Tip:
Highlight text to annotate it
X
50人の人権活動家に聞きました
「情報アクティビズム」とは何でしょう
テクノロジーを手にする自由と―
技術を活用し クリエイティブな情報を
民主的に普及させることです
情報は人々の判断を助け
動機付け 人を集めることができます
絶望的な状況で
人々に希望を与えることもできます
これまで 限られていた道具も
いまや コミュニケーションや議論を前進させる―
素晴らしいツールがあります
インターネットや携帯電話により
メッセージは急速に広がり
面白いものは超速で広まります
市民主導で 誰もが参加できる
戦略的に様々なコミュニケーションツールが必要です
インターネットやニューメディアにより
開かれた領域を活用すること
オンライン出版やビデオ等
デジタル技術を活用するのです
こうした新しい領域で
昔ながらのアクティビズムを展開するのです
従事すること
クリエイティブに
双方向型
動員し
人々をつなげ
誰もが参加でき
アクセスできる
インスピレーション豊富な
共有
協力
行動に起こす
変化を起こす
10つの戦術
情報が今 行動に変わる
監修
Tactical Technology Collective
情報は力です
意識を高め 生活を向上する
腐敗や人権侵害を暴露する
キャンペーンで情報を活用すると
格差をなくし 正義をもたらすことができます
権利擁護団体が 情報を正しく使うことで
変化を起こすきっかけをつくります
情報アクティビズムは
情報もとに行動しコミュニケーションツールを活用し
より良い社会をつくります
このビデオでは 世界各地で実践された―
10つの戦術を紹介します
きっとあなたにも参考になるはず
10の戦術
情報が今 行動に変わる
人々にとって 大切な問題に 集まってもらうには
強いメッセージと確かなゴールそして良い計画が必要です
ビデオは人々を仲間にし 行動を共にさせる―
いいツールです
ビデオ制作の訓練をしています
土地の権利についての
ビデオ制作を行いました
すると どのビデオも 行動を呼びかけて幕を閉じます
ビデオでの呼びかけとは
権利のために立ち上がり 土地を要求すること
ビデオの利点は 識字率が低い地域や
ネットへのアクセスがない地域でも人々に伝わるところ
地域によっては
とても効果的なメディアです
何が起きているか 自分の目で見るわけですから
とてもインパクトがあります
このビデオは25の村々で上映され
700人がデモ行進に参加しました
地方自治体に足を運び 訴えたのです
どうして自分たちの土地がないのだ?とね
まだ決着はつきませんが
700人が参加してくれたことは 偉大です
大きな影響力を生めました
SNSのようなネットワーキングサイトも
バーチャル空間で 出会いの場を提供します
例えば 同じ問題意識のを持つ人々が出会います
中でもレベッカはFacebookを活用し
レバノンのセクシャルマイノリティに働きかけました
レバノンでFacebookは非常に人気で
レベッカの団体も
Facebookを通じ 差別や社会的圧力と戦う―
大勢の人々と繋がることができました
一方でフェイスブックのようなSNSには
デメリットもあります
社会の淵に 追いやられた人たちに働きかける時
表立って行うことが難しいのです
そのため 彼女たちの安全や匿名性を
害さないように気をつけなければいけませんでした
そこで さびしいプロフィールから始めました
友達も全然いなくて ロゴや組織名、国名に加え
レバノンのレズビアンやトランスジェンダー 向けの活動内容といった
ごく基本的な情報だけ掲載しました
プロフィールの目的はネットワーキングというわけではなく
助けを必要としている人たちが
私たちのウェブサイトに行けるようリンクを貼ったのです
あちこちにプロフィールが載っていますが 目的は
みんなにウェブサイトを知ってもらうことです
周縁化されたコミュニティで
Facebookはちっともパーソナルではないので
どうしても個人の情報公開されてしまいます
もしグループを作成すれば 参加者はみんな
レズビアンだと思われることでしょう
だから あえて繋げないという方法を
練り上げなくてはなりませんでした
インドでのピンクチャディキャンペーンも
Facebookの良い点と悪い点がわかります
チャディとは ヒンズー語で「下着」という意味で
右翼団体Sri Ram Senaが
女性の飲酒に対して怒り 女性たちを攻撃したため
その反対キャンペーンとして 繰り広げられました
ピンクチャディキャンペーンでは
3日間で16000人を動員
数ヵ月後には最大50000人のメンバーに
衝撃的な映像です
飲酒していた女性を乱暴に攻撃する様子です
インドの急進派グループRam Senaによる
女性への暴行映像が放送されたことで
国中の女性たちが憤慨しました
ネットでの活動も勢いを増し
女性たちの怒りを しっかりと伝える必要が ありました
そこでRam Senaの代表にピンクのパンツを送ったところ
ピンクチャディキャンペーンに関する取材も増えました
急進派グループの代表は 代わりにサリーを送ると言いました
サリーで 女性の背徳を
覆い隠そうという意図でしょう
ピンクチャディキャンペーンは成功だったと思います
このことで 一般市民とヒンズー教極右という
かけ離れた存在が
会話をするという機会をもたらしたのです
それも非暴力的なところが大事で
私たちのキャンペーンでは
暴力の被害に会うことが少なくありません
一方でインターネットでの活動は
リアルの世界との融合に難しさを感じることもありました
Facebookでは
グループのメンバーに メッセージを送らなくても
メンバーが5000人をこえれば
どんどん メンバーが増え1万6千人を超え
4万人に到達すると グループ内でコミュニケーションをとるのは不可能です
掲示板機能を使うのがせいぜいで
実際の意思疎通には効果的ではありません
ウェブキャンペーン担当者も
これでFacebook利用のメリット・デメリットがわかりました
ハッキングされサイトが書き換えられたり
グループの管理人に 攻撃的なメッセージが送られ
その後グループは削除されました
数ヵ月経過しても Facebookのグループは復活されませんでした
オンラインのプラットフォームを 利用するときは
チャンスだけでなくリスクも考える 必要があります
記録装置が 安価で子ぶりになると
人権侵害の現場を記録する人々が増えました
目撃証言を強化する記録や
人権侵害や人権問題に光を当てる
有用な戦術として
放送に使われるようになりました
映像の力は
その場の体験を 見える化し 証拠にする能力にあります
人権侵害とはどういうものか 見て感じることができます
いまや 誰もが携帯電話で
当事者の現実を捉えることができる
限られた一部の人間だけではなく
誰もが目撃者になれる これはとてもわくわくすること
目撃し 記録し 放送し 光に当てる
この戦術を用いたのが
モロッコのアクティビスと Targuist Sniperです
Targuistは 運転手から賄賂を受け取る警官の様子を記録
場所、日にちを変え 警官の映像を撮りました
10から15の警官が
わいろを受け取る様子を
村々で撮影しました
次々とその映像をYouTubeにアップし
1万ものユーザーが視聴しました
政府に警官を逮捕する ひと押しとなり
政府に 路上に監視カメラで警官をモニタリングするよう
働きかけたのです
まさにTarguistの戦術と同じ方法が
ビルマでも
市民によって 役人の違反行為を記録されましたが
軍事政権に変化をもたらすことはできませんでした
それでもブロガー達は 目にしたものを記録し
ビルマに世界が目を向けるようになりました
するとビルマでの人権侵害が注目されるようになりました
今 ビルマでは規制が厳しく
インターネットは特に厳しい
けれど ビルマの人々はブログを使って
身の回りの話や写真など
世界の人たちに ビルマで何が起きているか 日々ポストしています
ブログや安価な録音機は
ビルマのサフラン革命に不可欠でした
経済難と軍の残虐行為に対し
抗議運動が拡大すると 軍の暴力も増しました
サフラン色の僧衣を着た僧侶たちが
抗議する映像がネット上で報道され
各国主要メディアが取り上げると
軍事政権はインターネットと携帯の
通信を一時遮断しました
それでも 安価で簡単なカメラなどが
状況を記録したり
映像がブログにアップされたことが
重要な役割をになっていたオングは話します
まさにみんなが目撃者となるわけです
目撃者となった人々がカメラを手にとって
撮影したり、録音したりビデオに撮ったりして
ブログに投稿することが成功したのです
しかし圧政の中でのインターネットでの情報アクティビズムは
すぐに現実で効果を生むわけではありません
ビルマでブロガー達が背負うリスクは非常に高く
サフラン革命中も
投獄されたり50年の懲役を受ける者もいました
そのためオンラインでの活動は
事前にしっかりと考えて行う必要があります
人権侵害を告発する際は特に気をつけましょう
人権被害にあった人たちは とても傷ついているので
撮影時に二重被害をもたらすことが無いよう注意が必要です
最悪の場合 誰が見ても大丈夫だという状態にする必要があります
デジタルコンテンツがネットに上がると
コピーされたりYouTubeなどに勝手に投稿されたり
無責任な事態が起こりかねません
被験者には最悪の想定を事前に説明し
十分に保護されるよう
撮影時に判断してもらいましょう
誰かわからないように加工するのも保護方法のひとつです
インフォ・アクティビズムにおいて
人権擁護運動をしている人たちみんなが
ビデオを使う時 しっかりと合意をとって
取材される側が
二重に被害を受けないよう
十分に問題意識を持つことが大切です
携帯録音機やブログ、ビデオ、ネットテレビは
人権侵害を記録し明らかにし
問題解決を求める方法のひとつです
ここで紹介した話のように
余計な被害をもたらさぬよう 匿名性について考える必要があります
視聴者に 対話に従事してもらうためには
文章で圧倒させるのではなく
問題を可視化したほうがわかりやすい
アニメーションはセンシティブな問題を
伝えるクリエイティブな方法の一つです
アニメが有効なのは
アドボカシーでのインフォアクティビズムでは
センシティブな話題や
扱いずらい話題もあります
そんな話題を文字通り伝える代わりにアニメを活用するのです
例えば人種やジェンダーの話題などを
動物やモノでアニメで示すことで
実際の人間像ではなく
問題を考えてもらうことができます
実際の映像ではできないことができます
アニメはみんなに魅力的です
動くと思っていなかったものが
動くと とてもワクワクしますよね
わたしはカイロでのプロジェクトに参加しています
The Women and Memory フォーラムという活動で
アラブの神話をフェミニストの対場から書き換える活動です
3分のアニメで
中東の様々な
文化的背景を持つ女性を示します
地図も情報を見える化する方法のひとつ
地図は人々が
長年信頼してきた媒体です
2006年、イスラエルのレバノン侵攻時
人権NGOのサミドーンは
地図を使って状況を伝えました
2006年の夏 いくつか地図をつくりました
当時イスラエルのレバノン侵攻で
毎日爆撃を受けていた場所を
日々 更新しました
もう一つの地図ではインフラのダメージを詳細に示しました
始めたころは
情報を集めたあと どうしたいかわかっていませんでした
けれど人々に自分達の状況をわかってほしかったので
地図の活用に目覚め
活動を始めました
復興支援や再建のときに活用しました
メッセージを伝えるために新しい地図を作る必要はありません
チュニジア大統領官邸を見たいとき
Googleマップを使えば 意外な新発見を目にするかもしれません
Nawaat.orgという独立サイトが
貢献してくれたおかげです
非常にクリエイティブな経験をすることができるのです
Nawaatのアクティビストたちが
YouTubeにジオタグをつけ
地理的情報と
ビデオを結び付けてくれました
このことでビデオに
地図ツールが付加されるのです
そこでチュニジアのアクティビストは
チュニジアの人権侵害について地図情報をタグ化したのです
それを大統領官邸周辺に表示することで
グーグルアースで官邸を見ると
表示されるビデオはチュニジアでの人権侵害となるのです
チュニジアの両面をみることになります
歴史的な観光地としてのチュニジアと
最近のチュニジアの状況での
人権侵害の二面を見ることができます
地図とアニメーションはたくさんあるツールのうちのふたつです
情報を視覚的にわかりやすく
人々につたえることができます
人々の記憶のなかに絵を埋めつけることで
人権侵害を長く念頭においてもらうことができます
人々の個人的な物語を情報アクティビズムの最前線に持ってきます
経験が生かされる情報活用です
フェミニズムの視点から見ると
個人的なことはとても政治的なのです
人権や女性の権利を
実生活の観点からみつめるのです
たとえばデジタルストーリーを活用して
女性グループの訓練を行いました
2つのグループのうち、ひとつのグループは
セクシャル オリエンテーション のため 性的暴力の被害者です
もうひとつのグループは DVの被害者でした
ふたつのグループでDVDを一緒につくってもらった
DVDと説明書とセットで配布し
人権教育プログラムとしてストーリーをどう組み立てるか
オルタナティブなトレーニングを提供するための材料として
変化を起こせる訓練として行いました
情報発信により暴力を減らすための
取り組みに寄与しようと思ったのです
理解を深め暴力を減らそうと
取り組むグループに必要な情報を
提供するのです
黙り込んでしまったコミュニティーに
自分のコトバやイメージをつかって何かを作り上げることで
プライベートな情報を公開することなく 力づけられるのです
声やイメージ、機材やコンピューターなども
参加者自身が選びます
個人的なストーリーは様々に編纂され伝達されます
草の根のビデオ制作は
変化を呼ぶ 人々の経験をとらえます
DRCのグループと活動しました
DRCでは紛争により500万人が命を落とし
こども兵士の問題を抱えている国です
あるグループはコミュニティーに
なぜこどもを兵士にしてしまうか考えるきっかけをつくろうとしました
ビデオ制作をおこなうことで
議論する場を開けると思ったのです
するとコンゴ東部全域で
議論が起こりました
大事だったことは問題を語るだけでなく
オーディエンスが誰か考えていたということ
そして何を伝えたいか、何が目的なのか
考えて行ったことで成功しました
人々に考えてもらうことができたわけです
次の手段として
当時 初めて国際法廷がprosecutionを行おうとしていた時期でした
そこで 国際法廷に対して何か影響力を持てないかと
全く別のターゲットに対して 活動を始めたのです
兵士になることを強いられた
子どもたちについてのビデオをそのために作り
法廷の役員たちに見せました
そのビデオは議論をするためのものではなく
方向づけられたストーリー展開のものでした
そして聴衆に呼び掛けたのです
これは戦争犯罪だ 人権に対する犯罪だ
なんとかするべきではないか、とね
ローカルレベルで問題に近い人たちの個人的な経験が
いかにパワフルで 様々な聴衆に影響を与えられるか
これはその一例です
まさに変化を起こしてくれたのです
ブログは私的会話と公的会話の境界線を
あいまいにすることが上手です
それがストーリーテリングの効果的なツールとなります
Blank Noiseというコラボブログ企画を
インドのセクハラについて
議論するために使いました
ブロガー達にそれぞれの
都市部のセクハラ経験を書いてもらいました
私が参加した年には
ヒーローになりきってブログを書くように言われました
セクハラについて書く態度としてはとても興味深いと思います
愚痴でも報告書でもなくウィットに富んだものになりました
読者のためにも 読みやすい書き方が大切です
ブログはインフォアクティビズムにとても適したツールです
なぜならストーリーテリングの発信者になるからです
誰でも自分の見方で
私的な情報を外界に発信できるのです
日記を書くように簡単なことです
問題について読んだり書いたりするのにとてもアクセスしやすい
アドボカシーや情報アクティビストが
ブログを通して働きかけます
ある問題についてのブログコミュニティセンターは
時間のフレームが通常あります
ブログ、ドキュメンタリービデオ、オンラインストーリーは
私的なストーリーを
社会変革のために様々な視聴者にとどける
有効な方法の一例です
座布団一枚上げたくなるような冗談はすぐ広まります
冗談は シリアスな問題について
皮肉り批判するのに
とてもパワフルなツールです
エジプトでアクティビスト達がムバラク政権に反対する
運動を起こそうと
躍起になっていると ネットから
若者による匿名のポストがありました
大統領の描かれた映画のポスターを
ワルモノだらけの写真や犯罪組織の背景と
織り混ぜたユーモアたっぷりの
イメージが送られてきたのです
どれも最近の状況を批判するような可笑しな画像でした
あっという間に
ユーモアのおかげで
大統領のミステリアスな権力イメージが消えて
大統領はもはや
ただの役を演じている
老人というイメージになりました
こうした画像のポストによって
民主改革やクリーンな選挙を求める運動の
プラットフォームとなったのです
人々が好きなのはお笑いだけではありません
友達や家族とカラオケに行ったりしますよね
タイのセックスワーカーのアジア太平洋ネットは
カラオケを通じた意識向上プロジェクトを行いました
人気のカラオケ曲の歌詞とビデオを変えて
セックスワーカーの権利に焦点を当てました
とても賢い戦術です
セックスワーカーたちに
変化を起こすために 現状の政策の問題点について考えてもらうことができる
カラオケを通じて情報を発信したのです
アジアではビデオをみながらの
カラオケが人気なので
使いました
そうすることで人々が簡単に参加できます
だから歌詞を変えようと思いついたのです
反セックスワーカー政策や人身売買法に
関するメッセージを届けやすくなりました
Asia Pacific Networkのセックスワーカーは
多様な地域言語のなかで
カラオケという共通言語を見出したのです
同グループのカラオケビデオは
地域のパーティーなどで上映されたほか
***/AIDS国際会議などで千人規模の聴衆の前でもパフォーマンスされました
あるビデオは1万ビュー近く視聴され
YoutubeやBlip.tvで視聴されました
ユーモアが有効活用される例をもう一つ
ベラルーシの大統領の誕生日にあるプレゼントが贈られました
彼はインターネットが無政府状態すぎると非難したのち
コンテンツ規制を予定すると公言しました
そこでアクティビスとたちは対抗し
政府の管理下にあるプロパガンダをパロディにしました
ユーモアは恐れやタブーを破る
最初の一歩です
独裁や抑圧、検閲といった恐ろしい事項について
笑うことができれば
恐怖に対する武器になるのです
ベラルーシでの数年前のキャンぺーンは
大統領にネットをあげようキャンペーンと呼ばれました
ルシェンコ大統領はインターネットが
反政府主義だと批判し
嘘の情報がいっぱいあると非難しました
そこでYoutTubeやLive Journalのクローンをアクティビスト達がつくり
大統領についてのマンガや面白いビデオを
投稿しました
ネットユーザーには行い慣れたツールですが
コンテンツをひっくり返し
面白おかしく政治的なものに形作るのは
とても興味深い活動でした
同時に政治的にも意味があるものでした
人々を笑わせることはとても効果的です
笑いは壁を壊したり明るい社会変革を生みます
ウェブサイト、カラオケビデオ、ポスターは
シリアスなメッセージを
軽妙で効果的に伝える方法のうちの3つです
情報アクティビズムで見落とされがちなのは
健全なネットワークの保持の重要性です
ネットワークはデジタル時代においてとても重要で
最大限に活用するには計画と時間が必要です
非営利の活動は
基本的に 人々によって支えられています
それを技術的に言い帰ると
人々は「コンタクト」になります
人だけでなく団体やグループ
それにまつわるリレーションをも指します
こうした情報を
視聴者やターゲットに従事するために
活用することが大事なのです
CiviCRMというプロジェクトに関わっていました
オープンソフトウェアを使った
NPOやアドボカシー向けのツールです
たくさんの良いフィードバックを頂いたので
連絡先を管理するのには
とっても活躍するツールだと僕は思います
Frontline SMSはもうひとつのソフトウェアで
ターゲット設定されたネットワーク間コミュニケーションをサポートするのに
ショートメッセージを使います
組織的観点からみれば連絡先情報の管理はとても重要です
しかし情報の受け手としては
自分に関連性のないことがらのメッセージが
送りつけられてくるのを嫌がります
例えば様々なキャンペーンを行っていると
違う人に間違って違う情報を送ったりすることはないようにしたいわけです
必要なのは
ある地域の女性にメッセージを送りたい、とか
ある地域で活動している人権擁護活動家にメールしたいとか
そのようなカテゴリーに人々を管理できれば
でたらめに誰かれ構わずメールすることはなくなります
スパム行為でキャンペーンの効果を下げたり
誰かを怒らせるようなことがあっては 生産性に劣ります
FrontlineSMSは津波被災地支援にも活用されました
ターゲット設定したメッセージを
ターゲットグループに送ることでした
Mercy Corpsのプロジェクトで
特定の情報を様々な人数のグループにおくり会話をしようという試みでした
そこでFrontlineSMSを使い人々をカテゴライズし
例えばコーヒーの市場価格を知りたい農家もリストに入れました
地域ごとに異なる市場価格をしりたい役人とか
天気をしりた人とか様々にリスト分けしたのです
こうしてFrontlineSMSを使ってグループ分けし
知りたい情報をもとに
適切なターゲットグループに
適切な情報をショートメールで送ることができました
インフォアクティビズムの活動のなかでコンタクトを管理したい場合は
体系的にする必要があります
すべての次元で様々な情報を統合する必要があります
大変ですが 秘訣はやっぱり努力です
時間が経つとそのすばらしい効果がわかります
様々なつながりやパターンがわかるようになります
あなたの周りで起こっていることを見つけ
目的を達成するための素晴らしいツールになります
データベース、クライアント関係マネージメントシステム、そして
テキストメッセージソフトウェアは
サポーターとの健全で生産的な関係を
維持してくれる手助けとなります
取り組む問題は時に非常に複雑なもの
問題が時間を経て進化したり
様々な場所や人々と関連することもあります
問題を人々に理解してもらうには
どんな情報が存在しているかみつけ
そういった情報にアクセスする法的な権利があるか見つける必要があります
毎年、私たちは政府に多額の税金を払います
そして何年かごとに 誰が政府を仕切るのか議員を選出します
つまり権力とお金を政府に手渡しているのですから
税金がどう使われたか
権力がどう行使されたか知る権利があります
82カ国以上で
情報へのアクセス権や情報の自由を定める法律が
政府に問い合わせ情報を得る権利を定めています
国際的な水準といして
情報へのアクセス権はシンプルで簡単、早いものです
たいてい、そうです
大多数の国で情報請求は無料です
世界中から政府に人々が疑問を投げかける
そういう事例がたくさんあります
さらに得た情報を公的ディベートで利用し 物事の仕組みを変えるのに活用しています
Farmsubsidy.orgは 政府の助成金についての情報に
アクセスできるようにロビー活動をする
EU内のグループです
ジャーナリストや市民社会が
何億ユーロもの国庫農業助成金について
どう使われたかついて精査するためです
farmsubsidy.orgでキャンペーンを行いました
なだれのような情報が押し寄せ
どの情報に注目するかが困難でした
圧倒的なデーターから
人々に向けて発信するものを精査しなくてはいけない
それも人びとに 関連があるとわかってもらい
自分の地域にかかわる情報を伝えることが大切です
そのためにGoogleマップを活用し
プロットします 無料のテクノロジーで簡単にできます
スウェーデンでの情報を
わかりやすく提示するのに活用しました
スウェーデンでの農家助成金7年分について
Googleマップで示しました
ズームすれば簡単に助成金の使用地がわかります
長い数字と文字のリストを見るよりも
ずっとわかりやすくできます
政府に情報公開を請求するのが難しいこともあります
アクセス権を定めた法律が無い場合などもあります
私の場合もイギリスの助成金領収者のデータを
入手するのに3年かかりました 今もまだやり残しがあります
長い戦いになる用意をしておいたほうがいいです
答えを待つのに辛抱強くいることです
法的権利であったり
政治的圧力など賢く戦術を選びましょう
答えを得るための方法として そのフィールドで活動する
人々と協力したりメディアを活用するのです
国民の権利を使って
プレッシャーをかけることも必要です
ほかにも技術者と権利擁護者が
様々な情報ソースを
政府や政府機関から入手している場合もあります
情報は様々な形で手に入るので
より多くの人々にわかるよう意義のある資料にすることが大切です
情報をもとに行動してもらうためです
自分の関わっていたダルフール危機についてのプロジェクトが
Googleアースで取り上げられました
12人くらいのチームでしたが
アメリカのホロコーストミュージアムにより集められたメンバーです
ダルフールで起きていることを
人々に伝え 意識を高めることが目的でした
Google Earthでできる限界まで挑戦しました
スプレッドシートや写真、ビデオなど大量の情報を
Googleアースのレイヤーに集めました
最近 衛生映像が追加されましたが
ダルフールで破壊された村が見えるようになりました
データをもとに6カ月かかって
現地の状況をつたえることができるよう
取り組みました
グーグルとメディアによる報道に加え
何千人ものひとびとが
地図データを参考に問題に目を向けてくれるようになりました
知らせるだけでなく 人々に参加してもらう方法も同時に提供しました
レイヤーから請願書に署名できるよう
リンクをはり 自ら参加してもらうようにしたのです
情報アクセス権を行使するのは 必ずしも簡単ではありません
さらに公衆に携わってもらう情報として形にするにはさらに一苦労です
しかしそれが情報アクティビズムの大切な戦術なのです
ずっと続ければ必ず見返りがあります
問題を進展させる意義のある効果が表れます
かつてはたくさんの人数を伴う
リアルタイムでの共同作業は不可能でした
しかしテクノロジーがすべてを変えました
スワーミング(集団行動)とも呼ばれる革新的な事例が次々と登場しました
スワーミングとは人々が経験や知識を生かして
個人でつくる以上に
組み合わさった効果を生むことを言います
2008年に起きたムンバイでの攻撃では
ツイッターを使ったスワームが有効でした
ツイッターはマイクロブログサービスで
携帯やPCからそれぞれの個人的な情報更新ができます
ムンバイのテロ攻撃があったとき
私達を含め現場周辺にたくさんのひとたちがいました
わたしたちは情報がこみ上げて
何が起きているかつぶやきました
テレビでみていることをツイッターで発信しました
どうしたらいい?と思うようになり
外出禁止だったためみな 自宅で不安でした
つぶやき合うことで怒りや不安は解消されました
そして人々のネットワークをつくることができたのです
必要な情報を発信しました
例えば病院に行き
負傷者や死者のリストを収集しました
ウェブ上にはないものでしたがファックスで送られてきて
その情報をツイッターでリンクですぐおくりました
他にも必要な血液型について
すぐに情報のやり取りをしました
すでに存在しているコミュニティーで自然発生的な動員をするのです
様々なハブや軸を使って
ウェブ上で足跡をのこしながら行うのです
マイクロブログの起こすマジックは
集合性や
展開です
広く知らせるメカニズムだからです
メインストリームメディアから注目されるのはそのためです
今何が起きているか 一緒に行動するのに有効な
ツールだからです
ムンバイでのテロが示すように
携帯電話は惨事に重要なツールです
マダガスカルでは携帯電話とパソコンとを連動して
反政府抗議が暴徒化した状況を
市民が報告するのに使われました
FrontlineSMSというソフトウェアを使い
テキストメッセージを
非常に多くの人に送受信できるようにしたのです
そしてUshahidiをつかって受信者のメッセージを地図で表示できるようにしました
2009年のマダガスカルで
デモ隊が軍によって銃撃されたと思われます
実際の現場の人々から
情報収集する機会がありました
デモに参加している人たちの中でも
鎮圧部隊により 影響を受けた人がたくさんいました
人々の声をテクノロジーをつかって集めようと
携帯のショートメッセージで送ってもらえるようにしました
ネット上でもできます こうした情報を使って
主要メディアの情報と組み合わせることで
もっとちゃんとした実際の状況を把握できました
UshahidiはFrontlineSMSを使ったクラウドソーシングプラットフォームで
携帯から電話番号を使ってニュース提供に寄与できる仕組みです
メールでおくるかパソコンからネット上で
記入するかいずれかの方法で参加できます
たいてい 人々は携帯メールを好みますから
そうしたメッセージを収集するのにFrontlineSMSを使い
そしてUshahidiサイトに投稿しました
そのときまでには 主要メディアからの情報なども組み合わさって
地図上に表示されるようになるのです
問題の銃撃がどこであったのか これで非常に分かりやすくなりました
通常なら与えられる情報に頼る国ですが
この活動で 視野をひろげた状況把握を可能にしたのです
これらの事例のように携帯電話がネット上のプラットフォームと連動することで
出来事をより理解するための―
経験と知識を組み合わせる強力な手法になります
テクノロジーは個人の必要な情報に耳を傾けるだけではなく
それに対応します
infonetの予算トラッキングプラットフォームはその例です
infonetではショートメールを使って
地元の資金がどう使われたか問い合わせることができます
市民はまずソーシャルウォッチグループに連絡し
意図したとおりに資金が使われたか審査してもらいます
ショートメールを使ったシステムを開発しました
このシステムを通じて 市民は地元レベルでの
資金の使い道について問い合わせができるのです
問い合わせだけではなく
その質問が実際にコンテンツをつくるという二つの方向をもつ仕組みです
infonetの予算トラッキングプラットフォームは問い合わせから発見を
政府やマスコミに 不当に使われた予算について情報をリークしました
infonetは腐敗した政治に対処しようと活用されました
そして市民の力がカギとなったのです
最近のテクノロジーの発達により
聞く耳を持ち行動する機能が充実しました
一部の電話会社に独占されていた
電話についても
ここ数年で大きな変化が起こりました
IPをつかった電話技術による革新です
いまやフリーソフトウェアをつかって自分の電話会社の運営さえ可能です
つまりクリエイティブなコールセンターや
インタラクティブなボイスメニューなども自由にできるようになりました
それも自分の電話システムや自宅のパソコンを使ってです
多くのアクティビスとはホットラインをつくりました
ジンバブエのkubatana Trustは独自の電話システムをつかった
市民にSMS経由で 投票所の場所を教えるサービスを
スタートしました
ジンバブエはここ7年で何度も選挙がありましたが
政府は人々が投票所に行きにくくなるよう策略しました
投票所や登録所をわかりにくくしたのです
そこで私達は 投票所がどこなのか
もうひとつの団体と協力してわかりやすくする手助けをしました
その団体では投票者の情報をデータベース化していました
国民登録ID番号をショートメールで送ってもらい
そのIDをデータベースと照らし合わせ
最寄りの投票所を伝えるメールを返信しました
とても面白いキャンペーンでした よく活用してもらいました
Kubatana Trustのシステムは何千もの人々が利用しました
一方で識字率や言語の違いにより
SMSサービスにはできることが限られていることもわかりました
そこでKubatanaはフリーダムフォンを現在開発中
文字入力ではなく音声メモをベースにした仕組みで
人々に情報提供を行います
フリーダムフォンは様々なグループに利用してもらうために
ソフトウェアをコピーして独自に利用できるように作られています
またどんな情報が必要なのか
メニュー別にしてありわかりやすくなっています
フリーダムフォンに登録し電話をすると電話システムが折り返し電話をします
ですから利用している組織はそのコストを心配しなくていいのです
インタラクティブな音声対応は
開発者に見過ごされているフィールドです
こうした仕組みをNPOが利用できるようになればいいなと思っています
コミュニティー対して活用できるからです
ダイヤルアップ回線は貧しい人々にとってインターネットのようなもので
情報が必要なときにダイヤルする仕組みで人々に情報を届けられます
人の声を聞き瞬時に対応できる技術は
巨大な情報格差に対処する良い方法となり
情報の流れを改善します
汚職や人権侵害は
政府や多国籍企業、警察、軍といった
最強の権力者によって行われる場合があります
そうした時は 何が起きているか調査し暴露することが
必要になります
エジプトでは警察の残忍行為が
よく知られていますが
マスコミは取り上げたがりません
市民が調査を行うために
ジャーナリストのノハ・アテフさんは
「エジプトの拷問」というタイトルのブログを始めました
警察と市民の関係を突き詰めたブログです
ブログを始めた当初
拷問についてほとんど目を向けられていませんでした
テレビでも拷問について報道することはほとんどありません
マスコミにとってはつまらない話題だったのでしょう
そこで「エジプトの拷問」で焦点を当てようと思いました
とても感銘を受けたのは 他のブロガーから拷問について
自分の視点からコメントを書いてくれたことです
彼らが拷問について文章を書いたのは
「エジプトの拷問」を読んで衝撃を受けたからです
このブログを通じ エジプトでの人権侵害を告発することで―
ノハさんは不正をいくつか是正することができました
2007年にある女性がノハさんに
自分の夫が14年も刑務所にいると伝えてきました
法廷では逮捕された罪状について
無罪だと判決が出たのにも関わらずです
裁判で無罪であったのに
警察が彼を拘留し続け
拘留のための書類を提出し続けていたのです
そこで私はこのことについて
ブログで書いたり 情報を追っていました
するとエジプト中のマスコミがノハさんの記事を引用し
関与していた警官がノハに連絡をしてきました
公衆の注目を浴びて 怒っていると言ってきたのです
間もなくすると 収監されていた男は釈放されました
本来なら14年前に釈放されるべきでした
チュニジアでも効果的な調査が行われました
チュニジアの飛行機についての話です
私のアクティビストでブロガーである友達が
チュニジアの飛行機についてネットを調べていました
するとチュニジア大統領の飛行機の画像を見つけました
jetspottersという飛行機の写真を撮って共有するサイトです
すると20以上の大統領機の写真が見つかり
それぞれヨーロッパのいろんな場所で撮影されたものでした
そこでチュニジアの大統領のサイトに行って
公式旅程のリストを見て
写真の場所と照らし合わせました
ヨーロッパでの飛行機写真がたくさんあったのに
公式旅程は一度だけでした
一つの疑問が生まれました
誰がチュニジアの大統領の飛行機を何のために使ったのか?
Googleアースの画像を使って
飛行場の絵を
マッシュアップし
目撃証言と合わせ
YouTubeに投稿しました
そしてチュニジアのブログコミュニティーの話題として
政府の透明性や職権乱用について話し合うようにしました
すると外交政策専門のマスメディアが
この事件を調査して記事にしたのです
記事によると飛行機を使っていたのは大統領夫人で
ヨーロッパで豪華なショッピングをするために利用したことが分かりました
ビデオが公衆の注目を集めたため
政府はYouTubeをブロックしました
するとすぐにDailymotionという動画共有サイトにアップされました
「エジプトの拷問」ブログも飛行機のビデオも
インターネットが
権力の濫用を調査するツールになることを示してくれます
そして真実を広くつたえる役目を果たしてくれます
デジタルな手段が安くなり
広まり 利用が簡単になったことで
アクセスする能力 分析し情報を共有する能力も増大しました
クリエイティブな思考とテクノロジーをつなげることで
コミュニティーやアドボカシーは情報を
人権擁護のために行動するパワーに作り変えたのです
Tactical Techは権利団体とともに
情報の活用のため20年以上働きかけてきました
このフィルムではそれぞれの団体の活動を
10つの戦術としてお見せしました
情報活用を社会変革に使うのです
ここで紹介した以外に
ツールキットやガイドもあります
あなたが必要なソフトウェアやツールについて
紹介しています
あなた自身も 自分の情報アクティビズムをぜひ記録して
私達に教えてください
そして一緒に共有しましょう
情報化時代はここです
情報とともに与えられる力をつかって
変化を生みましょう
http://www.informationactivism.org