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オリバー 急がんかい!
シズク 待ってよ~!
もうすぐ ゴロネール王国や!!
ど どうしよう!?
逃げるで~!
ほな行くで オリバー!
えつ...?
ま 待ってよ~!!
これが...
ニノ国......
せや!
おまえらの世界とは違う もうひとつの世界や!
ニノ国 白き聖灰の女王
Level5 Production
Studio Ghibli Animation
あつ ごめんなさい
おはよう! レイラおばさん!
ああ オリバー おはよう
今日のぶんなら そこにおいてあるよ
うん!
あ それと
昨日マークが見せたいものがあるって言ってたけど会ったかい?
え ホント?
じゃ 手に入ったんだ...
それで マークはどこにいるの?
今さっく配達に出かけたところだから
まだそのへんにいると思うよ
ありがとう! レイラおばさん!
あぁ お母さんによろしくね
うん わかった!
母さん 戻ったよ! これ今日の分
ありがとうオリバー
そのテーブル置いといて
ところでさ 母さん
え なあに? 何か言った?
母さん 明日ってなんかあったよね?
そう言えば
明日は早くから演奏会の打ち合わせがあったわね
そうなんだ
じゃあ 今夜は早く得ないとね
えつ?
ま... うん そうね
そっか そうなんだ
何よ 変な子ね
さあ 早く食べて
早くしないと学校に遅れちゃうわよ
よくかんでね
ふう
ごちそうさま!
かあさん 行ってくるね!
いってらっしゃい オリバー
気をつけてね!
うん!
オリバー
こっちだ!
見るなよ!
なんだよ あいつ!
遅かったな オリバー
ごめん 母さんがなかなか寝てくれなくてさ
それで 完成したの?
ああ!
最後のベアリングも取りつけ完了だ!
見るかぁ~?
うん! 見る見る!
よっしゃ!
じゃあ いくそぉ!
ウン!
すごいよ!
すごいよ マーク!
だろ?
うん カッコイイ!
オレが思うにアグレックス最新型を上回るかっこよさだ!
比較にならないよ!
じゃあ さっそく試運転といくか!
オ~!
よし~
誰もいない!
マークに知らせよう!
いかないで!
えっ...?
いっちゃ... だめっ!
オリバー いかないで...!
だ... 誰?
キミは...
どうして ボクの名前を?
オリバー!!
遅いぞオリバー!
ごめんマーク
見つかっちゃった...!
誰に!?
あっ えっと...
ほら そこにいる......
あれ?
ん...?
なんだよ 誰もいないじゃないか
あ あれ?
おかしいなぁ...
さっきまでいたんだよ
女の子が!
女の子?
ひょっとして 窓女か?
いや...
あいつは 外に出てこれないからなぁ...
まっ 気のせいだろ
ほら 戻るぞ!
う うん...!
オリバー...
世界を救うという少年
しかし......
もろく はかない光だ
ええ
予言の少年とはいえ
あの程度ではとても
だが
彼ら人間の可能性は
ときに 思いもよらぬ力をもたらす
あの男の闇が全てをおおいつくしたように...
すなわち
逆もまた然り
いかがなさいますか
芽は...
小さなうちに摘まねばならん
かしこまりました
では さっそく...
滅びゆく世界を救わんとする者に...
死を
母さん! 助けて!!
オリバー...?
オリバー! どこ?
オリバー!
オリバー!
母さん 明日ってなんかあったよね?
そう言えば
明日は早くから演奏会の打ち合わせがあったわね
そうなんだ
じゃあ 今夜は早く寝ないとね
オリバー...?
オリバー!
どうだ いい音でほえるだろ?
いいか
最初は車の調子を見るから ゆっくりくんだ
うん わかってる!
よし!
いけ~!
オリバー!
オリバー?
マーク何にあったの?
オリバーが!
オリバー!?
オリバー!
しっかりして! オリバー!
母さん...
オリバー 良かった...
ごめん 母さん...
オリバー
オレ こんなことになるなんて...
ううん それよりせっかくのマシンが...
気にすんな また作ればいいだろ
さあ 2人共 今日はもう帰りましょう
あ はい...
いてっ!
どうしたの? マーク
ああ ちょっとな足くじいちゃって
まったくもうしょうがないねぇ
アリー!
どうしたの!?
母さん 大丈夫!?
母さん!
アリーは心臓に持病があるの
ドクターを呼んでくるわ!
母さーん!!
オリバー...
わたしの...
オリバー
母さん...
あなたなら だいじょうぶ...
みんなと... 仲良く...
ね......
かあ...さん?
母さん...? かあ...さん?
母さん...?
母さん!?
やだ...
いやだよ!
かあさん!!
かあさん...!!
かあさーん!!
かあさん! かあさん!
かあさーん!
おろかな
我が子を守るために自らを犠牲にするとは...
しかしこれで...
あの少年は......
わかっている
一ノ国での魔法は
一ノ国でしか効かぬ...
ならは少年は
やがてこの二ノ国へと導かれるであろう
それを待てばよい
おそれいります陛下...
さて
どのようになるのか...
最後まで見届けようではないか
オリバー
おいしいよアップルパイ
ここに置いとくから あとでお食べ
おやおや...
フランク ご版は帰ってからだよ
かわいそうだね
もう3日もああしているんだよ
オリバー
母さんは今日からお仕事に行くけど
さびしくなったらこのお人形を母さんと思ってね
母さん 一生懸命作ったの
だから きっとオリバーの話をきいてくれるわ
うん
じゃ お留守番お願いね
母さん
なあに オリバー
ううん
早く帰ってきてね
わかってる
母さんとオリバーはずっと一緒よ
ずっと... ずっと一緒...
母さん
帰ってきてよ
いったぁ...
なんやこれ?
呪い解けたで
ヤッター! 助かった~!
なに?
どうなったの?
どうもこうもないがな
大妖精シズクさまの完全復活や!
え?
だれ?
おい何度も言わすな
大妖精のシズクさまや!
シズク...?
だまって見とったら ホンマ メソメソメソメソなさけないやっちゃな
そんなおまえは今日から「メソ」や!
3日は長いで
なんぼなんでも 3日泣き続けるっちゃうのはどうやろなー
いや 男としてな
3日はないな ないな
ええっ?
え ええっ?
おおっ!?
自分 半信半疑って感じやな
わかった しゃあないな 説明したる
せやけどな
おっそろしく長い説明になるけど ええんやな?
うん
そうか
ええんやな 素直でよろしい
その素直さをいつまでも忘れんようにな
ほな いくで
う うん
実はな... 自分 知らんやろうけどな
世界は自分のいるこの世界だけではないん
世界には パラレルワールドちゃーでな
いくつもの並行世界があるんやな
そのうちのひとつが 俺らの世界
ニノ国ってわけやな
ニノ国...?
そう
そのニノ国の大妖精の俺様がやな
なんで こういう所にいるかということやけどやな
どんな世界にも やっぱり平和を脅かす 典型的な悪いヤツがおるわけや
闇の魔導士ジャボーって奴や
ヤツは人の心を支配して
ニノ国に争いを広めていった恐ろしい奴や
歯向かった俺も人形に変えられて
この世界に飛ばされてしもうたわけや
ふぅん...
しっかし 驚いたでー 自分の涙が俺にかかった途端
闇の魔法が解けたんや
なんと おまえが 限りなく透きとおった心を持つという
伝説の救世主様やったとはなー
人は見かけによらんちゅうけど ホンマやな
つまり おまえはこれから俺らの世界ニノ国に来て
闇の魔導士を退治してもらわなあかんわけや
ええーっ!
そんな...
いやいやいやいやいや... 照れんでもええがな
大丈夫 自分できる手
俺がサポートする境な
ええっ?
ええか
今から... 大事なと聞くぞ?
え!?
救世主殿
我々の世界 敷くっていただけますか?
いやです
な なんて?
自分 今なんちゅうた?
もういっぺん言うてみもういっぺん
いやです
だって
ボクにそんなの無理だよ
うあーっ! これやから素人は怖いわ
自分たのむで
こういうときはさっそうとやな
「わかりました!」 とか
「ボクでよければよろこんで」 とか
そういうパターンやん
パターンやん!!
わからんかな~ ほんま
かなわんなー この子
だって そんな世界のこと知らないし
こっちはそれどころじゃないんだ
なんでや オカンが死んだからか?
え...
うん...
その自分のオカンの写真みせてみ?
え...
ええから はよ待ってこいや
あ うん
どれどれ...
おお!!
こりゃ まさか
こんな偶然があるんかいな...
どうしたの?
賢者アリシア様や
これは... おまえのオカン
救えるかもしれんぞ
えっ?
どういうこと!?
長い説明パート2聞きますか?
うん
この世界と二ノ国にいる人々の魂はつながっとる
つまり この世界にいる人間は二ノ国にも存在する
同じ魂を持つものは見た目も似てしまうんや
で おまえのオカンと魂を共有してんのは
二ノ国の賢者アリシア様というわけやな
母さんが賢者様...
でも救えるってどういうこと?
アリシア様は闇の魔導士ジャボーに戦いを挑んだ
しかし ジャボーの力に破れ邪心の玉に閉じ込められたと言われとる
もしそれが本当やったら
邪心の玉に閉じ込められたせいで魂のつながりが切れたんや
邪心の玉からアリシア様を救えばおまえのオカンは生き返るかも知れん
ほ ほんと!?
たしかではないけど
その可能性はある
あれ
でもなんでシズクさんがそのことを知ってるの?
ずっと お人形にされてたんでしょ?
おおーっ! ええ質問やな それはやな...
二ノ国にいる妖精は俺だけやないん
俺が動かれへん間 俺は仲間からの情報を受け取ってたわけや
まあ一般的にいう テレパシーっちゅうやっちゃね
それだけやないで
俺はその妖精たちにこの世界にいながら指示を出しとったんゃ
ジャボーのことをさぐらせたりしとったにゃ
どや えらいやろ?
お どないした?
ボク...
行くよ
二ノ国に行くよ
二ノ国に行って 母さんを助ける!
おぉーっ! そうか そやな
動機は不純やけど まあええやろ
それが二ノ国を救うことになるんやったら何でもええわ!
そうと決まったら善は急げや! さっそく行くで!
うん!
それで... 二ノ国ってどうやって行くの?
知りたいか?
ふふん ええやろ 教えたる
まずは魔法やな
誰かに見つかるとまずいよって隠しといた
この家の1階の暖炉の中探してみい
ええっ?
なんで暖炉の中なの?
とにかく暖炉の中やさあ行くで!
こんなところに何があるの?
魔法の本や
えーっ 本!?
燃えてるよ きっと
いや 心配ない
マジックマスターは暖炉の火なんかでは燃えません
なにしろ魔法の本ですからね
そ そうなんお?
お! おったで~!
これが 魔法の本?
そや
正確には魔法指南書マジックマスターや
マジックマスター...
ほな さっそく二ノ国へ行くための魔法を使うとするか
えーと うーん...
どうしたの?
魔法の杖ないんか?
魔法を使うには杖がいる これ常識やろ?
そんなもの この家にはないよ
めんどくさいけど仕方ないなー
外に魔法の杖探しに行くで
えっ?
外にもないとを思うけど
ええから行くぞ メソ
メソ?
ボクはオリバー! メソじゃない!
さっき 決めたてゆうてるやろ おまえはメソや
もう!
キミ...
この前も 会ったよね...?
うん
あったよ
ねえ
キミはどうしてボクのことを知ってるの?
オリバー...
ごめんね...
えっ?
ママのこと...
まもれなくって...
ごめんね......
そ そんな...
どうして キミがあやまるの?
まもりたかったのに...
オリバー...
待って! キミ...
どこに行っちゃうの!?
ねえキミ! どこに行ったの!?
おいオリバー!
ひとりで何してんなや!?
シズク!
また いなくなっちゃった!
は? 何が?
ふしぎな女の子!
ボクに二度も話しかけてきたんだ!
なんやと!
ふしぎな女の子!?
そら確かにふしぎやなぁ
姿が どこにも見えへん
そうなんだよ
今さっきスーツって消えちゃって...
なあ 少年...
ひとう.. 聞いてもええか?
え?
あ はい... どうぞ
冒険のパートナー...
まさか 俺では不満か?
え? パートナー?
誰のこと...?
ガーン!
だ 誰のことやて!?
えっらい強烈な切り返し来たでぇ...
そら 冒険に華はつきもんや...
パートナーが この俺だけやったら不満や...
もっともっと 彩をそえる仲間がほしい...
と そう言いたなるのもわかる!
せやけどな!
ないものねだりはアカン!
人は身近にあるもんで何とか工夫することによって
価値っちゅうもんが出てきてやな...!
あ あった!
はい?
あの子がいた場所に
これが落ちてた...
ん? ちょっと待てよ?
これはビックリや!
ホンマもんの 魔法の杖やで!
魔法の... 杖!?
ホラ見てみい!
パッと見は ただの木の枝やけどな
杖の表面には二ノ国の文字が描かれとる!
ホントだ...
これが二ノ国で使われてる文字なんだ...
ま 文字自体が古すぎて... ほとんど力を矢っとるんやけどな?
けど 今必要な杖の力としては これで十分や!
やった!
良かった...
ビックリしたわー ホンマおもわぬ収穫やで!
これが こないなとこで見つかるとはなぁ...
もしかしたら...
あの子がボクに届けてくれたのかも...
よっしゃ いけるで! その調子や!
やったー!
なーに?
なんあの この子ったら もう おいで
な 他の人間には見えへんのや
ホラ!
ほなら行くで メソくん!
もう オリバーだよ オリバー!
メソにしては まあまあ上出来やな
もう...
いよいよ 二ノ国や!
あーっ!
ま 待って!
待ってよ~!!
ほな行くで オリバー!
えっ...?
ま 待ってよ~!!
これが...
二ノ国......
ようやく見えてきたな!
せやけどまだ距離あんなぁ...
でもさシズク!
すごかったよね さっきの!!
ああ イノシカの群れやな!
あれこそ二ノ国の大自然や
どや 感動したやろっ!
うん!
出よったぁ!! 魔物やぁぁ!!
どうするのっ!?
さっきのイノシカとはちゃうで! 見てみ
襲ってくる気マンマンや!!
逃げなきゅっ...!
せや 棒や! 棒持ってるやろ!
そうつで叩いて 追い払うんや!!
はよ構えや 来るで!!
ようやったオリバー! 初勝利や!
びっくりした...
せや
言い忘れとったけどな
魔物は二ノ国のいたるところにひそんどる!
ま さっきみたいに追っ払えばええ!
ほな 行くで! オリバー!
あ うん!
でも どこへ?
まずは 魔法の杖を手に入れるんや
杖ならここに...
アホやな 自分
これやから素人はあかんわ!
それは一時的なもんやろ
その棒でひきだせる魔法力には限界がある
ゲートは使えたけど 他の上位魔法はその杖では無理!
自分 ちょっと考えたらわかるやろ
そ そうなんだ...
言うてたやろ この先に 「ゴロネール王国」 ちゅう国がある
その国やったら運が良かったら1つくらいどっかに残ったる可能性はある
魔法の杖って そんなに貴重なものなの
いやぁ 昔はきょうさんあったんやけどな
闇の魔導士ジャボーが現れてから 魔法自体 撲滅されつつあんねん
ジャボーは魔法を使うことを禁じて使ったものには呪いをかけるんや
みんなジャボーを恐れて魔法を捨ててもうた...
ジャボーは そんなにこわいの?
俺かて 人形ににされとったやろう 奴の魔法力は絶対的や
それに人形に変えられたり 呪いをかけられるくらいやったらまだええ
へたしたら 心の一部をうばわれて「ヌケガラビト」にされてしまうんや
ヌケガラビト...
それってどうなるの?
心をうばわれて ヌケガラビトになったら悲惨やで
生きとんのか 死んどんのかわからん状態で雑草のように生きるんや...
あないなったらオシマイやね
だからみんないジャボーを恐れるんだね...
そんなの 許せないよ
許せないちゅうてもやな どうにもならんのよ
俺らだけの力やったらな だから おまえはここに来たんや
おまえやったらジャボーを倒せるかも知れん
ボクがジャボー?
ああ
おまえは透きとおった心の持ち主や
透きとおった心は闇の魔法を打ちきすっちゅう言い伝えがある
せやから おまえには ジャボーを倒せる本格的な魔法を学んでもらう
ええな?
うん やるよ
魔法を学ぶ!
そのためには まずは魔法の杖が必要ってわけや
それじゃあ あぢすは「ゴロネール王国」だね!
どういうことや
どうやら 門番はヌケガラビトになっとるようやな
ヌケガラビト...?
前にも言ってたやつだね
せや
ヌケガラビトちゅーのは心一部をうばわれた者たちのことや
心の一部を失うと人としての本来の機能をはたさにんようになる
だれにうばわれたの...
決まっとるやろ ジャボーや
ジャボーは自分に歯向かう者とか
自分にとって危険な者たちを
次々にヌケガラビトにして戦う力をうばっていったんや
ふーん
でもこのままじゃ ゴロネール王国には入れないよ
北の森
待って シズク!
なんだ? おまえたちは
なに これ...
これが 古の木や!
ひさしぶりでんな~ だんな
シズクか
ワシになんのようだ
いやいやいや 一ノ国から客人が来ましてね
ほんでもって だんあにいろいろとお力をかしていただきたいと...
おまえはいつも困ったときにだけやってくる
まったく調子のいいやつだ
すんません どんなにはいつも感謝してます
しかし その子は...
長老もお気づきになれましたか?
透きとおった心の持ち主か
透きとおった心は闇を打ち払う
シズク まさかおまえ...
はい
俺たちジャボーと戦いますわ!
なんと!
あいかわらず バカなやつじゃ
よかろう 力を貸してやろう
しかし その前に その子の 「イマージェン」をどうにかせねばならんな
お そや たしかに 忘れるとこでした
そや 「イマージェン」や
だんなもこう言われてることやし そや 「イマージェン」や
ちょっと早いけど おまえに「イマージェン」の出し方を教えといたるわ そや 「イマージェン」や
「イマージェン」? そや 「イマージェン」や
この二ノ国では自分の心を実体化させて 戦士にすることができるんや
それが 「イマージェン」というわけや
ここからの道のりではもっと強いいモンスターが出てくる
せやから おまえの「イマージェン」にも手伝ってもらおうちゅうことやな
ボクにできるかな...
できるもできんもない! やるんや! オカン助けんのやろ?
うん!
ほなええか?
マジックマスターを開いて
ここで「イマージェン」の魔法を使ってみい
これは...
なかなかスジがええぞ!
これがおまえの「心の戦士」イマージェンや
心の戦士?
そうや
おまえの心の強さが実体化して 戦士の姿になったんや
これでホントに戦えるの?
うん?
いてっ!
なんだよ こいつ...
おまえの心が強うなったら こいつも強うなってくるんや
フ~ン...
なんや!!
えっ?
くっそー! また来たんや
さっそく戦うで オリバー!!
これ どうするの!?
戦いのイメージを頭に思い浮かべるんや
そしたら そいつも戦ってくれる
わかった!
戦いをイメージ...
やってみる!
北の森を治める聖獣 ヌシ
おお
よくぞ 森のヌシを元に戻してくれた
アレもしっかり見つかっておるぞ
その前に 礼代わりのプレゼントじゃ
プレゼント!
おお 感謝です
ワシの親友「ロック ストーン」をあずけよう
ワシに負けず劣らずの知識人じゃ
旅の案内人となってくれるだろう
ストーン先生とでも呼んでおけば
機嫌よく色々と教えてくれるだろう
そひて もうひとつが「トレビン」
おまえたちが求めておったものだな
これは人の心のカケラをいれる入れ物じゃ
ヌケガラビトを救うには
このトレビンと心を受け渡す魔法が必要になる
ともに授けようぞ
長老さま ありがとうございます!
きちんとお礼が言えるいい子じゃ
それに引きかえ...
なんですの ちゃんと言いますがな
ありがとう ありがとう!
あいかわらずじゃのう
まあよい
では 行くがよい
それと少年よ
たまにはここに戻ってきて この長老に旅の話を聞かせてくれ
それが楽しみで ここで待っておるからの
はい 長老さま!
ほな 行こか!
ゴロネール王国に戻るで!
あの門番を元に戻してやらんとあかんからな!
うん!
やっぱり元には戻ってへんようやな
ねえシズク
なんとかしてあげないと...
ああオリバー
イチから説明したる まずはやな
古の木のだんなにもろた トレビンを使って
ヌケがラビトがうばわれた 「心のカケラ」を集めてくらんや
心のカケラって?
せやから 人の心の一部のことや
人の心の一部?
よこわからないよ
う~ん 説明むじかしいな
やってみたらすぐにわかんねんけどな
ひとまずやで
あの門番が失っているのは「やる気」の心や
それをさがしてきて 与えたら あいつは救われる
うん
でも その「やる気」の心はどこにあるの?
ほれ もう1人の門番見てみ
恐ろしいまでのテンシェンの高さやろ
あいつはきっと あり余る「やる気」を持っているに違いない
あのもう1人の門番から「やる気」をいただくんや
わかった やってみるよ
おっ! 「やる気」をうまくゲットできたようやな
ほな 次に それをヌケガラビトになっとる門番に渡すんや
うん わかった
おおっ! やったで成功や!
うん!
おっ? どうやら 気がついたようやな
オレはどうしたんだ?
なんでこんな...
おおーっ!!
おまえ もしかして正気に戻ったのか?
ああ
なんか不思議な気分だ
心につっかえていた物がとれたような
スッキリ感だな
そうか よかった
心配したんだぞ
今まで すまなかったな
さて 体調も戻ったことだし
これまで以上に働かねばならんな!
なら 早速
他の土地からやってきた者たちが王国内に入れてくれと申し出ている
入国審査担当のおまえあの出番だぞ!
よし!
ここへ参れ そこの者ども
ゴロネール王国門番: 君たち、 本道にありがとう. しかし、 これでスタンプも増えらんかじゃないかい?
オリバー: スタンプ...? なんですか、 それ?
ゴロネール王国門番: えつ、 スタンプカードを待ってないのかい? えいゆうスタンプカードのことさ!
ゴロネール王国門番: それを持っていると、 困っている人を助けたときに スタンプを押してもらえるんだよ.
ゴロネール王国門番: 街のツバクロ商会で、 もらえるはずさ。 君も、 行ってみたらどうかな.
ゴロネール王国門番: おつと!早く門を開けないとな! 君も待っていたんだろう?
オリバー: はい、 お願いします!
シズク: おおっ! オリバー、 ようやく入れるな!
ゴロネール王国
オリバー: やっと入れたね! ゴロネール王国!!
シズク: まさかここで手間取る度は 計算違いやったなぁ.... オリバー: やっと入れたね! ゴロネール王国!!
シズク: まさかここで手間取る度は 計算違いやったなぁ....
シズク: まぁええ! 長老のとこは、 いずれ行くつもりやったし!
シズク: さっそく、 魔法の杖さがすで! ここの国王も魔法うを使えたはずや、 聞いてみよか!
オリバー: うん、 あのお城を目指すんだよね!
すごい...
なんかいろいろ違う
おい キョロキョロすんな
みんな 珍しい服を着てるよ
珍しないわい!
珍しいのはおまえの方じゃ!
えっ?
へんなのぉ
へんなかっこ!
なんじゃろれ!
そんなにへんかなぁ?
おい!
その一ノ国のへんな服は早いとこ着がえんと
オリバー 行くで!
う うん
オリバー...
えっ...
母さん?
母さん!
よくここまで来たわね オリバー
か 母さん!
これは夢なの...
よく聞いて オリバー
あなたは行かなければならない あの人のところへ
そして 本当のことを知らなければならない...
それがどんなに悲しいことであったとしても
あの人...
母さん あの人って... 誰なの?
私にとっても あなたにとっても大切な人...
それは誰?
ボクはどこへ行けばいいの?
大丈夫
もう あなたはその人を目指して進んでいろ
どんなにつらくてもあきらめないで オリバー...
母さん...
母さーん!
どうかな...?
おっ? おおっ!
意外とサマになっとるやないかい!
お似合いやで!
はじめまして 国王様
オマエたちか
ミーの「大切なもの」を届けてくれたのは
はい
そっ そうです
それで?
ほうびは何がいいのだ?
言うてまえって
ほれ
遠慮は要らぬ 何なりと申してみよ
それは...
はよ申せ
国王様の持つ魔法の杖です
ほほー 魔法の杖とな...?
おまえは一体...!
このにおい...もしや?
お察しのとおり この者は一ノ国の者
私にかけられていた魔法を解き放つ力を持っておりました
なんと!
あのお方の魔法を解いたというのか?
この少年が...?
はい
妖精よ わかっておるのか?
あのお方にそむけばただでは済まぬぞ
わかっております! しかし...!
しかし 何だ?
この者なら あるいは...!
ミーには関係ない
杖はやらん もう下がるがよい
シズク 杖はもらえないの?
のようやな
これでだいkぷぶなの?
おそらく...
お?
ミーは何をしていたのだ...
国王様 もしや 元の国王様にお戻りに?
にゃ?
何のことだ ミーは元より やる気まんまんだぞ?
ん~ しかし なにか変わったような気が...
あなたたちのおかげなのか!
何かお礼をしなくてはなりませぬな
国王様
どうやら この者たちが
国王様にかかった呪いを解いてくれたようです
にゃ にゃ にゃんと!
本当か それは!
はい 国王様は
何をやるにもすぐに「やる気」を失ってしまうという呪いにかかておられました
そうか... そうだったのか
いや たしかに 自分のようで自分でない気がしていた
助かったぞおまえたち
国王様!!
助けにきましたで~!!
おお! おまえたち!
杖は取り返したぞっ!!
アラッ!?
国王様 さらわれたんとちゃいますの?
スキありぃっ!!
あのれ...
卑怯だ...
ぞ...
油断しおって!
バァカめっ!!
水門の大親分 チューベル17世
うわっ デッカイな自分!
オマエたち...
ニャンダールの家来だな?
えっ ボクたちは...!
問答無用っ!!
チューベル17世: お、 おお覚えてろっ!!!
おそろいですかな?
「エルダードゥーク」の皆様......
よくぞ 集まってくれた
では これより......
「評議会」を始めろ...!
本日の議題は...
言いまでもありませんな
そう...
この予言の少年...
奴の処分についてだ
入るがいい!
「漆黒の魔性士」よ!
お呼びでございますか
灰の女王......
一ノ国から来た救世主...
奴の処分を命じる
世界を導く者...
「執行者」としての勤めを果たせ
ジャボー...
条件がございます
なんと...!!
女王陛下に対し 条件ですと!?
申してみよ
はっ...
おそれながら この一軒
すべて「この私ひとりに」
おまかせいただきたい
特に!
評議会の皆様...
手出しは無用でございます
我々と対等のつもりですか!?
自分の立場を何だと思っておる!
ずいぶん大きく出たものね
「管理者」に意見するとは...!!
あぁ... 騒がしい連中だ......
静まれ...!
ジャボーよ
許可しよう
では 全ておまえにまかせたぞ...
救世主などという言い伝えを信じている者たちに
知らしめてやるのだ
そんなものが 存在しないということを!
はっ...! 必ずや...
救世主オリバー...
その心...
必ずや染めてみせましょうぞ...
「絶望」に......
これが 魔法の杖じゃ
ミーも若いころ それはもう これで暴れまくったものだ
さあ 持っていくがよい
ありがとうございます 国王様
このことがあのお方に知れればミーもおまえも ただではすまない
しかし おまえにかけてみたくなった
おまえのそのまんまるの目にな
あのお方って...
「ジャボー」のことだね
うっ! んーうーん うん?
そうはっきりと言ったら まずいじゃないか!? うん
ま まあ そうだな
国王様
オリバーに杖をわたした以上 もう後にはひけまへんで
ふんふん...
ま そうだな...
国王様
ボクはきっとジャボーを倒して見せます!
モエールの森
ほらな...
えっ... え... ええっ...!?
実りの森の守護戦士 ホーンダウロス
ババナシア王国
やっとついたな ババナシア王国や
うん
ゴロネールとだいぶ違うね
そりゃそうやがな
ここは砂漠のど真ん中にある国やからな
でも なんかいい匂いがする!
ババナやな
この国にはババナっていう名産のフルーツがある
そりゃ食べると絶品やで
そうや!
のどもかわいたし ババナでも食べにいくか
ホント
それ そんなにおいしいの?
そりゃうまいで この国はババナの交易で大きくなったくらいやからな
じゃあ 行く 行く!
あの...
ソロンさん... ですか?
ああ... そうだが
ソロンさん
ボクに魔法を教えてほしいんです
大きな魔法の力を手に入れて
ジャボーを倒したい!
ジャボーを!?
君たちが...
はい!
悪いな...
私にはもう魔法は使えない
えっ?
どうしてですか?
ソロンさんはすべての魔法を極めた
四賢者の一人なんでしょ?
何と言われても使えないものは使えない
キミは...
なんですか...?
あなたたちは誰?
ま まさか
この子 ヌケガラビトか!
ジャボーに心の一部を奪われた
私のせいだ
私がジャボーに逆らったために この子はこんな目に...
だから私はもう戦うことをやめたんだ
この子をこれ以上苦しめたくない
この子と2人 おだやかに暮らしていくことにした
ソロンさん...
違う...
違うと思う...
えっ?
苦しんでいるのは
心を奪われたからかじゃない
ソロンさんが戦いをやめて
すべてをあきらめてしまったから...
だから 彼女は苦しんでる
何!?
わかるのか?
うん...
なるほど そういうことか...
私に協力してほしいから わざとそういうことを...
えっ?
帰ってくる!!
そっとしておいてくれ!!
誤解です!!
そんなつもりは!!
聞いたとおり
確かにあの子はジャボーに心を奪われとるようやな
じゃあ 探しに行こうよ
あの子に必要な心のカケラを!
いや
あの子の場合は ちょっと特別何や
えっ?
あの子の「心の輪郭」が見えへん
えっ?
どういうこと?
あの子はな
心のカケラを奪われてるだけやない
自分自身で心を閉ざしとるんや
まずは心の輪郭を見えるようにせんと
心のカケラ持ってきても始まらんで
どうすればいいの?
おまえの世界や
あの子が心を閉ざしとる原因は
おまえの世界の同じ魂を持つ もうひとりのあの子にあるようやな
いったん戻って もうひとりのあの子を探すんや
うん!
やってみる
そうときまったら一ノ国に戻るぞ!
キミは?
ボクはオリバー
あ あやしい者じゃない
キミと同じこの街に住んでる
知ってる...
ずっと見てたから
え...
私 病気なんだ
この部屋から出られないの
外に出ると苦しくなっちゃうから
だから私にできるのは
この窓から見えるものを ずっと見てるだけ...
せやから「窓女」ってか
しっ...
大丈夫や この世界では 俺の声はおまえ以外には聞こえへん
そう
私は窓女...
何っ! 聞こえとんかい?
この街でそう言われてるの
君の知ってるんでしょ?
あ うん...
君だって
私のこと不気味って 思ってるはずだよ
違うよ 思ってない!
いいの 気にしてないから
パパたちに見つから前に そろそろ帰って
おい ちょっと
しっかし ヘンやで
俺が見たところ この子の体にはどこにも異常があらへん
健康そのものや
そういうの わかるの?
これでも大妖精やからな
それくらいわかるわい
それって どういうことなの?
たぶん 病気はとうに治っとんねんけど
あの子の心と身体をしばり付けとる
「何か」があるんやな
どうしたの...?
あ いや その...
ボクさ また会いにくるよ
えっ?
キミがこの部屋から出られないなら
ボクがまたここに会いに来る
そしたら友達になれるからさ
オリバー...
無理だよ...
え...
パパがゆるしてくれない
帰って オリバー
シェリー...
シズク: オリバー、 工場てここやろ. あの人ちゃうか?
オリバー: うん. そうかもしれない...
オリバー: あの... クロードさんですか? シェリーのことで...
クロード: 忙しいんだ! 帰ってくれ.
シズク: ん!? 見ろや、 体のまわり...
シズク: なんか、 様子が変やで!?
レイシル: クロード... お弁当よ.
クロード: なんだ、 またか. ...いらん.
レイシル: でも...! 何か食べないと、 体に悪いわ...!
クロード: いらんと言ってるだろう!!
レイシル: ......クロード. 体には気をつけてね...
オリバー: あの人は... シェリーの、 お母さん...?
クロード: おまえたしも...! 私の邪魔をしにきたのか!
オリバー: えっ、 ボ、 ボクたちは!
シズク: おい、 あの目...! ヌケガラビトや!!
オリバー: ヌケガラビト...! こっちの世界にも!?
シズク: ああ、 でも解決の道が見つかったで! クロードの心を、 取り戻せばええんや!
オリバー: そうだね...! ボクたちが助けなきゃ!
オリバー: うわあっ!
シズク: なんやっ!? まさかアレは... 「ナイトメア」かっ!?
オリバー: ナイトメアっ!? どういうこと...!?
シズク: ヌケガラビトにとりつくバケモンや! 黒い霧が見えるやろ! あれがその証拠や!!
シズク: おいっ、 霧が濃くなってきた!! そろそろ本性を現すで!!
やさしさを喪失したもの クロードメア
オリバー どうしたの?
いや
あの...
パパに見つかったら大変...
いっしょに行こう! シェリー
えっ?
外に出るんだよ
君の病気はもう治ってる
む 無理だよ...
外に出ることを考えただけで
胸が苦しくなってくるの...
シェリー...
行きなさい シェリー
えっ?
パパ?
シェリー
今まですまなかった
私はどうかしていた
病気のおまえをほったらかしにして
レイシルともいつもケンカをしていた
おそらく
おまえをしばり付けているものは
この私だ
パパ
おまえは心のどこかで
自分がこの家から出て行けは
私とレイシルが おまえという唯一のつながりを失って
いっしょにいられなくなる...
そう思っていたんだろ?
だから おまえは...
おまえの体は
無意識にこの家から出ることを拒んでいたんで
パパ
私...
もう大丈夫だ
パパも...
ママもな
パパーっ
シェリー
パパを許しておくれ
うん...
パパ...
うらやましいんか?
えっ...?
ううん
素直とちゃうのう
オリバー...
え...
私 勇気を出して 外に出てみる
私を外に連れてって!
シェリー...
シェリー!!
やったよ やったよオリバー!!
私 外にいる! 外にいるよ!
なんや ええ気分やな
オリバー
ありがとう
なんだ! これは!!
私...
どうしたのかな
キミはジャボーに心を奪われていたんだ
私が... 心を...?
戻ったのか?
マル
本当におまえなんだな
マル!
パパ...
すまなかった マル...
たしかに マルは 「勇気」を奪われていた
でも
本当に勇気を失っていたのは
私自身だったんだな
オリバー 君はそれを教えてくれた
ありがとう
はい ソロンさん!
私もジャボーと戦うよ
再び「ひとつながりの笛」が
この世界ひびきわたる日が来ることを信じてな
ひとつながりの笛?
かつて世界が平和やった頃の
そらあ古い話やで
ニノ国のすべての王によって
少しずつけずりだされた
平和を象徴する笛だ
その笛の音こそ
世界がひとつであろことを意味している
その笛が吹かれなくなって
もうどれくらいになるのだろう...
3人の王の仲がごっつ悪なってからはきかんな...
やろうよ!
もう一度あの笛の音を鳴らそ!
私たちの手で!
ああ そうだなマル
私もやってみるよ
オリバーたちとともに!
ありがとうございます!
ソロンさん!
オリバー...
え なに?
オリバーはさ
なんで旅をしてるの?
ジャボーを倒すなんて
ふつうの子は考えないよ
そうだね
母さんを...
助けたいんだ
お母さん...
う うん
ボクを助けようとして死んじゃったんだ
でもシズクがその原因はこっちの世界にあるって
じゃあ
お母さんを助けるための旅なんだ
そう... だね
素敵だね
え?
誰かのだめに
一生懸命がんばるって
素敵なことじゃない
私たってオリバーみたいに素敵な旅がてきるといいな
あ ごめん
なんか そっちは大変なのにね
ううん ううんだ
でも...
ジャボーは手強いよ
あいつは人の心を奪って
自分に歯向かう者をヌケガラビトにしている
誰もあいつに逆らえない...
誰もあいつには勝てない...
知ってる
でもボクは...
絶対に倒す!
でしょ?
あ...
うん!
でも 不思議
ぜんぜん強そうじゃないのに
私 オリバーならできそうな気がする
なんでかな?
マル...
さあ そろそろ休もっか
うん
あ... あの...
このお方が 仙人様か...
あの... 仙人様!
私たち 試練を受けにきました
オラ 仙人様じゃないダスよ
えっ?
ばかもの!
仙人はワシじゃ!
ん...?
そっちは弟子のジョーシュじゃ!
いでよっ!
かくしトビラ~!!
ここが... 最後の試練...
なんや 真っ暗やな
オリバー!
あれっ!!
力を試す者 バラゴス
はいダス
受け取るがいい
これが「精霊のハープ」じゃ!
うわあ...
きれい!
デカロック山
やばり来たね ボウヤ
あれは...!
じゃ じゃ...
ジャボーやぁぁ!!
ジャボー!?
私も おまえに試練を与えるとしよう...
燃えさかる巨人 マグマドラン
えいっ!
お待ちどおさまでした!
「砂漠のオアシスカレー」です!!
いい匂い...!
ホント とってもおいしそう!
もうガマンでけへん!
お先にいただくで!
うん! そうだね!
じゃあ...
いただきま~す!
うまぁ~!!
ビーフと野菜とスパイスが一体になって絶妙なハーモニーをかなでとろで!! うまぁ~!!
ビーフと野菜とスパイスが一体になって絶妙なハーモニーをかなでとろで!!
まさに 砂漠でオアシスを見つけたような
幸せな気分になれる味やなぁ~!
ほんとだ!
具もとっても大きくて おいしいね!
みなさん驚いてますねぇ!
秘伝のスパイスが効いていて
辛さの中にも 奥深い味わいがあるでしょう!?
ビーフもじっくり煮込んで柔らかく仕上げてますし...!
って 全然聞いていませんね...!
ま でも...
まだまだたくさんありますからね!
どんどん おかわりしてくださいよ!
もっちろ~ん!!
港町ビッキーニ
これならいらねえや!
欲しけりゃ おまえらにやるよ!
あとは おまえらの好きにしな!
じゃあな!
なべ魔人 マージル
小さいのう...
うむ! まあよう
なんじが主にふさわしき者か
じきじきに 見定めてくれようぞ!
どこだどこだ...!?
さあ まいれ!
ほれオリバー
どや? 見てみピッタシやろ?
ん? おおっ!?
どうかな?
ようこそ マタタビスパヘ!
全国にチェーンを持つ安心の......
あっ!
ちょっとごめんあさい...
お客さん あとでね...
あらまあ! 完成したの!?
はい!
ここに持ってもいりました!
あぁ~ 待ってたのよ!
あ...
あの人は 画家の......
ホントだ
あの絵 完成したのかな?
ついにお披露目ね!
私のあこがれの 女王様......!
わ 私に似てるって...
女王様のことだったんだ...?
こらまたエライ方に 似てるって言われたもんやのぅ
では ご覧ください
女王様の 肖像画です!
あっ!
こ これは......!?
おばさん...!
何を食べてるのかしら?
チーズだ...
おばさん チーズを食べてる...!
そうよ
お店のチーズはね ひとつも売り物じゃないの
ぜ~んぶ 私のおやつなのよ~
おい オリバー!
モタモタしとったら このオバはん全部食べてしまいよるで!
ひとカケラでもええからわけてもらうにゃ!
うん!
お おばさん! お願いっ!
ボクにも このチーズちょうだい!!
やぁ~~ん!!
いくらオリバーの頼みでも
これだけはダメよぉ~!!
ちょ ちょっとだけ!
ちょっとだけでイイから!!
何しとんねん! もっと引っっぱらんかい!!
がんばれっ オリバー!
いや~
いやぁ~ 私のよぉ~~!!
うわっ!
あれが 女王様?
たぶん 女王様がこんな姿になってるのも...
ジャボーの仕業やろな
何かいい匂いがしないかい クラン
クラン! どこだい?
はい! ここにおります
女王様
この者たちが 新しい食べ物を運んでくれました
あら かわいいぼうやだこと
さあ それをこっちに持ってきておくれ
さあ!
ええっ! ボクが持っていくの?
早く! 早く持ってきておくれ!
早く!!
やっぱり チーチーは最高よね
それで もうないの?
えっ?
もっと~
もっとちょうだい!
女王様
このまま食べ続けたら体がパンクしてしまいますよ
クラン
私は食べたいのーっ!
そう言われましても...
私は女王様のお体を考えて...
どうやら 女王様もヌケガラビトやな
ええっ?
でも...
そんな感じせへんけどな
失った心のカケラの種類によってはこういうわかりにくい場合もあんねん
女王様の失ってるものは
「がまん」の心や
がまん...
せや そいつを失ったせいで
食べることへの抑制がきかんようになっとる
女王様に頼みごとをするにはヌケガラビトの状態から救ってやらなあかんみたいやな
わかった
じゃあ 「がまん」のカケラをさがすんだね
おっ! オリバー君
だいぶ分かってきたようやね
じゃあ行こう オリバー
女王様を よろしくお願いします
なんか 身も心もすっきりした気分だわね
いったいどうしたのかしら
クラン: 女王様の心の病を、 この者たちが治してくれたのです.
クラン: これでもう女王様は、 食べる欲望から解放されうことでしょう.
カウラ: あらそう。 でも相変わらず おいしいものは食べたいけど.
カウラ: ...でも不思議ね. 前ほどは... がまんできなくは... ないわね.
クラン: 安心いたしました. これでババナシアも、 再び元の姿によみがえることでしょう.
カウラ: そうね. これで私もバリバリ働けそうね.
クラン: 女王様、 この者たちにお礼をせねばなりません. いかがなせいますか?
カウラ: あら、 確か似そうね... ぼうや、 何かほしいものはあるの?
オリバー: はい、 女王様. ひとつだけお願いあります!
カウラ: あら、 なあに?
オリバー: 船を貸してほしいんです!
カウラ: ...船?
カウラ: ああ~ 南の海においてた、 プカプカのことね.
カウラ: いいわ。 どうせ使ってないし プカプカはあなたにあげる.
カウラ: ビッキーニの管理人に力になってくれるよう お手紙を書いてあげるわね.
オリバー: 本当ですか!
オリバー: ありがとうございます!
シズク: おおっ! もうけたな.
カウラ: でも、 あなたのようなぼうやが海に出て、 いったいどこに行こうというの?
出向許可証を手に入れた!
オリバー: ありがとうございます...
カウラ: それで、 質問の答えは?
オリバー: あ... えっと...
シズク: 話たれ.
オリバー: うん...
オリバー: ボクたちは、 賢者様をさがしています.
カウラ: 賢者様? あら、 前に聞いたいたことがあるわね. クラン、 あなた知ってる?
クラン: はい。 ですが、 魔法が使われなくなってからはどこかに姿を消したと言われています.
クラン: それで、 あなたたちは その賢者様に、 何の御用なのですか?
オリバー: 賢者様に力を借りたいんです! 黒い魔導士ジャボーを倒すためた!
カウラ: えっ!!
オリバー: えっ? なにか...?
カウラ: おほほ... おーほっほっほっほっほっ. 面白うわね、 ぼうや.
カウラ: その澄んだ瞳は本気だわね. では、 話してあげるわ. 私の知っていることを.
オリバー: 本道ですか、 聞きたいです!
カウラ: この世界に賢者様は4人いたわね. 4人のうちの1人は、 ジャボーにやられてしまったと聞いているわ.
オリバー: 母さん...
シズク: ふうん...
カウラ: でも... 私の知っている賢者様、 あともうひとりいるわねぇ...
オリバー: えっ!
シズク: おおっ!
カウラ: もうひとりの賢者様は、 私の嫌いな軍隊の国、ボーグ帝国にいるわ.
カウラ: それがかなりの美男子なのよ、 そういえば私も、 ブロマイドを持っていたわね.
カウラ: クラン.
シズク: なんや、 このおばはん これでミーハーなんか?
オリバー: これが... 賢者様.
シズク: これは完璧な手がかりができたようやな. でかした!
カウラ: お役に立てたかしら.
カウラ: じゃあ、 気をつけてね. ぼうや.
オリバー: はい! あいりがとうございます. 女王様!
がまんを喪失したもの ジャイロメア
それ返してよ!
なんだよ
どうせ ただの肖像画だろーが なんだよ
どうせ ただの肖像画だろーが
そんなにムキになんなよ
それは 大事なものなんだ!
そっちこそ なんでそんなもの盗むんだよ!
こんなものが出回っていると少々都合が悪くてな
じゃあわかった こうしよう
俺が金で買ってやる
それでいいだろ?
だめだ
絶対売れない!
それは必要なんだ!
ほう
どう必要なのか 話してみろよ
話したら 返してくれるの?
さあ どうかな...
これは賢者様なんだ
この人に会いに行くんだ...
ジャボーを倒すために
おい...
オマエ今なんで言った?
ジャボーを倒すんだよ みんなの力で
賢者様に大きな魔法の力を学ぶためにやな
返して!
返して!
このオリバーはがんばっとるっちゅーわけや 返して!
オマエたちがジャボーを倒す?
で このハンサム賢者様を本気で協力させようってのか?
うん
絶対に協力してもらう
バカかオマエは
どこからくんだよ その根拠のない自信はよ
今この世界にジャボーに歯向かおうってヤツはいない
きっと... あいつだって...
えっ?
あ いや...
とにかくそんなのは無理だよ
可能性... あると思う
何?
オリバーは 私の父ソロンを目覚めさせてくれた
そして私も...
ソロン...
まさか あの大賢者のソロンか
ソロンは今や本気でジャボーと戦おうとしとるんやで
本当か?
ソロンが!?
本当だよ
まあいい
だましてばっかだったからな
たまにはだまされてみるとするか...
案内してやるよ
そうつのところにな
えっ!
知ってるの?
ああ ちょっとな
すごい ありがとう...!
えっと...
ジャイロだ
少年 よろしくな
少年じゃない オリバーだ!
おっと そうだったな
じゃあよろしく頼むよ オリバー
私はマル
大妖精のシズクや
じゃあ いよいよ出航だね
オリバー なんかわくわくするね
遅かったな!
うん
いろいろあってね
こっちの準備は整ってる
出すぞ!
はい! 船長!
イカリを上げろ!!
イカリを上げろーっ!
ひさしぶりの航海だ! 腕がなるぜ!
出航!!
アイアイサー!!
動いた!
わくわくすんなぁ~!
めんどくさそうだな...
さあ 広い海が俺たちを待ってるぜ!
帆を開け
帆を開けー!!
取り舵いっぱーーーい!!
ジャボー殿...
手こずっておられますな?
困りましたなぁ...
あれだけ大見得を切っておいて...
火山のヌツに ナイトメア...
あの程度の力で 倒せると思ったの?
フッ...
「執行者」としては
少々手ぬるいのではないか...?
うむ...
その使命 忘れてはおらんだろうな?
して ジャボー殿
次なる策はあるのですかな?
はっ...
次こそは... 私自ら
手を下すことにいたしましょう...
おおっ!
そうこなくてはいけませんなぁ!!
今さら遅いのではなくって?
皆様! 静粛に!!
ではジャボー
おまえに新たな力を授けよう...
「嵐」を呼ぶ魔法の力を...
はっ...
光栄に存じます
次こそは必ず 奴らを...
期待しているぞ 「執行者」よ
見えてきたな! レカ大陸や!
もうすぐ 次の賢者様に会えるんだね...!
よくぞ... ここまで来た...
では見せてもらおうか...
なんだよアイツっ!!!
ねえ あれって...!
闇の魔導士 ジャボー
それが 今のおまえの力か
ジャボーっ!!
アリシア様は... アリシア様はどこだっ!!
アリシア...
懐かしい名前だ
滅びの運命を変えられるのならば...
見せてもらおう
おまえの「抗う力」というものをな
ジャボーーーっ!!!
なんやぁ あのデッカイ目ん玉!?
こっち見てるよっ!!
ドクロ目だ!!
ドクロ目!?
魔法の竜巻だ!
くそっ この海域は出ないはずだぞ!!
もしかして さっきのジャボーの魔法っ!!
間違いないで!!
しっかりつかまれ! あの目にニラまれたら おしまいだ!!
もうニラまれてるって!!
あれっ... ここは...
オリバー!
オリバーっ!
キミは!?
こっち! こっちだよっ!!
オリバー こっち!!
う... うん!
オリバー!
もう あぶないよっ!
ご ごめん
だって... ボク さっきまで...
だいじょうぶだよ!
えっ...
だいじょうぶ?
おっきなおめめ もういないよっ!
おめめ...?
あっ...! ドクロ目っ!
そうだ... ボク なんでホットロイトに!?
ジャボーはっ!!
みんなは...!?
みんな...?
オリバーがね
さいごなんだよ!
えっ...
何言ってるの...?
こっちだよ
オリバー
ココルがつれてってあげる!
ちょっと! 待って!!
オリバー!
いそいでっ!
ドートン森
ほんっまこの子は アレやなぁ!!
あっ!
この声 もしかして!
もう~ わかってんねんて!
オカンしつこいわぁ~!!
せやかてほらアンタ アレや!
あの子と一緒におったやろ!?
どないしたんあの子!?
もう~ ここまで出かかってんねん!
出かかってんねんで! ほらアレやアレ!
どこまでやねん!
もう~ うっさいなぁ~!
思い出したで!
何や!!
アレシアや!!
惜しい!
ハイどうも~! ニコニコプチプチです
ハイ
いやぁ~ 満員のお客さんやで見てみコレ!
イヤイヤイヤイヤ~ ホンマね 夢みたいですわなぁ コレ
ホンマやな~!
あ!
夢といえばね 俺ね 実はね ずーっと夢あってな
なんやオイ 唐突やなぁ
あのね 将来
武器屋のオヤジになんのが夢やねん!
お?
う~ん... いまさら将来ゆうても アレやけど ままま エエんちゅうか!
ホンマ!?
ほなね ちょっと練習させてえな!
練習?
はな 俺武器屋のオヤジやるから
おまえ リストラにあって人生あきらめた...
アメンボやって~
できるかオマエ! なんかフクザツやわ! オマエ
人生言ってるのに アメンボってなんやねん!
ワケわからへんがな 何やったらええねん
アメンボやって!
でけへん言うてんねん!
ええがな このままで!
そのままイヤやわ~
ええがな
アメンボやったら オマエ だいたい いける範囲きまってくるやろ
アメンボもっとスラ~っとしてるで
スラ~しとるって
俺らはオマエ生まれた時から この形しとるがな オマエ
だからほんあら 行くから 俺がお客さんとして 武器屋に
そんならオマエ オヤジやったらええがな
わかったわかった
行くで
ドンドン! すいませーん ガチャ
ドンドン! ガチャ
ここドコやねん! オマエ!
なんで中から... 中身ないやないか!
オッサンやがな
オッサンやないがな 武器屋のオヤジせえや
武器屋のオヤジ...
いくぞ
ドンドン! ガチャ
すいませーん
はい
あのちょっと 色々武器見せて欲しいんですけど
あ~ それやったら となりやで?
ややこしなぁ!!
オヤジや!
そんなトコ間違えへんぞ
オヤジやってんねん 俺は
違うねん 「武器屋の」や!
オマエやりたいんやろ!?
やってるよ!
いや オマエがやってるのはオヤジ...
ゴメンゴメンゴメン イヤイヤイヤ わかったわかった
ただのオヤジちゃうな!
そうや
ゴメンゴメン
武器屋のオヤジやで?
はいはい
ドンドン! ガチャ すいませーん
あの ちょっと武器見せて欲しいんですけど
武器って どの武器ですか?
いや どの武器言われてもね ちょっと
なんか 使いやすいのとか 強そうなんとか そんな武器......
私もね 正直わからないのです
イヤ 正直わからないって言われましても
すいません
えっ
不器用なもんで...
やかましいわ!!
不器用なオヤジやってんがな
武器 器用みたいになってるけども
いややわぁ~!
わろてるわろてる!!
シズク兄さん!
準備できてまっせ!!
おう おまえら! 乗り込むで!!
えっ
乗り込むって... 何に?
行くで!
オカンの中に ドカンと殴り込みや!!
あっ そこのようせいさん 火薬お願いします
火薬のオーダー 入りました~!
はい よろこんでー!!
よっしゃ兄さん! 行くでー!!
ファイヤー!
いてまえーっ!!
た~すけてくれぇ~!!
みんな大丈夫...?
うん 何とかね...
無事そうやな!
無事じゃねぇよっ!!
まぁまぁ落ち着けてオッサン
他に方法何かないねん
にしても懐かしいなぁ~!
見てみ!
ここがオカンの中や!!
オカンやま保育園
よっしゃ!
ジュニアも行くで!
人生で最初で最後の大スベりや!!
スベルデ! スベルデー!!
おまえらも来い!
よいしょおっ!
ねえっ!
何あのおっきいの!!
寄生する漂流者 クラケイル
しもた...!
オーキニ島は 海産物が豊富やからな...!
どういう意味だよっ!?
アカンテ! アカンテ!!
ジュニアーっ!!
そんなっ!?
せっかくみんな助けたのに!!
まだや!
今なら まだ助けられる!
あのデカブツを何とかするにゃ!!
クソッ
どのみち 倒さなきゃ出られねぇしなっ!!
きた...!
きたわぁぁっ!!
生まれるっ...
生まれるでぇぇっ!!
何回落ちんだよぉ~!!
生まれたー!!
生まれたでー!!
よっしゃぁあああ!!
ジュニア誕生やー!!
おまえらええかー!!
飛び込むでー!!
いくでー!!
誕生やー!!
優勝やー!!
半身浴やー!!
優勝したんやー!!
あら... どうしたの オリバー
マークがぁ...
あらあら...
オリバー
泣いたらあかんやでぇ~
ウチはなぁ~
ナミダの妖精っていうのやでぇ
キミ... ようせいだったの...?
そうやでぇ
妖精やでぇ~
ヘンなことば
妖精たちの言葉なのよ
そんなのヘンだよ...
あら どうかしら
この子 母さんが作ったのよ?
ちがうもん...
ボクの ともだちだもん
そうね この子は あなたのお友だち
どんなことがあっても... ね
でも そんなにメソメソしてると
笑われちゃうわよ?
めそめそしてないよっ...!
じゃあ 涙をふかなきゃ
ね?
オリバー: あっ、 シズク...
ニーサン! ニーサン!!
アソビャ! アソビャー!!
もう~おまえら 懐くな懐くなこら!!
ズルイワ! ズルイワ!!
ちょま... おまっ...!
うおおおおおおおおおおおおおおおい!!!!!!
シズクっ!?
よいしょっ...
待たんかい!!
魔の大竜巻 ドクロ目
天稟地異を呼ぶ 古代魔法...
本来 世界の管理者にのみ許されているもの
あなたには 過ぎた力でしたかな?
予言の少年を始末するため...
与えた能力だったのだがな
申し訳ございますせん 女王陛下
しかしあの少年...
奴にはやはり 「特別な力」がございます
ほう... 自ら手を下しておきながら
何の成果もあげられなかっただけでは?
オムス
これはこれは 出すぎた真似を
女王陛下 奴は間違いなく
魔法の力よる庇護を受けております
おぞらく...
賢者アリシア
その可能性も
おまえには刃向った 愚かな女...
「現在」もなお 妨げとなるつもりか...
しかし 所詮は守護の力...
賢者に守られるだけでは 世界は救えませぬ
古代の兵器として造られし 魔導王の遺産...
あの杖ほどの「力」を持たぬかぎりは......
「グラディオン」か
ええ... ですがご安心を...
彼らがそれを手にすることはありません
主なき魔道の杖......
消し去ることなど 容易いことでございました
ますか ジャボー殿...!
グラディオンを消滅させたのですか!?
ええ... 魔道の支配を象徴する遺産など
永き眠りにつくべきなのです
グラディオン...
我ら評議会の杖を模して 人間に与えられし「力」
だが 今となっては妨げでしかない...
あの少年が 手にすることはないのだな?
あり得ませぬ
永遠に......
グラディオン...
ボーグ帝国
皇帝ブヒーデン様のお通りだ!!
こんな路地裏に皇帝が...
なんだ!?
わあ なんかきたー!
い 行こうよ 早く!
う うん
皇帝もブタだったの?
ブタだ...
おまえら 声でかいて!
だって ブタだよ?
ブタだらけだな
ねえオリバー
キレイな場所だね
うん
すごく手入れされてる...
なんや えらい高貴な感じするな
皇帝の1人や2人おっても良さそうな雰囲気や
おい
こっちだ!
何やってんだ 早く来いよ!
うん!
ほんっとかなぁ...
なんやねん!
逃げろぉっ!!
もうジャイロ~っ!!
なんぼなんでも ピンチになんの早くすぎるでー!!
ボーグ帝国装甲戦車 イベリューグXX
こっちだー!
逃がすなー!
こっちだ! 追うぞ!
ああ... なんということだ...
私はなぜ こんなにも
みにくいのだ
誰か来る!?
急がなきゃ!
だ... 誰だ!?
あなたは!
皇帝!
い... いかにも
何しにここへ来たのだ い... いかにも
私はボーグ帝国皇帝ブヒーデンだ 何しにここへ来たのだ
おまえたちは何者だ 何しにここへ来たのだ
何しにここへ来たのだ
あれ?
どうしよう...
やぼい!
見るな!
見るな! 見るな! 見るなーっ!!
見るんじゃない!!
出ていけ!
出て行くんだ! 早く行けー!!
ええーっ!
皇帝陛下が賢者様!?
そういうことだ
お... おまえたちは何者だ!
ボクたちは...
あやしいものではありません
お願いがあって来ました
お... お願い?
そうか おまえたちは私の秘密を知って
脅迫しようというんだな!
違います!
ボクたちは... あなたの...
賢者様の力を借りたいんです!
え?
賢者...?
この私が...?
あなたは かつて
ニノ国の魔法世界を治めた
賢者様の1人なのですよね?
残念だったね
賢者は私の父だよ
父は15年も前に死んだ...
その力をあなたは引き継いだはずだ
私が賢者の力を?
ああ...
そういうことにしておいただけさ
私には才能がないんだ
賢者なんていう大役を
務められる器じゃない
私にはもう 魔法なんて使えないよ
えっ...
そんな...
そろそろ帰ってくれないか?
ここは君たちの来るところじゃない!
さぁ帰ってくれ...
帰れ!!
いったいどないしたんや?
何か様子がヘンやん?
もしかして...
間違いなくヌケガラビトやな
いったい 何をなくしてるの?
皇帝陛下がなくしとんのは
「信じる」という心やな
信じる...?
ああせや
自分の姿を美しいと言うてくれる 周りを信じられへんようになって
自分にも自信をなくしてしもうとる
つまり
あらゆるものを 信じる心をなくしとるちゅーわけや
あれで皇帝とは笑わせる
皇帝なら皇帝らしく
どっしりかまえてほしいもんだな
じゃあ 行こう!
信じる心をさがしに!
うん
世話の焼ける皇帝だ...
では皇帝陛下失礼します!
あの人...
どこかで...
いつの間に!?
まだ追っ手がいやがったか!
うわっ! こっちも!
うわぁぁ!
うしろもや!!
クソッ...!
囲まれたか!
おまえたちは 何者だ?
突然 我らの目の前に現れるとは...
いったい何をした?
ええっ!? そっちこそ いきなり...!
皇帝陛下!
このあやしい者どもを
牢屋にでもブチ込んでおきましょうか?
皇帝陛下!?
いや 待て!
この者たちが 瞬時にして 現れた謎が解けておらぬ
わからぬことは 徹底的に調べる
それが このボーグ帝国皇帝ブヒーデンのルールである!
よし!
私の部屋に連れてこい
じっくり話を聞いてやる
はっ!
あっ! ほら あの2人!
ラース! 魔法っ!!
う... うん!
やっぱムリだよぉ...
あきらめんな! もう一度だ!
ちょ ちょっと! 兄ちゃん!!
兄ちゃーん!
みんな いこう!
うん!
ゴーストの谷
なんだよっ
なんだよっ!
のろわれし神官 ボロン
おい あの怪物
グラディオンの番人とちゃうか!?
そうか... ボクたちに
グラディオンを手にする「資格」があるか...
試そうとしてるんだ
みんな いくよ!
な なんや!? まだ倒せてないんか!?
しぶといヤロウだぜ...!
オリバーっ!?
えっ?
ラース!?
えいっ!
この中に...
伝説の杖が......
なんちゅう杖や...!
古の時代から衰えんと
いまだに力をみなぎらせとる...!
これが 伝説の杖...
「グラディオン」!!
我が
よこぞ 手に入れた... 我が
だ... 誰っ!? 我が
我は... 二ノ国の行末を案ずる者 我が
君たちを この時代に招いたのだ...
なんだって!?
「グラディオン」は 君たちの時代では失われしもの
ゆえに そうするしかなかった
お詫びを申し上げる...
だが 君たちの「試練」は これからも続くであろう...
心して 旅を続けられよ
君たちが たどり着くその日を...
待っているぞ
おい!
消え... ちゃった...
オヤ...
皇帝陛下っ!?
皇帝陛下っ!!
父上っ!
なんで!
どうしたんだよ...!?
ジ...... ジャボー......
ジャボー!?
ああ...
そいつが......
このボーグ帝国に...
宣戦布告を... しに... 来た...
ええっ!?
だ... だが...
私は......
皇帝の名誉にかけて...
あのジャボーを......!
おい しっかりしろ!
あんまりしゃべるなって!
ロデックよ
え?
わ... 私の...
かわいい息子よ......
なにっ!?
気づかぬ... はずがなかろう...
まさか...
姿は変わっていても
自分の息子くらいはわかるさ...
どうやら 私には...
未来を見ることはできないようだ...
しかし...
きっと おまえとラースなら
力を合わせていける...
私は...
そう信じている
ボーグ帝国の今と...
未来を頼んだぞ...!
おっ おい オヤジ!!
おい...
オヤジ!
オヤジ!!
せっかく会えたのに...
ここまで来たのに...!
俺はずっと
あんたの期待に応えたいって...
それなのに...
こんな...
こんなことに...!
ジャイロ......
ちきしょぉぉぉ!!
さあ! みんな一緒に!
いざ 旅立たん! 我々の未来へ!
オリバーたちが...
行っちゃった......
さてさて...
この事態 いかがいだしますかな?
救世主の少年
よもや「グラディオン」まで手に入れようとは
けれども 彼らが過去から帰ってくるなんて
出来るはずがないわよねぇ?
うむ
「時間旅行」が使えるのは
一生に一度きりなのだからな
何者かが 手を貸したということか
しかも かなり腕の立つ者であろうな
評議会に匹敵するほどの... か
おそらくそれは...
遥か高みに位置する者
古において
我らの「魔導の杖」を生み出した王......
そう 私の......
それは... まことに恐ろしき事態ですぞ!
そのようなお方が...!
案ずるな
いざとなれば私が出るまでのこと...
じょ... 女王陛下が!?
その通り...
あのお方は私を倒せぬ...
なぜならば......
空賊王のアジト
野郎どもォッ!!
うるせぇぞッッ!!
おかしらっ!!
おぉぉ... おい! なんだよ!?
赤き守護者 セキリュウ
失われし魔導兵器 グラディオン
彼らの手には 決して渡るはずのないモノだったはず
これは想定外ではありませんかな? ジャボー殿
おっしゃる通り
あの杖は 彼らの手に渡らぬよう
私が消し去ったはず...
よもや 別の時代で手に入れようとは
そういえばシャザール...
あなた使ったでしょう?
「過去」と交信する術を
まさか...
過去に飛ばされた「救世主」たちと接触したというの?
ありえん話を...
奴らに与して 私に何の得がある
それに「救世主」の始末
彼に一任していたはずだが?
皆様 どうかご心配なさらず...
策は幾重にもございます
二ノ国を滅びへ導く「執行者」として
責務は果たしてまいりますとも
いずれにせよ... 奴らのグラディオンは
魔石の力を失った 不完全な状態
我らの杖とは
比べようもないほどに... 弱い
ほう お詳しいですな
たしか 失われているのよね
魔導の杖が持つべき 魔力の源...
そう... 「魔石」の力だ
ゆえに奴らは必ず魔石を求めるだろう
止める手立てはあるのですかな?
グラディオンの魔石...
かの「魔導王」はかつて 3人の従者に守らせた
彼らを長き眠りより目覚めさせる...
というのはいかがですかな 女王
任せよう
では... 漆黒の魔導士
彼らは おまえに託すことにしよう
なるほど...
それは心強い
更なる力...
魔石を守護せし 魔導王の下僕
「三従者」だ
ロッキー!?
自信を喪失したもの ロッキーメア
飛んでる...!
クロちゃんの背中 あったかいっ!
それじゃクロ!
いくよっ!!
飛んでるよぉぉぉぉ!!
ナーケルナット遺跡
うわあああああああーっ....
オリバー: ...ケロッ!?(...あれ!?)
むかしむかし、そのまた昔のものがたり. % これは、カエルになった王子様のお話です.
とある砂漠の王国に % それはそれは凛々しい王子様がいました.
ですが、砂漠の王国は % それはそれは恐ろしい、 ヘビの化け物に % おびやかされていました.
王子様は、ヘビの化け物を退治するために、 % 化け物が創り出した、 ある秘薬を飲みました.
すると、王子様が % みるみるうちに、 カエルの姿になったのです.
......みずからカエルに変身した王子様. % 王子様には、ある「もくろみ」があったのです.
化け物の好物に化け、その腹の中で暴れれば % 退治できるに違いない、 と......
王子様のもくろみ通り、 % ヘビの化け物は、 もがき苦しみながら息絶えました.
ですが、 王子の姿は戻りませんでした.
化け物を退治しても、 % 醜いカエルのままだったのです.
王子様は、絶望しました. % 自分の選んだ道が、おろかなものだったと.
もう、誰にも姿を見せられないと.
.........王子には、愛するお姫様がいたのです.
幸せな未来を約束していたふたり... % ですが、二度と再会することはありませんでした.
カエルになった王子様は... % 姫の元に帰ることなく、国を去ったのです.
残されたお姫様は、王子様と化け物が % 戦った神殿で、ひとり泣き続けました.
王子様を待ち続けました. % 決して戻ることのない、王子様を待ち続けたのです.
ずっと......
古の蛇軍市 ファラージャ
なんだよ なんだよぉっ!?
海の暴れん坊 ゴロゾフキー
どうしても欲しいのならば
奪い取るのが海の掟っ...!!
ワシと勝負しろっ!!
骸骨船長 スカルバロン
お の れぇー.........!
サムラの町
大賢者のひとりアリシアか...
よく来たな
ほう...
私と... 戦うというのか
賢者とは思えぬ 無謀な行動だな
おまえに何ができる
私の前では どんな魔法も無力なのだ!!
さあ 包まれるがいい!
深い闇に菜!
ヌックヌクやな!!
大氷河穴
忠実なる氷の魔狼 アングレイク
この城も 様変わりしたものだな
ベルダーナの主よ
かつて栄えし王国も 今やこの有様
名もなき古城に過ぎませんな
何を言う... 愚者の王国は滅びる宿命だ
おまえの選択に間違いはない
貴方に そのような言葉を頂けるとは
ですが 評議員殿
あなたほどの方が なぜ我が城まで...?
「想い」を確かめに来たまでだ
そう 漆黒の魔導士よ 「想い」を確かめに来たまでだ
想い? そう 漆黒の魔導士よ
とある男の想いだ そう 漆黒の魔導士よ
世界を守ろうとした 1人の男のな そう 漆黒の魔導士よ
そう 漆黒の魔導士よ
このままでは「禁呪」の行使も時間の問題
それはおまえにとって 不都合なのではないかな?
お互いにとって この世界の人間など...
もはや何の益もないはずでしょう...
それが おまえの答えか
ええ... 必ずやお見せ致しましょう
いまだ希望を抱きし人間ども...
その希望が 絶望に塗り変わる瞬間を
おまえと同じように...か?
心待ちにしていよう
評議員殿
あなたは どこまで......
面白い...
レカの町
いいかい すぐに終わるからね...
じっとしてるんだよ...
おばあちゃん...
儀式は始められるのですか
はい 滞りなく準備はできております
サザラ様
あの人が...!
空の女王...
サザラ様...!
おいっ あいつは...!!
愛を喪失したもの サザラメア
ナイトメアやて!?
あいつをどう使うつもりや...!!
アイリちゃんがっ!!
ボクたちが止めるっ...!
いくよみんな!!
うんっ!
おばあちゃんっ!!
アイリっ...!!
ケガはないかい!?
サザラ様!?
離れなさいっ...!
失望したぞ「空の女王」よ
ジャボー... 様...
ジャボーやて!?
どこにおんねん!!
空の女王よ...
おまえの悪夢の力...
失うには惜しかったのだがな
賢者といえど 所詮は人間
私の「代行者」としての役目も果たせぬか
ジャボー様...
お願いです...
もう一度...!
遅い...!
悪夢の力を失った人間に...
価値などない
サザラ様っ!!
ヘブルチさん!!
おう 待たせたなッ!!
ヘブルチ...
何故っ...!
なるほど...
ヘイブンの残党か
面白い
どこまで抗えるものか...
見物だな
すごい......
オリバー様
「聖なる木片」でございます
マーク...!!
夢を喪失したもの マークメア
オリバー!
マーク!
すごい...
笛に力が宿っていく...!
うん
息もピッタリだよ...!
聴こえる
「笛」の音色か...
待ちかねたぞ オリバー...
ブーデー
こちらに...
「真実」
おまえに預けていたな?
ええ... すべてはこの「邪心の玉」の中
奴らは笛を鳴らし湖の霧を晴らした
「それ」を見せるには良い頃合とは思わぬか?
全くでございます!
見せてやれ
「真実」の残酷さをナ
承知いたしました
「人々の心をゆずり受け 与えるもの」
「かなしみの世を救うべし」
やはり... おまえがそうなのか?
では 見せてもらおう...
おまえ自身の
「心の力」をな...
死者の湖
魂を喰らうもの ブーデー
オリバー ようやった!!
これでアリシア様も解放される!
うん!
オリバーのお母さんも...!
母さん...
行けよ オリバー
このために 旅してきたんだろ?
うん...!
それはっ...!?
二度と戻れんぞっ!
この時代にはっ!!
その程度の覚悟など
できていますっ...!
貴様っ!!
我が 未来へっ!!
ええ...
遠いところから...
あなたは 私が守るから...
あなたなら
だいじょうぶ...
みんなと...
仲良く... ね.......
オリバー: 母さん!? 何で母さんが!!
ジャボー: 何もなかったのだよ.
オリバー: そ、 そんな... うそだ... うそだよ...
オリバー: うそだああああぁぁぁぁっ!!!
母さん...
全部... ムダだったの?
母さんは もう...
だれ...?
ココル...!
なんで こんなところにいるの...?
あのね
ココルはね どこでもいくの
いったでしょ
オリバーのこと
ココルはいつもみてるよ
ボク...
母さん 助けられなかったんだ...
今まで ずっとがんばってきたのに...
全部 ムダだったんだ...
ううん むだじゃないよ
えっ...
オリバーは
みんなにおくりものをしたの
あのね オリバー
おめめとじて
きいててね
うん...
おいおい
そんなに気合出すなよ!
俺の仕事が減っちまうだろ
今の俺は絶好調だからな!
あのときとはひと味もふた味も違うのさっ!
思えば あれからこの国も変わったよな
あの王様すら「やる気」に満ちてるんだぜ?
だよな 変わった変わった!
全部...
あの少年が来てからだよなぁ...
この人たちは... ゴロネールの...
オリバーがね
さいしょにたすけたひと!
こころあげたひとだよ
心を...
うん!
でねっ まだあるの!
きいて!
にゃにっ...!?
チューベルのヤツが また悪さしたか!
早速ミーの手でこらしめんとなっ!!
おはようレイラおばさんっ! 聞いて!
今朝はパパが朝ごはん作ってくれたの! それでねっ
いいのよ 持っておいき
宮殿にある食べ物は みんなのものだからね
私なら少しくらい食べなくてもね
ええかジュニア
妖精に必要なんは 何かわかるか?
はいそこのチビ!
何?
ちゃうで! 笑いや!!
妖精が可愛らしいんは人間らを笑いに導くためのやな
確かに オリバーの魔力は発展途上
私たちに比べれば まだまだ未熟
ですが信じたいんです
彼の「特別な力」を...
ブル遅いぞッ!
へへっ 僕よりなまってんじゃないか?
ちょっと引っ張るなってッ...!
いいかてめぇらッ!
飛行艇団再始動だッ! 国なんてカンケーねぇ!
ジャボーの野郎に 好きにさせてんじゃねぇぞッ!!
みなさん!
大丈夫 この町には私かいます
ジャボーの脅威から守ってみせます! 必ず!
で イエンジンの構造がこうだから...っと
あああ~っ! アタマ痛くなってきた!
まったくもう 触ってみりゃ一発なのになぁ!
「人々の心をゆずり受け 与えるもの」
「かなしみの世を救うべし」
あなたのことよ...
あなたのおかげで みんなが救われたの
みんなの心が救われたの
母さん うれしいのよ
オリバー
みんな...
みんな...
ねっ?
みーんな オリバーがくれた
おくりもののおかげなんだよ
ボクが... みんなを...
ありがとう... ココル...
うん! いいよ
ボク 行かなきゃ
みんなのところに 行かなきゃ...!
うん!
オリバー
これがね...
オリバーの...
「こころのちから」なんだよ
オリバーの心の力で % グラディオンの真の力が解放された!
心の魔法グラディオンを覚えた!
物足りないですねぇ!!
私たちだけじゃ...
ダメなのっ!?
戯れの時間はおしまいです!
そう...
もうおしまいだっ!!
何っ...?
オリバー!!
グラディオンッ!!
ごめんみんあっ...!
遅くなった!
オリバーっ!
遅刻しすぎだぜ!
絶対に許さんぞぉ!!
マル! ジャイロ!!
ひとつにしようよ!
ボクたちの...
心の力をっ!!
よくきたね 諸君
こんにちは ボウヤ
だいぶ力をつけたようだ
しかし 私を倒せるかな...
倒せるさ!
おまえは気づいているはずだ
私を倒せば おまえも消える
私とおまえは
ひとつなのだからね
ええっ!?
な... なんだと!?
「二ノ国」と「一ノ国」は魂を共有する
「二ノ国」に生きる者は「一ノ国」にも生き...
「二ノ国」にて死す者は「一ノ国」にても死す...
ふたつの世界のつながりは
絶対なのだから
そして 私とおまえは魂を共有する者...
まじかよ...
まさか そんな...
だからこそ
私が「永遠なる命」を手にしたおかげで
おまえも同じ姿で生まれ変わってこれたんだろう?
感謝してもらわねばな
ボクは...
そうか...
見える 見えるぞ
あの魔導士が
記憶の消えたおまえを普通の子どもとして育てたようだな
所詮 おまえは私から生まれたのだ
私の「底知れぬ闇」がバランスを取るかのように
おまえの 「限りなく透きとおった心」をつくりだした
それでも おまえは私と戦うのか...
オリバー どうしたらいいの?
これじゃあ 戦えねぇよ
もし あいつの言うことが本道なら
なおさら こんなの間違ってる
もう終わらせなきゃ
頼むよみんな
いっしょに戦って!
ええーっ?
オリバー...
おまえ...
もう一度言うが...
私を倒せば おまえも消える
いいのか?
かまわないさ!
ならば見せてやろう!
私の世界を!
闇の魔導士 ジャボー
さすがだ
さすが 私の魂を共有する者
しかし闇は まだ続く...
深い... 深い 闇の世界だ
なんだ...?
暗黒騎士 エビルナイト
我が心の戦士も 退けるか...
しかし「絶望」は心を飲み込む
心の力を凌駕する
「絶望」は世界を滅ぼす...
私は「執行者」
世界を滅びへ導く存在
「漆黒の魔導士」だ...!
漆黒の魔導士 ジャボー
オリバーっ!!
帰らないのか?
あんまり根詰めると体壊すぜナシウス
ははっ...
「豪雨」くらいはマスターしたいんだ
だって俺は... みんなに比べたら ね
でも 守らなきゃいけないんだ この国を!
アルテナのみんなを...
前言の通りだ
ベルダーナとの国境アムダに侵攻する
決行は明日!
なに... 賢者の村だ容赦はいらん
女子どもまで焼き尽くせッ!!!
侵攻...!
女子どもまで...!?
何故そこまでっ! そこまでする必要は...!
違う!
俺はこんなことのために魔法を...
違うっっ!!
この先に逃げるんだ
大丈夫... 君は必ず助けるっ!!
お兄...ちゃん...?
これを持っていくんだ
これが守ってくれる... 君の命を!
だから 行くんだ...!
お兄ちゃん...
ありがとう......
目の前に広がる光景
その意味がわかるか?
なんで... こんなこと...!
家が... みんなが... なんで...!!
罰だ
敵に傷ひとつ与えられず 命令にまで背く兵士へのな
賢者の娘を みすみす逃すとは
この戦争において 有効な「手段」となる人間だぞ
賢者の... 娘...?
まさか あの子っ...!?
安心したまえ
まだ死んではおらんよ
キサマああああああああっっっ!!
俺は......
間違っていたのか......?
俺のせいで......
殺されたのか......?
助けられなかった...
あの子も......
無意味だ......
生きることなんて......
この世界には もう......
絶望しかない
その絶望 受け止めよう
「絶望」は心を飲み込む
心を飲み込んで 憎しみという力を生み出す
そして「絶望」は世界を滅ぼす
おまえは「執行者」
世界を滅びへ導く存在
「漆黒の魔導士」だ
オリバーぁぁ!
本当に...
消えちまうのかよ...!
こんな終わり方 誰も望んでへんで...!
何やっ!?
オリバー!!
ぶ ぶぶ無事やったんかい!?
ゆ 夢じゃねぇよなっ!!!
で... でもジャボーは...!
もしかして まだっ...!!
違うんだ
なんやて...?
ジャボーは
もういない...
えっ... でも...
ジャボーは
世界を守りたかったんだ
守りたかったぁ!?
ジャボーの心に触れて わかったんだ
ジャボー...
ううん
ナシウスは
本当は......
マジックマスターに漆黒の魔導士の魔法が記された.
イーゼラーのページを手に入れた!
ジャボー: これが「滅びへ導くもの」の末路か. 孤独なものだ...
ジャボー: いや... はじめから... ひとりか.
???: ひとりじゃないわ...
ジャボー: 賢者アリシア...!
ジャボー: もう... おまえの息子はおらんぞ...
ジャボー: それとも、私を笑いにきたか? クククク...
アリシア: いえ... あまたと、お話がしたかったの.
ジャボー: フッ... いまさら何を話すという. 何も知らぬおまえと...
アリシア: ...知っているわ.
ジャボー: 何...?
アリシア: ...私が飛んだ、未来の二ノ国. あなたの脅威に怯える世界には、変わりなかった.
アリシア: ...でも、 驚いたの.
アリシア: だって、私のいた戦争の時代よりも ずっと... 穏やかな世界だったんですもの...
アリシア: あなたの本当の目的.
アリシア: この世界を、守ることでしょ?
アリシア: それは、「漆黒の魔導士」となったあとも、ずっと.
ジャボー: おまえに... 何がわかるというのだ...
アリシア: ...わかるわ.
アリシア: 私は... あなたに助かられたんですもの. この命を...
アリシア: ...この、お守りのおかげで.
ジャボー: ...!? まさか... おまえは...
アリシア: あなたのおかげでね、 色んな世界を見ることができたの.
アリシア: 世界にはいーっぱい、楽しいことがあったよ.
アリシア: また、会えたね. お兄ちゃん.
ジャボー: 君は... あのときの... でも、 君は捕らえられてっ... 俺は...!
アリシア: なくしたかったんだよね. 争いを...
アリシア: だから、 滅ぼした... 戦争を起こした、自分の国までも...
アリシア: でも... だから、私は生きることができたの...
ジャボー: うぅっ... 俺は... 君は...
アリシア: お兄ちゃんの本当の気持ち... それがわかったから、私は戦ったの.
ジャボー: ああ... 俺は待ってたんだ...
ジャボー: 平和をもたらすのは、俺じゃない. 全てに憎まれた俺を... 消してくれるやつだ...
アリシア: でも... その役割は、私にはなかった.
ジャボー: ...オリバー.
ジャボー: なあ、俺は... 許されないよな...
ジャボー: ...わかっていたんだ. 正しいやり方なんかじゃないって
ジャボー: でも、一度絶望の底に落ちた俺には... 他に方法なんて...
アリシア: ......灰の... 女王.
ジャボー: ...知っていたのか.
アリシア: でも... 終わったの.
ジャボー: そう... だよな... 終わったんだ.
アリシア: ありがとう... オリバーを、導いてくれて.
ジャボー: ...俺の「対」だからな...
アリシア: あの子に、お別れを言わなきゃ.
アリシア: だから、ちょっと待っててね.
アリシア: お兄ちゃん.
城が...
マル
ジャイロ
シズク
みんな!
オリバー
母さん?
オリバー強くなったね
母さん
もう 母さんがいなくても平気だね
母さん...
オリバー がんばったね
これは ずっと昔
ある人からもらった大切なペンダントなの
知ってる...
これは あなたが持っていて
オリバー いつまでも元気でいてね
あなたは 母さんの自慢の息子よ
さようなら
ありがとう
母さん
オリバー
おい オリバー
どないしたんや?
大丈夫か
あ... みんな
みんなやあるかい
急にしゃがみこむんだもん
心配したじゃない
うん...
見ろよ
きれい
まるで 長い時間が過ぎてしまったみたい
うん
終わったんだな
母さん
母さんの贈り物受け取ったよ
大切な この命...
さて これからどうする?
新しい二ノ国を見に行こう
ああ ほんまの二ノ国の姿をな
さあ 行こう!
漆黒の魔導士 % ジャボーとの戦いは終わった
ジャボーは 世界を守ろうとしていた % それが本当の願いだったんだ...
その願いは かなった
終わったんだよ ナシウス
そうだよね... 母さん
姉ちゃん姉ちゃん!
ほらあれ見てっ あのでっかい家っ!
大きなお城ねぇ...
おおっ! あれもすごいや!
水がいっぱい出てるっ!!
ちょ... ちょっと待ってっ!
オヤジ こっちの準備はバッチリだよ!
もしかして まだ終わってないの!?
甘いわ!
ワシだって いつでも打ち上げられるぞ!!
それでこそオヤジだね!
さすが 町一番の花火職人だ!
ああっ!
ここがワシらの腕の見せ所じゃ!
ドカンといくぞ ダマラっ!!
王様っ!!
王様! 式典の準備をっ!
わかっておる!
身だしなみには時間がかかるのだ! まったく...!
もう少し待てんのか!
王様っ! もう時間がありません!!
おっと!
耳掃除も忘れてはいかん!!
おいお前!
わかっておるな? あの耳かきじゃっ!!
耳かき......?
王様~!!
チューベル様っ! 急いで急いでっ!
せわしいぞマグール!
ヤツとは先日一戦交えたばっかりだ
今日ばっかりは ネコ王とも休戦ですよっ!!
あああっ!!
化けネズミだなっ!!!
なんじゃこのガキはっ! 失敬なっ!!
すっかり祭りの風景やなぁ~! 実家思い出すわ~!!
たぶんさ...
こんな「平和」が見たかったんだよね
ジャボーって
ジャボーの本当の願い か...
ああ あいつもどっかで見とるはずやで!
アリシア様...
おまえのオカンと一緒にな!
うん...!
そうだよね!
そういえばさ
カウラ様やラースは まだ来てないのかな?
あいつらだって忙しいんだ
ま 時間はまだある
せや せっかくのフェスティバルや!
楽しんでいこか オリバー!
うん!!
行くのだな...?
はい!
お世話になりました 国王様!
これで救世主様とも お別れか...
お互い ええパートナーやったで...!
あっちに帰ったらさ
シェリーのも仲良くしてあげてね!
ヘッ...
いつでも戻ってかいよ
裏街道の歩き方 みっちり教えてやるぜ!
うん! みんな ありがとう!!
うん またね!
いい子になりすぎんなよ!
また世界がピンチになったら 頼むわ!
うん! みんなも元気でね!
ありがとうーっ!
達者でな!!
滅びよ
ん...?
にゃんだ?
オリバー! おまえ何してん!?
ボ... ボクは 何もっ...!!
愚かなる民よ...
我が「聖灰」の力により
その欲深き魂を...... さらけ出すがよい!
こ... これは......
なんだこれ!?
雪...?
でも 冷たくない...
これはっ...!
ど... どないなったんねん!?
国王様っ...!?
オリバーッ!!
ラース!?
みなさん 脱出しますよ!
「遥か かの地ヘッ!」
ガルドレイク号
「聖灰」
終焉の禁呪......
これで世界は 滅びるであろう
そう...
幻の大地...
「モーヤ」のように...
世界を終わらせるだびに
その大地の名を...
思い出してきたのよね
世界を終わらせる...
「執行者」 ジャボー
奴の役目だったはずだがな
だが...
奴は自らの使命に背き 反逆を謀った...
しかも「救世主」と魂を共有していたの...
それを隠していた
女王様は
また人間に裏切られたのね...
漆黒の魔導士...
ジャボーは この世界を救おうとした...
自らを絶望へ落としめた 人間たちを...
我々の決断に背くとは...
許されぬことだ
そして
ジャボーと魂を共有する少年...
奴はまだ 生きている
奴もまた
我々の決断に背くのであれば...
我が力において
滅ぼすまで...!
どないなっとんねんコレッ!!
まさか ここまでっ!?
「灰」の届かない場所だったはずでは...!
あの人たち この飛行艇の...!
魔物になチャったっていうの!?
くっ... やるしかねぇか...!
そんな...!
ダメだ 戦えないよ!
おい! んなこと言ってたら
こっちがやられちまうぜ!!
ココルにまかせてっ!
ココルっ! あぶないっ...!!
おねがい しずまって!
ほーりぃっ!
おおっ...! なんやこれは!?
すごい... 一瞬で......!
あなたは...!!
あのときのっ...!
私たちを過去に飛ばした...!!
ああ...
我が名は シャザール
そして我らは...
世界を管理し
行末を決める大いなる評議会...
「エルダードゥーク」だ
エルダードゥーク...!?
世界を管理...?
ヘッ... そんな大層なヤツが
わざわざ 何の用だってんだ?
礼を言おう
君たちの力で その子は目覚めたのだ
その子...?
ココルのこと...?
そう... 君たちは手に入れた
ココルの力......
世界を浄化する魔法... 「ホーリー」を...
ホーリー...!
ココルの魔法なら 世界を救えるの...!?
ああ...
君たちと 彼女の力で...
しゃるるっ!
ココルよ......
ようやく...
待ち望んだ相手と出会えたな
うん!
ココル... あえたよっ!
時は近づいている
ココル......
そしてオリバー!
心せよ......!
またねーっ!
しゃるるーっ!
みてっ! くりすたる!
うん! あれを壊せば!!
やっぱり いうあがったかっ...!
国王様...!
くそっ じゃあない!
灰に蝕まれたゴロネール国王 ニャンダール14世 % % おとなしくさせたれ!!
ココル!
おわり