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みなさん お早うございます
今日はここでお話しすることができて
とても 嬉しいです 今日 お話ししたいのは
クールなことは「限界」で起こる というアイデアです
出ましたね
では 始めましょう
では まず 「限界」とは何でしょう?
このトークの前置きとして言うと
その意味は 人によりけりだと思います
このトークでご紹介する例は
当然のことながら 私の人生や経験に基づいています
でも 私の話から
いろいろな例を学び
ご自分にあてはまるものを 役立てて頂ければと思います
「限界」とは 居心地の悪い所 ですから --
普段 あまり行かないところです
あまり探索もされないところですが
新しい発見が起こるところです
よくこんな風に言います
「簡単なら とっくに誰かがやっているよ」
ですから
発見というものは
難しい問題に挑戦することから 起こるものなのです
イノベーションもここで起こります
「限界」に生きる人たちは
「壁を超えようとする」とか
「型を破る」生き方をし
「時代の先を行く」とか
「幼い頃からそうだった」と言われます
この写真をお見せするのは
このような人々について 調べれば 調べるほど
「限界」に生きる人は
自分の限界への挑戦を
幼い頃からしているからです
そして 私たちの年齢になるころには
すっかり慣れてしまって
さらに もっと大きな壁に挑戦しています
普通の人にとっては
彼らは クレージーで 頭がおかしくさえ思え
「そんなの上手く行くはずがない」とか 非難します
でも実際は これらの人は 人々に感銘を与え
羨望を集め
物事に成功し
尊敬され
インパクトをもたらし
洞察力のある人たちなのです
ここで皆さんに質問です
自分の人生を振り返ったとき こうであったら良いと思う方
「仕事で 先見の明があると言われた」
「自分の研究がすばらしい科学の発見につながった」
「世界を変えた」
「誰かの人生を変えた」
手を挙げて下さい
そうなりたいと思う人...そうですよね
もう少し難しい質問は
どうやって それを達成するか
でも そこに問題があります
それをお話ししましょう
だれでも ユニークになりたいものです
でも 安全な道を選ぶよう勧められます
子供時代を思い出してみましょう
小学校に通い
中学、高校、大学
大学院なんかにも行ったりして
仕事に就きます
安全な道だし 実用的です
安定した生活ができるし
満ち足りて
安心して暮らせます
これに問題があるわけではありません
でも 私が思うには
こちらに偏っています
なぜって?
最近よく耳にするのは
子供たちが 勝ち負けを避けることです
勝者・敗者は存在しません
学校のコンテストでも 運動競技でも
勝ち負けが無いのです
会社でも同じです
皆が6ヶ月ごとに昇進する それは
あまり意味の無い昇進です
仕事の出来は関係ありません
ただ皆が自信を保てるように そうなっているのです
子供の代理人のような親もいます
子供が仕事に採用されなかったら
親が会社に電話を掛け
理由を尋ねるのです
最近 数日前に耳にした表現ですが
「トロフィー世代」というものがあります
居心地の良さばかりを気にして
だれも危険を冒さない
「みんなが勝者」と言いますよね?
まちがいです
結果的に 私たちは
自分の限界を試すことがなくなります
ここで これまでの私の人生を簡単に
90秒で紹介します
11歳の時 独自に
サイエンスフェアの プロジェクトを始めました
ヘルペスウイルスに効く
植物を研究するというものでした
このウイルスは 口唇ヘルペスを引き起こします
もちろん 中学で
ヘルペスの研究なんてしてたら 想像付きますよね
(笑)
私の評判は...
「ユニーク」ですが
普通の「人気がある」というのとは違います
でも 科学が大好きだったので
気にしませんでした
この研究をしたため
とても素晴らしい方々に 合うことができました
「限界」に挑戦する人たちです
これは グレン・シーボーグ
彼は新元素の発見で知られています
周期表にあるシーボーギウムです
音楽は今も変わらず好きですが
物事が手に負えなくなった時
今までずっと 私の平常心を保ってくれました
音楽は自分に一番合っているものなのか
他のものは全て 努力が必要でしたが
音楽ならいつも自然に出来ました
MITに入学し 化学の学位を取得し
音楽を第二の専攻として学びました
非営利のScience from Scientists (科学者から学ぶ科学)を設立し
学校に科学者を送り
隔週 授業に関連したトピックを 子供達に教えてもらいました
約30人のスタッフが
ここマサチューセッツ州の 22校を担当しました
年間5000人近い生徒が 参加したことになります
それから 他にもちょっと変わったことがありました
MIT卒業直後
ミス・マサチューセッツに選ばれたんです
ミス・アメリカ主催のコンテストで けしかけられて 参加したのですが
これについては もう少し詳しくお話しします
(笑)
後でね
ボストン大学医学部で博士号を取り
これは去年 終えたばかりです
主人に出会いました
彼はiRobot社の共同創設者 コリン・アングルです
つい最近 バイオテックの会社 --
カウンターポイント・ヘルス・ソリューションを 創立しました
簡単にまとめましたが さらに詳しくお話しします
ここで「限界」を考えて見ましょう
これが私
「限界」その1
ウイルス・マニアの女の子なんて 他にいませんから
ヘルペス研究者としては 中学で一番の人気者でした
このプロジェクトを始めた時
学校の先生方に
「学校では そんなのダメよ
やらせてくれるところを どこか探しなさい」と言われ
言われたまま 帰宅後
電話帳を引っ張り出してきて
近くにあるバイオテックとか
製薬会社を探し
電話をかけて こう言いました
「11歳ですが アドバイザーを探しています
ヘルペスに関するプロジェクトに 助言してくれる方...」
だれも 連絡をくれませんでした
(笑)
実は連絡をくれた人たちもいましたが
私の両親と話すのが目的でした
私の挙動を心配したからです
「お母さんにかわって」と言われ
母に電話をかわると
「娘さんから 目を離さないように
地下室で きっと
何かを培養してるから
注意した方がいい」と
そんなのばかりでした
でも 20本か30本の電話の末に
マイケルという
地元の公衆衛生研究所の所長が
力を貸してくれることになりました
彼にはいろいろな事を教わり
6年に渡りこのサイエンス・フェアのための
研究を指導してくれました
大変お世話になった大切な方です
「限界」その2
今までの私の人生で
一番 議論を呼ぶ出来事です
必ずといっていいほど 皆に
「なぜ?」と訊かれます
でもこの経験から 非常に大きなものを得ました
まず 勝つ為に何年もかかったこと
最初から優勝したわけではありません
最初は全くひどいものでした
こんな具合でした
黒のスーツ 1着
黒のドレス 1着
スピードのワンピース型の競泳用水着1着
スピードのワンピース型の競泳用水着1着
話し方や歩き方も 全く知らず
ヘアースタイルも適当で
プレゼンテーションスキルもゼロでした
興味深い経験でした
自分と向き合わなくてはいけないんです
最初の数回負けたときは
科学マニアの優等生でしたから
負けることは とても辛かったんです
でも実際
これを経験したおかげで
成長できたと思います
すぐに結果が出たわけではありませんが トースト・マスターズという
スピーチ上達を目指す
グループに参加し
パーソナル・トレーナーを雇い
全身が映る姿見も買って
髪のブラッシングもきちんとしました
軽視されがちですが
最高の自分を見せるスキルは重要で
これは 教科書から学べるものではありません
これら2つの出来事は
私の人生を変えました
主人との出合いは 共に審査員を務めた
ボストンのロボティックス・コンテストでした
非営利の団体をやっていましたし
ミス・科学マニアだったので 頼まれたのです
それから 右の ウェインに出会い
バイオテック会社を創立しました
VAホスピタルに ミス・マサチューセッツとして
訪問した時 誰かから
「将来 何をするの?」と訊かれ
大学院に行くか 医学の勉強をすると答えたら
絶対に会わなくてはいけないと
VAホスピタルに勤める教授に 紹介されました
そして 一緒に会社を始める事になったのです
自分の「限界」を見つけるには?
小さいことから始めればいいんです
こんなことを考えると
気が遠くなりそうですが
例えば 体を鍛えようと思うとき
翌日にマラソンに出たりせず
散歩から始めればいいんです
ジョークをマスターする
ジョークを言うのは スピーチの練習になります
300人の聴衆の前に
立つ事は 怖じ気づいていては出来ません
でも 友だちにジョークを伝えることから 始められるかもしれません
今度 イケアやオフィス家具店で 椅子を買い
家に戻ってから
箱を開けて
こんなの組み立てられないと思っても
大丈夫です やってみるべきです
誰かに頼むのはやめましょう
テレビの録画をセットするのだって大変です
でも 自分でも出来るんだという事を
小さなステップを積み上げる事で自覚し
それを自信につなげれば もっと大きなことができるんです
何を成功の基準にするのでしょうか?
他の人と比べるわけにはいきません
だれもやっていないわけですから
私の場合 科学に凝ったMIT卒業生で ミス・コンテストに出た
女の子なんて 他にいなかったんです
ですから 何かが上手くいっているのは わかっていました
自分の限界や基準を決めて
それを超える努力をすれば 周りは関係ありません
限界で自分が研ぎ澄まされ それが強みになるのです
最後に 手短に
素晴らしい詩を紹介します
すでに ご存知かも知れません
全体を読む時間がないので
機会があったら
後で この詩を探してみて下さい
ロバート・フロストの『歩む者のない道』から
最後の2行です
「私は人があまり通らない道を選んだ
それが 素晴らしい違いにつながった」
ありがとうございました
(拍手)