撮影で出来ないかということで 今 目標にして進めております
今後は更に評価実験を進め画質や
フレーム周波数のさらなる向上を
目指していくということです
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